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株式会社ヒーロー  作者: ボサボサ
王と優しさと力
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人間対怪獣その十三

「指令官、第二次防衛線で怪獣と部隊が接触しました」

「映像は出るか?」

「はい、モニターを見てください」


巨大モニターに映し出されている映像はこの世の破滅を暗示しているように見える。

モニターで見ている人間達も唖然としている。

本音は何を言えば良いか解らない。


『ぎゃおおおおおおっ!!!』


この叫びが多重に聞こえる。

指令室と言う、安全な場所にいる人間達でさえこの声に恐怖を覚える。


その恐怖を払拭するほどの映像も同時に映し出される。


破壊されるて行くビル郡を眺めながら、その光景を煙草を咥えながら見ている男が一人。


「ふぅー、これだけの数は聞いてないぞ」

「準備は良いか?スパイ」

「あぁ…、仕掛けあるが全部を仕留めるのは無理だぞ。予定では、30体って聞いてたからな」


さらに一人のヒーローが肩を並べる。


「俺もあんな数を足止めできるかなんて、わかんねぇんよ。でもよそれでもどうにかするのがヒーローだろ?」

「気配がないくせして、かっこいい事言うじゃねぇか…」


ミスタースパイとミスターシャドーが怪獣の群れに挑む。

彼ら決して、戦略級の力は持っていないし、ミスタースパイは軍出身と言えどただの凡人だ。

ミスターシャドーも他のヒーローと比べて、派手な能力は持っていない。

だが、彼らには他の超人達に能力では勝てないがその分を知力で補う。


無計画で怪獣達の群れに立っているわけではないのだ。


煙草を吸い終えると同時に手に握っている、遠隔操作用のボタンを押す。


進む、滅びの重奏曲。進む、形を得た死。進む、絶望。

爆発の連鎖は怪獣達の間のビル郡を破壊して行く。


狙いは怪獣達を撃破する事も無く、爆破での足止めも無い。


「やれ、今だっ!」


スパイの声で身体が反応。

そして、100体ほど跋扈していた怪獣達の動きが止まる。


この二人の狙いは影を広げる事にあった。

最初から、この大群を相手にする事は考えていなかった。

ビルが倒れれば、暗い部分が大きくなる。


ミスターシャドーの超能力は影を操る事だ。

一見、地味に見えるこの能力は使い方次第で誰とでも戦えるほどの力を発揮する。


「今だっ!」


今度こそ反撃開始だ。

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