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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年下半期に作ったもの
190/514

桜舞う湖(微ファンタジー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


湖面は鮮やかな桃色だった。

水際を覆う花びらに、顔を上げて辺りを見回す。


そこじゃないわ、と下から声がした。


突如、足を引かれて土手を滑り落ちる。

とぷん、と軽い音がして視界は真っ青に染まる。


泡を引き沈む足下に一面の八重桜。

湖上の風にあわせてさわわ、さわわとそよいでいる。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/08/09(木) ジャンル:微ファンタジー

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