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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年下半期に作ったもの
224/514

さよならの嘘つき(恋愛)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


電車の扉が閉まっていく。笑いながら君が手を振る。

またねと言って、笑顔で別れた。

君に嘘をついた。


もう君とは会わない。会えない。

君の幸せを心から祈っているけれど、他の男と幸せになる君を、眺め続けられるほど僕は大人じゃない。


さよなら、君のことすごく好きだった。

告げられなかった言葉だけが、君の後を追いかけて締まりかけた扉に引っかかった。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/09/26(水) ジャンル:恋愛

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