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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年上半期に作ったもの
61/514

書物の取扱にはご注意を(微ファンタジー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


熱心に読み耽る手元の本は、間もなく頁が終わるところだった。

予感しつつも今度こそと捲った最後の頁は、白紙。

諦念と共に、別の本を手に取った。

今度もまた同じことになると、頭の隅で予感しながら。


ここの本には最後の1頁がない。

全てを終えた後の主人公達の幸福な、楽しげな未来へと続く頁が。

ここは、本を粗雑に扱ったものの落ちる地獄。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/02/12(月) ジャンル:微ファンタジー

私はラストのないお話も割と好きです。

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