転移して通販スキルを手に入れたので、死の商人始めました。
ちょっとした短編です。楽しんでいただけたら幸いです。
巨大な龍の背に乗った俺は上空からボトボトと巨岩を落としていく。
「あの、ケン社長、何をしているのですか?」
そう質問してきたのは新人奴隷社員のベント君だ。
「ん? ああ、ベントくんね。これは通販スキルの確認。なんどもやっているけど、確認は怠らないのは必要だからね」
そう言うと、ベント君は困ったような顔をした。
龍は西に向かって進んでいくのだった。
~これまで~
俺は十七歳のある日、気が付いたら森の中で一人突っ立っていた。
見たことの無い五つの角を持ったカブトムシみたいな甲虫を見て俺は異世界に来たという事を理解した。
ためしに叫んでみたステータスオープンで現れたのは名前と性別、そして自己鑑定スキルと通販スキルの文字だけだった。
かすかに思い出す転移前の自分の記憶では、俺はこういった異世界転移ものの小説は大好きだった。
まさか、自分が体験するとは、思ってもいなかったけど。
そして、通販スキル。これはいろいろな異世界転移ものでも、強スキルだ。そう思っていた。
一応自己鑑定スキルで通販スキルを確認すると、わかったスキルの使い道。
通販スキルで行えるのは三つ。
倉庫登録。
商品登録。
配達。
の三つ。
倉庫登録とは、決められた土地を倉庫として登録する事が出来る。
商品登録とは、自分の物を商品として登録して倉庫へ送る能力である。
配達とは、倉庫に収められた物を瞬時に目的の場所へ送る能力である。
俺の読んでいた作品の通販能力とはぜんぜん違うことに最初は頭を抱えてしまった。
だが、森を出て、街に入り、日本語に近い文字と文法で簡単に覚えられた文字で、なんとか商業ギルドの文章を書く仕事にありつけて。お金を貯める事が出来た。
街にきて知ったのだが、この世界のスキルは、自己鑑定を持っていれば自分で確認出来るが、それを持っていない人は人物鑑定のスキルを持っている人にお金を払って確認するのである。
お金が貯まった後、ここが、内陸の国だと知り、貯めたお金の半分で倉庫の建物と土地を買い。四分の一を使い元商人の男の奴隷を買った。
そこから傭兵ギルドで用心棒を雇い港町へ行き。海老と魚を買って商品登録し、倉庫へ送り。倉庫に残した奴隷に海老と魚を商業ギルドで契約した商会へ卸す仕事を始めた。
毎日魚を卸し、お金が少なくなれば傭兵を雇って一度帰り魚を卸したお金を奴隷から受け取って、また港町へ戻る生活を続けるのだった。
この世界の奴隷は奴隷契約スキルを持つ奴隷商人がいて、その奴隷契約スキルによって縛られているので、裏切ることは無いから安心してお金の管理を任せていたら、俺がいない間にこの奴隷が襲撃を受けて殺されてしまった。
奴隷ながらも一緒に酒を呑んで仲良くしていたので、街に戻ってその報告を聞いた瞬間涙し、一日泣き続けたのも覚えている。
襲撃されたのが、魚を卸した帰りで商会の丁稚が目撃していたので犯人はすぐに捕まって死刑になったそうだ。
奪われたお金は魚を卸して手に入れたお金だけで、一応、何かあった時用にいざとなったらお金のありかを他人に言っていいように契約していたのだが、彼は最期まで吐かなかったらしい。
商会からまた魚と海老を卸して欲しいと言われ、泣いている場合ではないと思い。新しい奴隷を四人買った。
今までは、お金の管理と魚を運ぶのを一人の人間に頼んでいたが、今回は、交渉とお金の管理の元商人の娘、荷物運び用の熊獣人の男、そして、襲撃用の護衛と町を行き来する為の戦闘用奴隷の虎獣人の兄弟を買った。
