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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2020年に作ったもの
487/514

大自然の二次創作(微ファンタジー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


 浜に寄り添うように立つ二つの岩を、人間達は海の女神の怒りを買った恋人たちだと噂しているらしい。

 本当は、その岩はこの星のへそを隠すために私が置いただけのただの岩なので、遠方からこの岩を見るために来たという観光客がうろついていると、興味本位で話しかけに行ってしまう。


 聞けば、それぞれの居住地にもなにがしか言い伝えのある大木やら泉やらがあるもので、それを聞く度に私は星の全身に思いを馳せるのだ。


 こちらに耳、その近くに目鼻があって、ああ、あの人間の言っていた丘は乳房だったか。


 こうして、海の女神たる私は、今宵も一人の無聊を慰めたりしている。

 あの岩をどけて、へそに潜り込みたくなる欲求を、空想と妄想で乗り切らせるのだから、やはり人間は面白い。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2020/11/26(木) ジャンル:微ファンタジー

綺想編纂館(朧)@Fictionarys さんの企画「#novelber」

11月の間、各自で毎日1題の物語を作っていく企画です。

Day26のお題は「寄り添う」。

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