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書物の取扱にはご注意を(微ファンタジー)
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熱心に読み耽る手元の本は、間もなく頁が終わるところだった。
予感しつつも今度こそと捲った最後の頁は、白紙。
諦念と共に、別の本を手に取った。
今度もまた同じことになると、頭の隅で予感しながら。
ここの本には最後の1頁がない。
全てを終えた後の主人公達の幸福な、楽しげな未来へと続く頁が。
ここは、本を粗雑に扱ったものの落ちる地獄。
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2018/02/12(月) ジャンル:微ファンタジー
私はラストのないお話も割と好きです。




