表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
159/223

       157

「春湖のすっぴんめっちゃ可愛いやん~」



光太郎と途中でホールで会った。



「ちょ…っと光太郎

あんたもすっぴんやばいでしょ……

完璧にオーラー出てるから……」



一世さんの言った通り 遠巻きで人がこちらを見ていた。



「もう・・・いいよ。

そんなこと言ったら俺なんて風呂でだって熱い視線感じてたよ。

チビ係だもん…隠すこともせずに追っかけてさ~。」



「それはそうだけど……ね……。」


私はちょっと想像して下を向いた。



「今 想像した?やらしーな~春湖~~!!」


光太郎が大きな声を出したから

一世さんが背中を叩いた。


「もう…そういうとこに自覚がないんだから~~

一応芸能人なんだからね。」



「はいはい~~ちっこい方が泣きやまないからとしさん

早くいっちゃん帰って来ないかなって言ってたよ。」



「ちっこい方とかチビとかね…いつになったら名前で呼ぶの?」



「だって…たくさんいるからわかんないんだもん……」


一世さんと話す時光太郎はとても子供っぽくなるんだ……。

私といるときは大人だなって思うことが多いんだけど……



「それを早く言いなさいよ~~

春湖ちゃん先行ってるから 光太郎に冷たいもの買ってもらって~」


そう言って一世さんは大慌てで走り出した。



「まったく…いっちゃんはとしさんのことになるといっつも

あれだからね~~」



「素敵なご夫婦だわ…憧れる……。」



「うん…俺もひそかに憧れてる~」



光太郎は 大きな売店で人数分の カップアイスと

私は子供が喜びそうなお菓子とジュースを持って


レジに並んでると 


「あの…ルイトさんですか?」ととうとう 声をかけられた。



「あ…はい…」光太郎の顔がルイトに変わった。



「キャー!!」黄色い声がして 人が一斉にこっちを注目したから

私は他人のような顔を慌ててした。



「写真とっていいですか?」



「ごめんね。プライベートだから…握手でいい?」



「あ…わかりました~お願いします~~」



若い女の子が二人ルイトと握手をしてると 人が集まってきて

あちらこちらから黄色い声がした。



もう会計ところじゃないから私はそれを籠に入れて

一緒に会計をした。



囲まれてるルイトが私に気づいて


「じゃあ・・・」と人だかりに手を振った。



「キャーー!!!」大歓声・・・・・

だってテレビで見る人気の芸能人が 温泉の浴衣を着て歩いてる。


頭はボサボサだけどそれはそれで素敵で

浴衣の間からは鍛えられた胸筋が見えている。



やっぱ違う・・・・

光太郎はいつも親しみやすいけど


ルイトはやっぱ違う世界の人だった。



「悪いな~アイス あとで清算して~~」ルイトが言った。



  バカ…一緒なのばれて誤解されるじゃん!!




私は足早に知らない人のふりをしてエレベーターに向かって小走りをしたら



「待てよ~~」


そういって大股でルイトがやってきた。



「バカ…ばれちゃううじゃん……」私は気が気じゃなかった。



  自覚薄すぎ!!



エレベーターのドアが開いて慌てて乗りこんでドア閉めのボタンを押した。



締まりかけたドアをやぶってルイトが入ってきてドアは閉まった。



「何よ~~意地悪だな~~」



  そうじゃないでしょ…わかってない?



「春湖のほっぺピンク色で…めっちゃ可愛いな~」



能天気な光太郎に思わず吹き出してしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