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イケメンストーカーに目を付けられましたが全力で逃げます!でも捕まりそうです【連載編】  作者: Karamimi


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13/14

第13話:臨海学校に行きます

 俊君に告白された翌日。憎らしいほどいい天気だ。



 昨日色々と考えていたせいで、あまり眠れなかった。まだ眠い目をこすりながら、準備をする。そう、今日は臨海学校に行くのだ。少なくとも、この2日間は俊君と会う事はない。



 とにかく、すぐにマリとサラに相談しよう。そう思って急いで制服に着替え、リビングへと向かった。




「おはよう渚、今日は晴れて良かったね」




 なぜかリビングでくつろいでいる隆太君。




「どうして隆太君がここに居るの?」




「どうしてって、早く来すぎちゃったから外で待っていたんだけれど、渚のお父さんが”中で待っていなさい“って、家に入れてくれたんだよ」




 何だって?お父さんったら、随分隆太君の事気に入っていたものね。




「隆太君、外なんて暑いでしょう。これからは、遠慮せずに家の中に入って来てね。そうだわ、隆太君も朝ごはん食べる?」




「はい、頂きます」




 なぜか当たり前のように我が家に溶け込んでいる隆太君と一緒に、朝食を食べた。




「それじゃあ、行って来るから」




「気を付けて行って来るのよ。隆太君、渚をお願いね」




「任せてください!お義母さん」




「まあ、お義母さんだなんて」




 なぜか照れているお母さん。完全に隆太君の虜になっている。



 隆太君にしっかり腰を掴まれたまま、学校へと向かった。




「渚、今日は臨海学校だけれど、この前買った水着、ちゃんと持ってきたよね。あまり露出した格好はダメだからね」




「大丈夫よ。ちゃんと一式持ってきたから」




 もちろん、ラッシュガードも持ってきた。日焼け防止にも、重宝しそうだしね。




 学校に着くと、いつも通り教室まで送ってくれた隆太君。特に昨日の事には触れてこなかった。




「おはよう、渚。今日楽しみだね」




「いっぱい泳ごうね」




 そう言って私の側に来たのは、マリとサラだ。




「それどころじゃないのよ。実は昨日…」




 昨日あった事をマリとサラに詳しく話した。




「じゃあ有馬が渚のラブレター晒した訳じゃなかったの。じゃあ、誰が一体そんな事をしたのよ!」




「それは分からないわ」




「それで、渚はどうするつもり?有馬と付き合うの?」




「それは…」




「私たちは渚がしたい様にしたらいいと思うよ。あんたが出した答えなら、どんな答えであろうと応援するから」




「そうだよ、自分の気持ちに正直に行動しな。もし隆太君と別れる事になったら、全力で守ってあげるからね」




「マリ、サラ。ありがとう。とにかく今は頭の中がグチャグチャなの。だから、一度ゆっくり考えてみるわ」




 そうよね。このまま何もしないのは、隆太君にも俊君にも失礼だ。とにかく、自分がどうしたいのか考えないとね。




「さあ渚。バスに乗り込むよ。とにかく臨海学校の間は、あまり悩まず楽しもうよ」




「そうそう、ほら行くよ!」




 2人に連れられて、バスへと乗り込んだ。バスの中でもやっぱり考えるのは、隆太君と俊君の事。




「渚、あんたまた考えていたでしょう。気持ちは分かるけれどさ、今は楽しもうよ」



 隣に座っていたマリが、そう言って笑った。



「そうね。わかってはいるのだけれど、どうしても考えちゃうのよね」




 しばらくバスに揺られていると、海が見えて来た。




「渚、海だよ!キャ~~」




「本当だ、海だね!」




 何だかんだで海を見ると、テンションが上がるものだ。バスから降り、今日泊まる旅館へと向かった。急いで水着に着替え、海へと向かう。もちろん、ラッシュガードもちゃんと着た。




