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ドラゴンの守る花(霧原真さん)
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人々は武器を手に森へ赴いた。
森を往く道を整えるには、どうしてもドラゴンの存在は無視できない。
ドラゴンは鋭い爪と牙で応戦する。
炎を吐くことはできなかった。森に火をつける訳にはいかない。
得意の武器を封じられ、次々に襲いくる人の群れに、ついにはその身体を地に横たえた。
もがく巨体の向こう、彼の守る花々が踏み荒らされていく。
落とした涙はきらりと光って降り注ぎ、花びらを閉じ込めた美しき結晶となった。
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2019/04/20(土)
物静かで博識の方、声を荒げるようなお言葉を見たことはありませんが、でもお好きなものを追いかけているその情熱を見ていると、その心はとても熱いのではないかと思います。
ドラゴンがお好き、物語がお好き、そして植物がとてもお好き。
端正で丁寧、美しくも優しく、どこか物悲しい、そんな世界を織り上げる物語の主人公です。




