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物理耐性は紙同然

色々ノリで書いてるから更新遅いけどブクマオネシャス。

 姫ちゃんが差し出した水晶玉、それを魅皇が半ば強引に奪い取った。

 そして、


「うおっ」


 いきなり目を見開いた。


「どうした、魅皇」

「どうしたもこうしたも、すげーぜ、これ、お前も持ってみろ」


 そう言われ、水晶玉を受け取った。するとどうだろうか。




 藤田 影丞(ふじた えいすけ)

 職業 死神

 筋力 80 基礎50+30

 魔攻 1000 基礎0+1000

 物防 10 職業特性10固定

 魔防 1000 基礎0+1000

 速度 116 基礎16+100

 器用 200 基礎60+140


 スキル

 死神の鎌 武術 神出鬼没 深・鑑定眼 神力操作 魔力操作 負の障壁 魂縛の鎖 眷属召喚 否攻撃無効 聖・邪気完全耐性


 加護

 命神の加護 暗黒神の加護



「すげぇ」


 俺は思わず、呟いた。


「だろ、ゲームみたいだ。しかも、さっきまで分かんなかったけどよ。こう、力が湧くってーの?力の使い方が分かった気がするんだが、どうだ影丞」

「ああ、こりゃすげぇ、ちょっと気になる事もあるがよ」


 そう言って俺はスキル鑑定眼をさっき怒鳴った騎士さんに使用する。




 ティミー・メィリス

 職業 近衛騎士

 筋力 270

 魔攻 76

 物防 120

 魔防 70

 速度 90

 器用 160


 スキル

 剣術 盾術 体術 魔力操作


 称号

 美姫の守護者



 案外、こんなものか、そんなことを思ったが、直ぐに思い直す。多分、被召喚者特典がやたら強いだけだろう。


「おい、魅皇、お前ステータスは?」

「魔剣聖、筋力260、魔攻が180、ほかは100ちょっとだ」

「てことは、多分あの騎士よりは強えな」

「マジか、お前は?」

「魔法特化、死神だ。魔攻防が1000、物防が10固定だと、ふざけてやがる」

「ふはっ、そりゃ尖ってんな、おい」


 そうして俺達が笑いながら姫ちゃんに向き直ると、彼女は機嫌を伺う様に尋ねてきた、


「お気に、召しましたか?」

「ああ、気に入ったよ」


 と、俺が言い。


「最高だ」


 と魅皇が答える。すると姫ちゃんは、にこやかに話し出した。


「それは良かったです、異世界から呼び出された勇者様は、最初から歴戦の戦士と同等の力を持つと言い伝えられていますので、他の皆様も、かなりの力を有しているかと思われます」


 すると、それを聞いたクラスメイトの何人かが水晶玉に群がった、囲まれるとうっとおしいので、近場のやつに放り投げる。


「うおっ、すげぇ、俺剣闘士だってよ」

「俺なんざ、賢者だぜ......あれ、スキル精神安定?何これ」


 喧しいので取り敢えず放置する、するとまた、姫ちゃんが話し出した。


「どうですか、皆さん。その力で世界を、私たちの国を、救っては頂けませんか?勿論、先程も言った通りできる限りのサポートは行います。世界を救って頂いた後には、元の世界にもお返しします。どうか、我々を助けては頂けないでしょうか」


