表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
203/223

       200

秋杜は夕方になっても帰って来なかった。

メールをしたけど返信もなし……



  どうしたんだろう



両親が帰る時間が近づいてきて 由美ちゃんも立ち上がった。



「空港まで送ってくるから春湖はどうする?」




私が答えに困ってると ママが



「秋杜待ってなさい そしてさっき話したこと

秋杜とよく考えてみて。

春湖が強行に説得しないとどうにもならないからね。」



ママの念押しにうなづくしかなかった。



両親は心配そうに家路についていった。

車と入れ替えに

秋杜が現れた。



「あら?おかえりなさい~」



秋杜は私を見つけるとニッコリ笑った。




「ただいま~」


そう言うと駆け足で私の前に来て

手をとった。




「何?」


驚いているまに玄関の中



「どうしたの?」




「え?どうしたって?」


秋杜に耳たぶを優しく噛まれた。



「キスしたかった~~ずっと~~病院もできないし……」



秋杜は慌てて家の中に飛び込んで行った。



うがいの音が聞こえる。



私はおかしくてクスクス笑った。


「うがい…うがい

お腹の子のためにもばい菌に気をつけて~っと」



そう言うと私を抱きしめた。



「会いたかった~~もう春湖のいない生活なんて死だから……。」



秋杜の冷たい唇が近づいてきた。




「ん・・・・・・・」



のっけから熱いキスの往来で 頭がぼーっとしてきた。

部屋の中にひろがる湿った唇の合わさる音にクラクラした。


「愛してる……絶対春湖は俺のそばにいろよ……。」



唇を離すと秋杜が言った。



「だって………」私の声は甘えた吐息交じりで……自分の声にドキンとする。




「かあちゃんたちが…なんて言ったって……

おまえは俺のそばにいろ。」




「でも……間違ってないよ……。」




「間違ってるべ?俺らはもう絶対離れないって誓ったろ?」



秋杜のキスは激しさを増す。



「私だって……イヤだよ……そばにいたいよ……。」



立っているのもやっと……で




「お腹の中の子は俺たちの宝物だからな。一緒にいなくてどうすんだよ。」




「だけど…もしこのことがばれて秋杜の将来に傷がついたら?」




「傷?かあちゃんたち…わかってないな~

俺にはさ…俺の人生の中で一番が春湖なんだから…春湖中心でいいんだ。」




「でも……。」




「余計なこと考えるな。俺がなんとかするし……。

それに俺は春湖のこと隠したりしないからな。

堂々としてればいい・・・・・。それが許されないなら学校なんかやめてやる。」




私は思わず秋杜の胸を押して


「それはダメよ……。卒業はどんなことがあってもして…。」




「……わかった……。じゃあそのようにするから俺から絶対離れるなんて言うな。

それが俺のためとかそんな犠牲いらねーからな。

俺はわかったんだ……。萌のことでおまえと距離を置いた時

辛くて辛くてもう死にたいくらいだった。

だから…もう二度とおまえから離れないんだ………。」




秋杜の言葉に胸が熱くなった。



「な?俺たちずっと一緒にいるんだからな……。

ばれたらばれた時だし 春湖は俺のそばで一生暮らすんだからな。」



熱い言葉に感動して 私は涙が溢れてきた。



「大好きよ……秋杜……。」



秋杜の首に腕をまきつけた。




「絶対に…離れないもん………。」




「いい子だな~そうそう俺の言う事 ちゃんと聞いて……。」




秋杜はそう言うとまた 熱くて甘いキスを開始した。



二人が溶けて 一緒になるくらい……熱いキスをした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