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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2021年に作ったもの
502/514

殺人鬼とアップルパイ(ミステリー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


「殺人鬼って、アップルパイとか作るじゃない?」


 作るかなぁ?と思ったけど言葉にはしなかった。

 エプロン姿の背中は僕の様子に構わず言葉を続ける。


「パイとかハンバーグとか餃子とか、チョコクッキーとか? 簡単だけどちょっと手の込んでるもの作るじゃない?」


 そうかなあと思ったけど、僕は言わなかった。


 彼女がそう言うなら、彼女の中ではそれが真実なんだろう。

 殺人鬼は手料理を作るもの。


 もちろん、僕は既に気付いてる。

 今、名前の上がった料理……ぜんぶ、僕が彼女に作って貰ったことがあるものばかりだって。


 包丁を握った彼女がくるりと振り向く。

 口枷をつけられた僕は首を振って必死に意図を示そうとするけど……明確な言葉にはならない。


「お待たせ。アップルパイが完成したよ」


 微笑みを浮かべた彼女が、ああ、近づいてくる。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2021/01/19(火) ジャンル:ミステリー

『三題噺ったー!』https://shindanmaker.com/264399 からのお題です。

名無しのVさんは「殺人鬼」「アップルパイ」「明確な言葉」を使ってなにかお話を作ってください。

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