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桜吹雪の空白(恋愛、微ファンタジー)
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頬に触れた花びらで目が覚めた。
気付けば、寝室の中央、桜が枝を伸ばしている。
満開の花霞が揺れて、散り降る花びらがひとひら、ふたひら。
君にも見せたかった。
いつだって2人手を繋いで眠ってたのに。
桃色に埋められた空間の中、見て見ぬ振りをしていた1人分の空白が浮かび上がる。
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2018/03/31(土) ジャンル:恋愛、微ファンタジー
「ある」ことによって「ない」ものが見えてくることってあります。