俺が卸す魚と海老は新鮮で人気という事で、卸す量を増やしたが、荷物運びの奴隷を得たので問題は無かった。
海老を生きたまま商品として倉庫へ送れるのだから奴隷を商品として送れるか試してみたが無理だった。
そうやって一年以上過ごしていると、通販スキルがレベルアップした感覚があった。
自己鑑定してみると、商品登録を限定的に他人に付与する事が出来るようになった。
すぐさま街へ帰り、お金の管理を任せている女の子に付与してみた。
試してみると彼女が購入した綿花が倉庫に送られているのが確認できた。
商品登録して倉庫に送った物は倉庫のど真ん中にポツンと置かれるのだが、今まではすぐに卸す魚だけだった。だが、今回はすぐには卸さない綿花である。
沢山買った綿花を倉庫の端に押しやると、荷物運びの奴隷が俺に提案してきた。
倉庫を整理する奴隷を買ったほうがいいという提案を呑んで俺は新たに倉庫と奴隷二人を買うのだった。
今までは魚を卸してその売り上げを貰うだけだったので、奴隷でも良かったが、交易品を大量に買うとなると奴隷ではまずいので、今まで奴隷として働いてもらっていた女の子を特別給を渡して奴隷から解放させ、商業ギルドの雇用契約スキルを使って彼女を俺の商店の社員とした。
俺は港町で魚を買ってそれを倉庫に送り、買った綿花や鉄鉱石を港町の貿易船ギルドに卸す。
そんな日々を繰り返していると、俺は新たなスキルを手に入れた。
金庫登録。
調べてみれば金庫として登録した中へお金を出納することが出来るスキルだ。
これは便利と思い。倉庫としている土地の地価に空間を作りそこ全体を金庫とし、入り口を塞ぐ。
スキルで金庫にお金を入れて確認をしようと念じるとカードのような物に今の金庫にあるお金の数が出た。
そのカードから手を離すとすぐにカードは消えるのでさらに便利だ。
さらに半年ほど使っていけばこのスキルも付与する事が出来るようになったので、社員の女の子にも付与する。
雇用契約スキルで横領することは出来ないし、しないとはなから信じている。
二つの街で交易をするようになってから、半年後、ついに配達も付与出来るようになった。
なので、孤児院から丁稚として雇用契約スキルを結んだ少年に新たに雇用契約スキルを書き換え、商品登録、金庫登録、配達のスキルを付与し、港街を任せた。
俺は王都へ行き、そこの商業ギルドに大量の献金を行い王都で店を出す権利を買ったのだ。
俺は王都のお店で最初の住みだした街の綿花、鉄鉱石、小麦。港町で手に入れた魚、海老、異国の珍しい商品を売り出し、瞬く間にお金持ちになっていった。
ある日、俺の商会に一通の手紙が来る。
それは招待状でその場所へ行ってみると王国主催の地下奴隷オークションだった。
異国の没落貴族の娘。エルフの娘。ドワーフの鍛冶師。様々な奴隷が出てきたが、俺はそこで二人の運命的な出会いをした。
一人が度重なる非道な人体実験で処刑された研究者の娘のサーニャである。
彼女自身一緒に処刑されたとされていたが、生き残りこの奴隷市に出ていた。
確認作業という体で、薄い服を着た彼女が俺達客の近くを練歩く時に俺の耳元でそっと耳打ちしてきた。
「おもしろいスキルをお持ちですね」
その言葉に彼女が鑑定持ちだとわかった。
本来鑑定持ちは真っ先に囲われる存在。まだ商会を初めて間もない俺には手が届かない存在だと思っていた。
オークションを仕切る司会も彼女が鑑定持ちだと言わなかった。多分隠しているのだろう。
あまり競り合わずにサーニャを競り落とすことが出来た。
二人目は龍人の女性でルイ。
その美貌とボン、キュッ、ボン、なプロポーションを薄い服で隠している女性だ。
