プロローグ 出会い
やあみんな。突然だけど、おれは井上カズヒサ。どこにでもいる高校受験を終え新たなる生活に胸を踊らせながら春休みを過ごしていたしがない学生さ。そしていまおれはベッドでスマホをいじっている、はずだったんだ。
それが何故、何故...
『こんなことになってんだああああぁあぁ‼』
さかのぼること何分だっけ?何時間か?時間の感覚がない。意識が飛んでいたのか?まあそれはさておき、ベッドに横たわり、中高生に人気の無料メッセージアプリRINEで元クラスメイトと春休み中にやる予定の打ち上げについて議論していた時のことだ。
ピコンッ
『ん?なんだこれ?異世界案内委員会?新手の詐欺か?』
恐る恐る異世界案内委員会から受信したメッセージを開く。そこにはボイスメッセージが一つ。短い。数秒のボイスメッセージだ。指で軽く触れる。
『おめでとうございます。あなたは適正があると判断されました。』
そこまでは覚えてる。そこまでしか覚えていない。そこから意識が飛んだようだ。
『騒々しい人ですね。こんな人の担当になるなんて。』
振り返るとそこには見覚えのない少女がいた。身長はおれよりかなり低くて155cmぐらいか。顔立ちは一言で言い表すならロリ、幼女、そんな感じだ。
『担当?なに言ってるんだ?この事なんか知ってるのか?』
『気安く話しかけないでください。殺しますよ?』
おおう、そうゆう感じか。そうゆう性格か。だがこのおれを甘く見ないで欲しい。ことギャルゲーに関しては、学年でも3本の指に入るほどやりこんでいるし、攻略した女の数も同様3本の指に入る。
『ご、ごめん。おれは井上カズヒサ。君は?』
これだ、これが現時点で選べる最良の選択。これで名前を聞き出せない女性などいない。いるはずがない‼
『そんなんで名前を聞き出せると思っているんですか?殺しますよ?』
轟沈だ。轟沈してしまった。プライドが音をたてて崩れるのを確かに感じた。
『まあいいです。わたしはアンナ。あなたの担当になりました。まあせいぜいお願いします。まずはこの魔書を渡しておきます。』
このアンナと魔書との出会いがおれの人生を大きく変えていくことをまだおれは知らないだろう。
みなさんお初にお目にかかります。千雪です。更新は定期的にしていこうと思います。だいたい週一ぐらいかな?何らかの理由があって更新が遅れる。もしくは早まる場合は報告していきます。まだまだ機能にも慣れず作文力がない部分も多々あると思いますが、これからよろしくお願いします‼