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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年上半期に作ったもの
68/514

マグダラのマリアを模して(SF)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


「マリア、傍にいてくれ……」


震えながら伸ばした手を掴んだ冷たい指。

濡れた頬。

ああ、最期の瞬間に彼女がいてくれて良かった。


男が息を引き取るのを確認し、MARIA05-P1は握っていた手を下ろした。

人工知能に与えられた看取りの役割。


瞳が潤むのは何故。そんな機能はないはずなのに。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/02/24(土) ジャンル:SF

アンドロイドの型番を考える時、「P0」と「P1」の仕様差とかつい思い浮かべてしまいます。

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