↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
5/5

5話 超能力の威力テスト(後編)最終話

今話が最終話となります。

次の人は、影山千代か。能力は闇。なんだか、嫌な予感がする。


影山は黒髪を腰の辺りまで伸ばした、女だ。目は深い紫色。吸い込まれそうになる。年齢も目視じゃよくわからない。年下にも見えるし、年上にも見える。不思議だな。


影山は白いラインの前に立つと、俺のいるほうを向いた。合図をしろ、という事なのだろう。


「3、2、1、0!」


この日、4回目になる合図をした。


すると、影山は手を合わせ、だんだん手と手の間隔を遠ざけていった。手と手の間にあったのは黒い球体だった。個体ではないようで、影山が手を動かすと、それに合わせて流動している。手のひらほどの大きさになった時、影山は的に向けて放った。

ゆっくりゆっくり、黒い球体は的に向かって動く。黒い球体が的に触れた瞬間、的が、消えた。跡形もなく。そして、あの黒い球体も消えていた。


俺はしばらくの間、口をただパクパクさせていた。


しばらくした後、俺は気づいた。超能力だから、何が起こっても不思議じゃないと。

俺は諦めて、次の人にうつることにした。


次は風谷桜良か。白髪も不思議だが、黄色の目も不思議だ。一体なぜ、ああなるのだろう。能力は風か。


「3、2、1、0!」


合図をすると風谷は人差し指を前に出し、軽く右から左へ動かした。すると、カランという鉄の音がした。的の部分が真っ二つに切れていたのだ。落ちた方の的を見ると、綺麗に切られている。風を利用して切ったのだろうか。汎用性が高そうな能力だな。


次は土田大地か。能力は土か。どうやってやるのだろう。髪は黒だと思っていたが、どうやら、濃い緑のようだ。なぜ皆は特殊な髪の色をしているのだろうか。能力が何か関係あるとか?


「3、2、1、0!」


合図のあと、大きな音がして、地面が揺れた。すると、大地(自然の方)がみるみる的を飲み込んでいくではないか。


一瞬で全てが終わってしまった。


1人くらい普通の人はいないのだろうか。


後、2人か。


次は氷室涼という名前の男だ。小柄で、薄い水色の髪に碧眼だ。能力は氷。ああ、さっき超能力を実演した男か。


涼は地面に手を付けた。


「合図を頼む。」


そう言われた。何か準備がいるみたいだ。


「3、2、1、0!」


合図を出すと、地面に氷が生成されていく。そして、大きな槍となり、的へと向かっていく。


ガキン

バキン


何度も何度も氷の槍が的にぶつかる。しばらくすると、


ペギッ


という小さな音がして、的の中心が氷の槍によって貫かれていた。


氷と鉄では鉄が勝つと思っていたが、こういうこともあるんだな。全く、常識って何だったんだろう。


ーーー次が最後のようだ。


確か名前は山本千秋。赤みががった茶色の髪に茶色の目。炎を扱うそうだ。


「ねえ、早く合図、してくれない?」


あれ、男だと思っていたが、どうやら女だったようだ。催促されるがままに、合図をする。


「3、2、1、0!」


次の瞬間には大きな火球が彼女の手のひらにあった。最初は拳ほどの大きさだったが、どんどんどんどん大きくなっていく。これ、大丈夫なのか?


最終的には1メートルほどになって、彼女の手を離れていった。


バキバキバキ


という鈍い音がして、鉄の的が破壊されていく。


が、火球はそこでは止まらなかった。


敷地を囲う塀にを焼き尽くしていく。やばい。


「おい、あれ、何とか止められないか?」


そう問いかけると、彼女は小さくこう呟いた。


「制御はちょっと難しいんだよなぁ。どうせだし、食べちゃお。」


食べる?何をいってるんだ。


彼女は手を前にだし、軽く指を前に動かし、炎を手招きする。


すると、火柱になって、彼女の方へ向かっていく。そして、そのまま、彼女を焼き尽く……さなかった。


彼女は大きく口を開けて、炎を食べてしまったのだ。



そして、今、俺の中で何かが壊れる音がした。


常識、だろうか。




俺はこの部隊でうまくやっていけるんだろうか?



俺は大きな溜息をついた。


この話で完結となります。読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。