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手のひらの一滴  作者: 狼子 由
2018年上半期に作ったもの
130/514

右耳のピアス(恋愛)

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


ゼミの座席は気が付いたら何となく決まってた。

特に仲良い人もいない僕はいつも君の右隣。

特段会話することもないけど、流れたボブカットの隙間から見える小さな唇と、右耳で光るオレンジ色の石の形だけ覚えてた。


「だから」と就職後、ばったり再会した君がグラスを傾ける。

「あの頃ずっと視線感じてたのね」


君の右耳、今は僕の贈った小さなダイヤが光ってる。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


2018/05/26(土) ジャンル:恋愛

目は口ほどに物を言う。

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