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レッツダンス(適当な妄想)
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僕の頭の中では気忙しく、不機嫌そうな彼女があいつの手を引いている。
駆け抜ける後ろから黒猫が1匹、無表情にこちらを見てにゃあ、と鳴く。
抱き上げようとしたけど逃げられて、後ろからきた白い狼に呆れ顔で吠えかかられた。
次々に駆け抜けていく人々と、手を繋いでダンス。
一曲踊り終わる前に、次の輪へと導かれる。
さあ、こちら。お次はあちら。
登場人物は目まぐるしく入れ替わる。
王様も騎士も大魔王も、王女も魔女も村娘だって、皆、それぞれに回りながら通り過ぎてゆく。
この集中力のなさが、物語の没入感をなくすのかしら……なんて、少々落ち込みながら、今日も原稿用紙に向かう。
さあ、レッツダンス。次のお相手はどこだい。
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2018/09/11(火) ジャンル:適当な妄想