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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年下半期に作ったもの
137/514

境界線(微SF?)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


ポスターの中の女と目が合った。

赤茶けた長い髪に囲まれた白い頬。強い視線で真っ直ぐに俺を見つめる女。


その薄赤い唇が動いて、掠れた声を吐き出す。

そんなところにいないで、あなたもこちらに来なさいよ。


こっちってどっちだ?あっちはそっちなのか?

――俺は今、どっちにいるんだ。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/06/02(土) ジャンル:微SF?

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