269/514
アンドロイド狩り(SF)
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
「そんな泣くなって。見ろよ、ほら……」
倒れ伏した身体を、彼は蹴飛ばした。
反転して露わになった腹の中身が、穴から零れ落ちる。
シリコン素材で被われた、ネジと歯車と基盤の塊。
「……アンドロイドだ」
「なっ。だから気に病まなくて良いんだぜ」
「うん……」
だけど僕は知ってた。多分、君も。
僕も君も忘れちゃっただけで、中身はきっとアンドロイドなんだってこと。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
2018/12/03(月) ジャンル:SF