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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年上半期に作ったもの
89/514

桜吹雪の空白(恋愛、微ファンタジー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


頬に触れた花びらで目が覚めた。

気付けば、寝室の中央、桜が枝を伸ばしている。

満開の花霞が揺れて、散り降る花びらがひとひら、ふたひら。


君にも見せたかった。

いつだって2人手を繋いで眠ってたのに。


桃色に埋められた空間の中、見て見ぬ振りをしていた1人分の空白が浮かび上がる。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/03/31(土) ジャンル:恋愛、微ファンタジー

「ある」ことによって「ない」ものが見えてくることってあります。

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