龍人はほとんどの全ての人が龍化というスキルを持っているが、彼女は未覚醒で成人の年齢になってしまったのである。
そうなると龍人の村の掟で、外へ奴隷として売り出されてしまう決まりで彼女はここにいるらしい。
なんというか、確認作業でその美貌と目の前で揺れるおっぱいに目がくらみ、激しい競り争いで彼女を手に入れるのだった。
サーニャを手に入れて真っ先にしたのは、王都回りの村や孤児院に行き、将来性のあるスキルを持った子供を幹部候補としてスカウトする事だ。
王都の孤児院ではすでに他の商会がそれをやっていて、これは! という子供に会えなかったし、まわりの村も親が嫌がったり。すでに鑑定を受けて有用なスキルを持っている事がわかっていて高く吹っかけてくるものばかりだった。
まぁ、でも、少なくても良い将来の幹部候補や将来の護衛役が出来そうな子供が手に入ったのは良かった。
ルイは、愛人にした。
本来奴隷は奴隷契約スキルで縛る時も、性に関しては、話し合いですり合わせる。だが、俺は全ての奴隷に自由恋愛を認めて性の強要は契約に入れなかった。
だが、王都の地下奴隷オークションでは買い手側の一方的な契約が許される。
俺は彼女と愛人用の奴隷契約をして傍に置いた。
一応商人として名を上げてから王都の有力商人の家から嫁さんを貰ったが、幼馴染の名前を叫びながら毎晩泣かれては俺も彼女の部屋に行けなかった。
ルイにも買った後そういった事を聞いたが、特に思い入れのある人物はいないとの事で遠慮なく愛人として可愛がる方向にしたのだ。
彼女の話を聞くと、龍人の村は代々酪農や牧畜、養鶏を行い彼らの好物の牛肉や鳥肉を食べる事で生活しているらしい。
彼女はあまり肉が好きでなくいつもパンや、牛乳を飲んで過ごしていたらしい。肉を食べなかったから自分は龍人としておちこぼれたなげく彼女を優しく慰めるのだった。
肉は駄目だけど魚はどうだと彼女にあげてみたら、思いのほか彼女が気に入り毎日食べていたらある日彼女が震えだした。
ここじゃ危ないという事なので、王都の城壁の外に馬車で連れ出して広い場所へ着いた瞬間。彼女が光りだして膨れる。
光が消えると彼女は巨大な龍の姿へと変貌していた。
よっぽど嬉しかったのだろう。すぐに彼女は人の形に戻り俺に抱きついてきて、俺に熱いキスを落としてくるのだった。
サーニャにルイが龍化出来るようになったと言って見せるとサーニャはルイに騎乗龍スキルがある事を教えてくれた。
ルイにそれを聞くとルイも何かを念じるように唸る。
すると、彼女の背中のあたりに何か球体の膜があるように見えた。
俺がそれに近づくとスッと吸い込まれるように彼女の背中に体が浮かび上がった。
サーニャも乗るとルイがゆっくりと浮かび上がるように飛び上がるのだった。
王都の周りを二週してその日は終わったが、ルイの背中はまったく揺れず風もほとんど感じないほど穏やかだった。
王都の商店を信頼が置ける雇用契約スキルのかかった男に任せて、一路俺はルイの故郷へ向かった。
そこで最初警戒されたが、龍がルイであることを驚かれて事情を説明した。
ルイのほかにも肉が駄目だけど魚なら大丈夫な子がいるかもしれないし、龍になれる子が増えるのは喜ばしい事である。
そう言って村長と話し、交易所を建てさせてもらい。そこを倉庫登録した。
連れて来た店長候補と倉庫管理奴隷を残し、魚をその倉庫に卸し、代わりに鶏肉や牛肉、卵や牛乳を卸してもらう。
龍人の村産の卵や牛肉、鶏肉、牛乳は瞬く間に人気になり俺はさらにお金持ちになっていった。
俺は店を任せられる人材が育つたびに西へ東へルイに乗って飛んで大きな街や村に行き、その特産品を他の地方の特産品を売ることで手に入れていった。
