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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年下半期に作ったもの
245/514

地獄行き(ファンタジー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


どうやら天使には制約があるらしい。

特定の人間を愛してはならない。しかし、救いを求める者を無視してはならない。

反すれば堕天してしまうんだって。


そういうことならそれで良いさ。

僕は渇望する。

幼いときに垣間見た君の姿をもう一度見たいって。

神様どうか助けてください、あの子に会いたくて死にそうです。


いくらでも祈るよ。

そうすればいつか、この祈りに応えて君が現れるんだろ。

もしも君が僕を愛してくれたりなんかしたら、お誂え向きに君は天国から堕ちる。

そしたら僕も、君を堕天させた罪で地獄行きかしら。


望むところだね。

君と2人なら、地獄だって楽園だ。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/10/27(土) ジャンル:ファンタジー

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