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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
#ふぁぼくれた方を主人公にして140字小説を書く
390/514

じゃがいも子猫(きたのあかりさん)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


ころりとじゃがいもが転がってきた。

靴にぶつかるこぶし大のかたまりを拾い上げると、中から――Miao――猫の声がする。


うちで飼いたい。

ポケットに入れようとした僕の手を妹が止めた。


「お兄ちゃん、餌はどうするの?」


そんなの分かる訳ない。飼う前からうるさいなぁ。

最近の妹は小さなママみたいだ。


僕は頬を膨らせながら、そっとじゃがいもを地面に戻した。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2019/09/24(火)

お人柄をそんなには存じ上げないのですが、人気の黄金じゃがいも「きたあかり」のイメージで作らせていただきました。

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