 姫ちゃんは上目遣いでそう言った、それを聞き、後ろで騒いでいるクラスメイトは、少しやる気になったようだ。

 確かに、姫ちゃんは可愛い。だが、そんなことはもう関係ない。実はだが、先程ちょっとしたスケベ心で、自分のスキルで彼女のステータスを覗き見していた。

 少し見ずらい感じもしたが、そこはゴリ押しだ。

 するとどうだろうか、彼女のスキルの中には詐術が、そして称号という欄には悪女という称号が有ったのだ。

 完全に騙しに来ている。勿論、その事を大親友たる魅皇には昔二人でふざけて作ったハンドサインで伝えてある。

 彼女は嘘をついている、と。

 すると魅皇は、


「なぁ、姫ちゃん、さっき、俺らはこのまんまでも歴戦の戦士並みに強いって言ったよな?」


 と、姫ちゃんに聞いた、すると、姫ちゃんは、


「ええ、間違いなく」


 と、返した、やはり、被召喚者特典はかなり強力なようだ。


「と、なると」


 そう言い魅皇がこちらを向いた。俺は顔を付き合わせ二人でニヤリと笑う。それだけで、俺はこいつの言いたい事が分かる。よって、


「「つまりはだ、今ここでお前らを殺すことも俺らには可能って事だよな?」」


 そう、俺と魅皇は口を揃えて姫ちゃんに言い放った。だがその瞬間、部屋中がたった一人の殺意で満たされた。


「おい、貴様ら?今、姫様と我々に向かって何と申した!?」


 騎士さんである。

 その手は既に腰の剣へと伸びており、今にも引き抜かれようとしており、よく分からんが謎のオーラ的なのも感じる。

 しかし、ここで俺は事前に用意していた、スキル神出鬼没を発動する。効果は、自分の行きたい場所に転移する、と言うもの、もっとも、使いこなすのはまだ無理だ、使う前に10秒程の前準備が必要になる。

 だが、ここではそれで十分、俺は姫ちゃんの真後ろに転移した。


「やあ、姫ちゃん」


 そう言い、スキル死神の鎌で創り出した真っ黒なダガーを姫ちゃんの首に突きつける。勿論、傷つけないように、慎重に、だが。


「な、何をなさるのですか?」


 そう、怯えた様に尋ねる姫ちゃん、虚を突かれたのか、驚いた表情で振り返った騎士さんは、


「貴様!姫様を離せ!さもなくば!」


 などと怒鳴るが、最後まで言えないまま、姫ちゃんに気を取られた瞬間魅皇に飛びかかられ、羽交い締めにされた。


「さもなくば、何だって?」


 そう言ったま魅皇の表情はとても良い笑顔だった。

 そんな光景を目の当たりにしたクラスメイトは、またギャーギャーと騒いでいるが、それより今は、この優位性を利用するのが優先だ、取り敢えず俺は、姫ちゃんに質問する。


「なあ、姫ちゃん、世界を救えって言ってもよ、一体何すりゃいいんだ、そもそも、お前らを信用出来てないのに、従える訳ねーだろ。だからこうして捕まえてんだぜ?俺さ、他人のステータスが見えんのよ。スキルとかはまだ見えねーけどさ。でも、アンタのステータスじゃ俺たちを召喚出来たとは思えねんだわ。となると、他に術者がいるはずなのに、そいつはいない。なぁ、色々教えてくれや......あ、変なことしたら、刺すぜ?」


 すると姫ちゃんは思いの他落ち着いた声で言い出した、


「世界を救うには、魔王を倒さなくてはなりません」

「それで?」

「魔王は強大な力を持っています、我々の中で最強と呼ばれる者達でも、魔王の討伐は不可能でしょう、ですので、私のスキルであなた方の召喚を行いました」

「それから?」

「私を殺せば元の世界に帰れなくなりますよ?いい加減に離して頂けますか?」


 ふはっw。この女、いけしゃあしゃあと、やっぱ嘘つきだ。

 こいつには勇者召喚のスキルは有っても返還のスキルはねぇし、このスキルの詳細を見ても、元の世界に返せるなんて書かれちゃいねえ。

 スキルは見えねぇ?嘘に決まってんだろ。

 故に、


「嫌だね」


 そう言って俺は笑った。周りから見て俺はどう写っているだろうか、多分悪役だろう。今もずっと教師やクラスメイトから止めるように声がかけられている。

 そして騎士さんは顔を真っ赤にして青筋を浮かべている。しかし動けない。いい仕事ぶりだぜ、魅皇。

 そして俺は本題に入る。


「あのさ、姫ちゃん、アンタの言ってることがほんとだって、誰が証明出来んの?」


 これである。

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