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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年上半期に作ったもの
134/514

取り憑かれている(微ホラー)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


「お前は取り憑かれている!」


駅のホームで、髪振り乱したおじさんが僕を指す。

「お前も! お前も! お前もだ!」


次々に指を向けられて迷惑な顔で通り過ぎる人々。


『儂に気付くとは中々よく見える目を持っておるじゃないか』僕に取り憑いてるモノが嗤う。


確かにね。

でも自分の背中は見えないみたいだけど。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/05/30(水) ジャンル:微ホラー

周りが皆取り憑かれてるなら、自分についても推測しそうなものですが……それが出来ない狼です。

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