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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年下半期に作ったもの
206/514

拾っておきました(ホラー)

めっちゃ加筆したので、普段の3〜4倍くらいあります。

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


俺さ、浴槽の脇に歯磨き粉とか洗顔フォームとか置いてたんだよな。え、ズボラだって?……ほっとけ。

そんで昨日、髪洗ってる時にさ、シャワー出そうとしてうっかり手を当てちゃったんだよ。どぽん、って音がしてさ、溜めてあった湯の中に何かが落ちた。

あー、やっちまったなって。落ち着いて洗い流して、さあ落としたヤツ引き上げなきゃなって、脇を見たら全部ある訳よ。あれ、じゃあ何を落としたんだ?ってさ、よくよく見たら、歯磨き粉だけ何か不自然に濡れてんのな。キャップのとこに水溜まってるし。


……で、ここで止めときゃよかったんだけど、俺も何か、確かめなきゃって気になっちゃってさ。

俺一人暮らしだし、そうじゃなくても、泡流してる間に誰かが浴槽から引き上げてくれたなんて、そんな訳ないじゃん。だから、そもそも全部俺の気のせいで、おんなじことは2回起こったりしない、って確認したくなった訳。だって、明日も明後日もずーっと俺1人で風呂入んなきゃいけないんだぜ。


それで、今度は顔を洗いながらさ、おんなじことやった訳。

うっかり手が当たったフリして、もっかい歯磨き粉を浴槽に落とした訳よ。

さっきは、「やべ」ってすぐ手を引っ込めちゃったんだけど、今度は落とした手をそのままそこに浮かせておいて、歯磨き粉のチューブが戻ってくるのを待った。まあ、1分も待ってりゃ、何も返ってこなくて「やっぱな」って笑えるかって思って。


……な、分かっただろ? 

だからだ。今日、お前んちの風呂貸してくれ。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/09/03(月) ジャンル:ホラー

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