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白の魔人と黒の花  作者: 川平識
黒の花
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カルマ、スペリオルとは

京火の研究所からでた蓮は、翔に連絡を取った。

「京火の研究所から今出た。すぐに依頼場所に向かう」


「了解した。それで、やっぱりサンプル採取の依頼だったのか?」


「そうだ、Lv2以上を5体だとよ。」


「蓮じゃなかったらまず断られる内容だな」


「俺も全く同じことをあいつに言ったよ。まあ報酬もたっぷり頂くし、面白そうな武器も貰ったんでな。あいつの職人としての腕は本物だからな、良しとするさ」


腕に装着されたスペリオルを見て、そう話した。


そもそも憎魔の細胞を人体に使用すること事態、もともとは諸刃の剣でもあった。

憎魔細胞は、取り込んだ人間に憎魔に似た力を付与することが可能だ。

人間を超えた身体能力、異能の力を得られるのだ。

しかしもちろんリスクもある。細胞を入れたときの拒否反応があり、適応出来なければそのまま死に至る。

しかし、そういった拒否反応がおこるリスクを軽減する研究も当初から行われてきた。結論から言うと、拒否反応を無くすことは不可能。その結果を受けて考えられたのが、少量を段階的に投与する方法である。今の主流は、国が管理する学校でカルマ候補生を集め、3年間で心身と技術を鍛えるという方法である。むしろこの方法以外は危険な為、各国が厳しく禁じている。中には連たちのような例外もあるが。


またカルマが操る異能、つまり人間が扱う異能は、憎魔が使用する異能とは違うのだ。基本憎魔が操るのは強力な火・水・雷などの自然現象に属した能力が主だ。


しかしカルマが操る異能は多種多様。超音波のようなレーダーを発っする索敵に長けた能力、手で触れずに物体を動かすサイコキネシス、身体を透明にする能力など。いずれも憎魔には見られない能力だ。理由は不明だが、生まれ育った環境や強い願望が影響するのではと言われているが詳細は未だ解明されていない。


だがこれは憎魔に対する明確な利点である。各国は、まだ見ぬ優秀な能力を持つカルマを育てるべく、躍起になっている。


そして、晴れてカルマとなれば憎魔から作られるスペリオルを与えられる。


憎魔から作られるスペリオルには2つの役割がある。1つは純粋な武器としての使用。もう1つは異能発現の効率化・強化できる触媒としてだ。

スペリオルは、それ自体が憎魔細胞の塊だ。カルマが発動する異能の力と非常に親和性が高い。異能の力を銃とすると、スペリオルは銃の強化パーツと捉えるとわかりやすいだろう。


スペリオルを介して発動することで、威力・発現速度が格段に変わる。生命線と言っても差し支えない。


人間がここまで準備して、ようやく憎魔と戦えるステージに立てるのだ。しかし、基本1対1で戦えるのはLv1まで。それ以上の個体は、純粋な身体能力や異能の強さは憎魔の方が格段に上だ。よほど強力な能力や戦闘技術を持つ者以外単独での撃破は難しい。だが人間には独自の異能や、戦略や戦術といった知恵がある。その強みを活かして200年間生き残ってきたのだ。

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