小さな村単位では、他の商会の鑑定持ちもあまり来ておらず、一緒に連れて来たサーニャを使い優秀な若手をスカウトすることが出来た。
サーニャを褒めるとルイが頬を膨らませるのがちょっと可愛かった。
ルイに乗り続けたのが良かったのか、かわいがり続けたのがいいのか、ルイはより高く、より早く飛び、航続距離も伸びていった。
やがて山脈があり。船で迂回するか、山脈を大回りで迂回するか、しか行けない地方へ足を伸ばすことが出来た。
胡椒、生姜、ウコン、ピメントなどが取れる地方へ渡りそれも扱うようになった事で、巨万の富を得ることとなった。
その後、さらに事業を拡大し、北の氷で閉ざされた地方の雪男・雪女族と契約し、南の胡椒や果物を売る代わりに食料保管倉庫用氷室と夏の氷を手に入れて暑い地方でカキ氷を売り出したり。
手紙を商品として買取り。郵便行とかも始めたりもした。
うん、なんだか、通販関係なくなっている気がする。
形だけの結婚をしていた娘が実家に帰り、その妹がやって来た。
俺はルイだけを愛するつもりだったけど、ルイが、跡継ぎの事を考えて子供を作れとうるさく言うので、俺に嫁いできた子と子供を作った。
どうせ、俺一代限りのスキルなんだから、無駄だろうな、と思っていたら生まれた二人の息子と三人の娘の内、息子二人にスキルが遺伝されていた。
その後、俺は北へ南へ移動し、豊作と聞けばそこへルイと行って大量に穀物を仕入れて、不作だった場所へ配達して巨万の富を得たりした。
買いすぎたのかかなり余ったが、涼しい土地で保存している為劣化はこっちで保存するよりも遅い。
そう思っていたら年末に王国が戦争を行う為に徴収を命じてきたので払う。
戦いはすぐに終わるかと思ったら意外と長引いた。
そこに目を付けた俺は、戦場に商会員を派遣し、食料と武器を売って利益を上げて、王の覚えも良くなることとなった。
この稼いだ金でさらに多くのドワーフを雇い、武器・矢を作らせ、倉庫へ収め、食料を安く買える所で大量に買い。寒い地域で保存した。
この地方はわりと安定しているが、胡椒の手に入る山向こうの地方は多くの戦乱がある。
ここぞとばかりに俺はルイに乗って向かうのだった。
~死の商人~
西に進み見下ろせば一つの城砦都市を取り囲むように兵士が陣取っていて猫の子一匹通さない状態である。
まさに兵糧攻めの真っ最中の状態である。
「ルイ、強行で降りられるか?」
「はい、大丈夫です。空を警戒しているのは下級の竜に乗る兵達ばかりです」
ルイの言葉に俺はルイに捕まって降りるように命じる。
ルイは急降下を開始して、城塞都市の広場に降りる。
空を見張っていた竜兵の攻撃をその巨体では、信じられないほどの速さでかわし、矢も咆哮一発で打ち落とした。
広場で降りた瞬間俺は周りを見渡し、連れて来た商会員に降りるように命じる。
「ふぅ、やっぱりだ。もう限界に近いな」
「あの、ケン社長、あの男達は子供を交換して何をしているんですか?」
「ん? ああ、あれ? あれは互いに子供を交換して殺して食おうとしているんだよ。ほら、所々に子供の骨があるでしょ」
俺が指差すとベンくんが周りを見渡して吐きそうになっていた。
おいおい、ルイの背中に吐くなよ。
商会員が、子供を殺そうとしている大人を止めて値踏みを始める。大人達は文句を言おうとしたが、ルイの咆哮におびえて手を止めるのだった。
俺が待っていると広場に立派な鎧を着た男がやってきた。
「なんだ、貴様等は、敵か?」
「いや、商人だ」
「商人?」
「そうだ、どうだ、食料、武器、矢を売りに来た」
そう俺が言っても向こうは薄ら笑いをするばかりだ。