「みんな揃ったか?午前中は自由行動だ。あまり奥の方まで行くなよ。午後からはクラス対抗のビーチバレーをやるからな!」




「「「は~い」」」




「渚、早速泳ぎに行こうよ」




 マリとサラに手を引かれ、海に入った。




「キャ~~、冷たいんだけれど」




 そう言いながら、海へと入って行く。ちなみに私は泳げないので、浮き輪を使っている。




「渚、もっと奥まで行ってみようよ。浮き輪を引っ張って行ってあげるから」




 そう言ってマリとサラに連れられて、海の奥までやって来た。ちなみに2人は泳ぐのが上手い。




「ちょっと、マリ、サラ。戻ろうよ。なんだかさらに奥に流されている気がするんだけれど…」




「そうだね、戻ろうか」




 そう言って戻って行く2人。




「ちょっと、2人共置き去りにしないでよ。私が泳げないこと知っているでしょう」




 そう叫んだ時だった。




「渚、大丈夫?」




 目の前に隆太君が現れた。




「隆太君、私泳げなくて」




「よしよし。俺が岸まで戻してあげるから大丈夫だよ」




 そう言って浮き輪を引っ張ってくれる隆太君。何だかんだで、いつも私の事を見ていてくれて、何かあるとすぐに助けてくれる隆太君。




「ありがとう、隆太君」




「当たり前だろう。俺は渚の彼氏なんだから」




 そう言って微笑む隆太君。彼氏か…




「ごめ~ん、渚。無事戻ってこれたんだね」




 笑いながらこっちにやって来たマリとサラ。




「ちょっと、置いて行くなんて酷いじゃない!」




 2人に抗議の声を上げた。




「隆太君がこっちに泳いでくるのが見えたから、大丈夫かなって思って。それに、結構うちらも必死だったんだよね。本当にごめんね。お詫びにジュース奢るから。許して、渚ちゃん!」




 そう言われては仕方がない。その後お昼ご飯を食べた後、クラス対抗のビーチバレーをした。ちなみに、私たちのクラスは、速攻で負けた。




 そして、隆太君のクラスは順調に勝ち上がっている様だ。それにしても、やっぱり隆太君は何をやっても凄い。ビーチバレーでも大活躍だ。こうやって見ると、やっぱり隆太君ってカッコいいな。




 そしていよいよ決勝戦だ。隆太君率いる5組と、8組の対決だ。




 ちなみに8組にはバレー部が多い様で、完全に押され気味の5組。




「あ~、これはさすがに隆太君たちも厳しそうだね」




 隣でマリとサラがため息を付いている。どうしてまだ負けた訳じゃないのに、諦めモードなのよ。全くこの2人は。




「隆太君、頑張って!!!」




 私は隆太君に向かって叫んだ。その瞬間、隆太君と目が合った。にっこり微笑む隆太君。




「隆太君、顔つき変わったね。これ、いけるんじゃない?」




 隣で呟いたサラの発言通り、次々と相手コートにスパイクを打ち込んでいく隆太君。結局、接戦の末、5組が優勝した。




「渚!君が応援してくれたおかげで勝てたよ!ありがとう、渚」




 試合終了後、一目散に私の方へとやって来た隆太君に、ギューギュー抱きしめられた。やっぱり隆太君に抱きしめられると、なんだか落ち着くな。何でだろう…




 その後は旅館に戻り、みんなで夕食を食べた。そして、部屋に戻って布団に潜り込むと、お決まりの女子トークだ。




 そう思っていたのだが…



 窓をコンコンと叩く音が。

 恐る恐るカーテンを開けると、そこには隆太君がいた。




「隆太君、どうしたの?」




「渚、少し出られる?」




「うん、大丈夫だけど…」




 マリとサラの方を見ると、“行っておいで”と、口パクで伝えられた。



 隆太君に手伝ってもらいながら、窓から外に出た。




「渚、少し歩くけれど、大丈夫?」




 歩く?一体どこに行くのだろう。




「歩くのは大丈夫よ。でも、一体どこに行くの?」




「まあ付いて来てよ」




 そう言って歩き出す隆太君。どうやら、目的地は山の上の様で、どんどん山を登って行く。どうして海に来て山登りをしなきゃいけないのよ!そう思いながら、隆太君に付いて行った。




 しばらく登ると、やっと頂上だ。




 そこには、満天の星空が広がっていた。




「なにこれ、めちゃくちゃ奇麗なんだけれど」




 今まで見た事が無いほど、美しい星空が広がっていた。まるで、宇宙に来たみたいだ。




「旅館の仲居さんが教えてくれたんだ。この場所が一番星が奇麗に見えるってね。どうしても、渚と見に来たかったんだ」




 そう言ってにっこり微笑む隆太君。少し強引ではあるけれど、いつも自分の事よりも私の事を一番に考えてくれる隆太君。今日だって、わざわざこんな場所まで連れて来てくれた。




「ありがとう、隆太君!めちゃくちゃ嬉しいよ」




「渚が喜んでくれるなら、俺も嬉しいよ」




 そう言うと、それはそれは美しい笑顔を見せてくれた隆太君。その笑顔を見た瞬間、この人には敵わない、そう思った。いつの間にか、体だけでなく心までも隆太君に囚われてしまった様ね。




 臨海学校が終わったら、俊君に気持ちを伝えに行こう。そして、全てが片付いたら、隆太君にこの気持ちを伝えよう。




 美しい星空を見つめながら、そう決意した渚であった。

次回、最終話です。

よろしくお願いします。

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