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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年下半期に作ったもの
242/514

贅沢な空蝉(SF)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


この煌びやかな宝石も豪奢な衣装も、全部ぜんぶ私が作ったのよ。

VRの中ではセンスとモデリング技術が物を言うんだから。


サーバが吹っ飛んだら消えちゃうデータ如きで偉そうに、ですって?

あなたの言うそのサーバのデータが、今どれだけ分散して保管されてるか知りもしないのね。

多分、人類が滅亡してもこのデータだけは残るわよ。


私もあなたも誰もいない世界に衣装だけが残るなんて、空蝉みたいで素敵じゃない?


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/10/23(火) ジャンル:SF

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