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最果てに届くノート(SF)
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通称「底なしダンジョン」、誰もダンジョンを抜けた先のことを知らないその場所で、何故果てを目指すのか。理由を聞かれれば僕は、恭しく人類の発展のためと答えるだろう。
本当の理由? 本当は、見付けてしまったんだ。
ダンジョンの入口、ひっそりと隠された「157人目の僕へ」と書かれたノートを。
156人分の筆跡で、ダンジョンの隅々まで調べ尽くされたノートは、まだ攻略されていないルートをたった一つ示していた。
僕はこのノートを完成させられるだろうか。
案外、今攻略中のルートも、進めば更に分岐して、まだまだ先は分からないのかも。
だけど、息絶える前には、僕もきっとこのノートに新しい情報を残すだろう。
158人目の僕へ宛てて。
いつか無数の「僕」らの知恵が、最後の「僕」を果てに導くまで。
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2018/01/28(月) ジャンル:SF




