132/514
すれ違う列車の行方(微ファンタジー)
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
下りだからか、逆行の朝の電車には誰も乗っていなかった。
逆光の中、高速ですれ違ってく窓、窓、窓。
最終車両の辺りでようやく扉の窓からこちらを見る女性……の、身体がふわりと浮いた。
慌てて身を屈め窓に貼り付き、行き過ぎた先を見る。青空に向かって上っていく列車。
どうやら終点は天国らしい。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
2018/05/28(月) ジャンル:微ファンタジー
お互い動いてるのに、たまーにはっきり顔が見えることがありますが、目が合ったことはまだありません。