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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2020年に作ったもの
489/514

塔の上(微ホラー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


 塔の上では愛する人に会えるという。

 よそ者の孤児をていよく追い払うための詭弁に違いないが、試してみるくらいはいいだろう。

 もしも本当に会えるなら。


 どこまでも続く階段を、空腹をこらえて登っていく。

 てっぺんで、風に煽られながらひっそりと囁いた。

 お母さん。


 ごう、とひときわ強い風が吹く。呼ばれた気がして、彼は振り返る。

 その瞳が恐怖に見開かれた後、太陽を真っ黒な雲が覆い、あたりに暗闇が落ちた。


 一瞬の後、彼の姿はもうどこにもなかった。

 塔は再び静かさを取り戻し、街には今日も平和が続いている。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2020/11/30(月) ジャンル:微ホラー

綺想編纂館(朧)@Fictionarys さんの企画「#novelber」

11月の間、各自で毎日1題の物語を作っていく企画です。

最終日Day30のお題は「塔」。

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