ルイの背中に大荷物が乗っていたら笑われずに済んだと思うけど。
「社長、この子、火魔法と風魔法のスキルを持ってます」
連れて来た鑑定持ちの商会員がそう言って子供とその親を連れて来た。
「おい、この子を食うために殺そうとしたな?」
「いいえ、いや、はい」
「ならばこの子は捨てたも同然、この子を買い取ろう。もちろんお金でなく食料でな」
俺はそう言って彼らの前に麻の袋に大量に詰まった食料を配達する。
ドサドサドサと大量の食料袋がその両親の前に積まれていく。
これぐらいでどうだ? 中を確認してもいいぞ。
頬がこけた者達が食料袋に群がって麻の袋を破いて中を確認する。
「小麦だ。食料だぁ」
「うぉら、やめろ、それは私のだ。私の子を売った金で買った小麦だ」
「うるさい」
広場は小麦の前で騒然になりそうな所をまたルイの咆哮で治まる。
「どうだ? これで信じられただろう。とりあえず、見所のある子供を買い取った後にあなた達の要求する量で用意できる分だけ売ろう」
俺がそう言うと多分ここの将軍だと思われる男が頷いて後ろの者達に指示を出し始めるのだった。
子供の買取りを済ませて将軍とその部下達が装飾品や金貨と銀貨を広場に持って来た。
「商人よ。これがここの城砦にある金の全てだ」
俺が確認するように命じると商会員の部下達が装飾品を値踏みし、金を数え始める。
商会員が計算した金額を紙に書いてベンくんに持たせた。
「ここの住民の数は?」
「兵士と戦ってくれる住民と戦えない住民合わせて一万五千人くらいだ」
そう言われてベンくんから紙を見せてもらいながら計算をする。
「小麦七千五百スートと野菜半年分、剣と槍を二千ずつ、矢は三万五千本でどうだ?」
「それでいい」
俺の問いにその男は即答した。
かなり吹っかけたが、こんな危機的な状況じゃ即答もやむなしだな。
「ケン社長、スートとは?」
「ああ、この地方の単位で人一人が一年で食べる小麦の量だ」
「なるほど」
朝と昼に約二百グラムずつ食べてそれが三百七十日、おおよそ百五十キロくらいが一スートだ。
俺が通販のスキルを発動させると遠方にある倉庫から小麦が次々に運び込まれる。
その小麦に圧倒されながらも兵士や住民達が喜んで城砦の食料保管庫に運んでいった。
食料が終わると次は武器や、矢を通販で出してやる。
それも保管庫へ運び込んだのを確認し、俺や、部下の商会員に城砦の財宝や金を倉庫や金庫に入れさせた。
商会員と買った子供をルイに乗せて少しだけ浮かび上がる。
「では、帰ります」
「ありがとうございます。このご恩は忘れません」
「いえいえ、私達も商売ですから」
向こうの将軍が向こうの国式の敬礼をして見送ってくれた。
俺は買った子供達を一度安全な本部教育施設に置いて、社員を入れ替え、またこの城砦都市の近くへと降り立った。
今度はルイにを人型にさせて、ルイに乗せた馬車に乗り込んで城砦都市へと向かう。
城砦都市を囲む軍隊に見つかるが、商人だと言って兵士や将軍達に金を渡して彼らを率いている将軍に謁見する。
「商人がなんのようだ?」
「いえいえ、東が大変なようですね?」
俺の言葉に将軍はぴくりと眉を動かす。
「なんでも、東の街道が土砂崩れで通れなくなって輸送が届かないとか、なぜか、城塞都市の兵士や住民の士気が盛り返してきて短期間で攻め落とすのが不可能になった。このままでは、飢えて死ぬか撤退しかないとか」
「ぐ、なぜそれを?」
「商人は情報が命ですから、それで相談です。食料や武器を買いませんか?」
俺は次の商談を始めるのだった。
誤字、脱字があれば報告おねがいします。
感想をいただけるとうれしいです。
批判もどんとこいです。