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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2019年上半期に作ったもの
304/514

きゅう(微ファンタジー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


水に舞う青い髪、黄金に輝く瞳。

腹から下を覆う輝く鱗も、柔らかな波にはためく優雅なひれも、人にはあり得ない。


意思疎通もままならない。

こうして語りかけても聞こえているかも分からない。

なのに君が僕の目を見て、きゅうきゅう、と音を立てて笑う表情に心引かれる。


何とか君と言葉を交わしたい。

繰り返し語りかけても君は知らん顔。

ならば。


「きゅ、きゅう……」


意を決して君の声をまねた僕の、辿々しい()()が、水槽のガラス越しに水面を揺らす。

波に触れて振り向いた君の、紅い唇が微笑みの形に歪んだ。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/01/31(木) ジャンル:微ファンタジー

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