ヒーロー達と怪人達その八
「こちら、ダイバー。以上無し」
『こちら、鯨。こちらも以上無し』
「一旦、拠点へ戻る」
『了解』
A市の近郊、海中をヒーローであるミスターダイバーと最上位戦闘員である鯨。
この二名は両名の代表の命により、海中調査を依頼された。
その成果は初めの数週間は全くでなかったが、最近になり何か巨大な物が蠢いているのを二人は発見した。
二人は一旦活動拠点である、港の簡易事務所に戻る。
「うーん。あれ以来、反応がないな」
「そうですね、どかに移動したと言うが自然だと」
「そうだな、俺も潜るのも限界があるしな」
先日。大きい物体が反応を示したが、再び二人が調査をするとすっかり消えた。
最上位戦闘員である、鯨。
彼は超能力は名前の通りに鯨に変身する事だ。
鯨は地球上最大の哺乳類である、その移動距離と潜水能力はどの生物よりも上。
それよりも解りやすいのはその身体の大きさだ。
最小で2メートル、最大で30メートルでその巨大さに誰もが呆然とするだろう。
「邪魔するぜ」
「船長じゃないかっ!どうしたんだ?」
「ミスターから依頼で、お前らに協力する事になった」
「あんた、確か…」
「一緒にいるのは、誰だ?」
「俺は鯨だ」
パイプを吹かす。
「そうか。それより、内の無人機を出す事に事した。お前達じゃ、深く潜れないだろ」
「良いのか?危険が伴うぞ?」
「ミスターからの頼みだぞ、断れるわけないだろ。それに助けを求めている人達を放っておけないだろ?」
「そうだな、それで何時出発するんだ?」
「もう、無人機は出してる」
『船長っ!大変ですっ!何か巨大な反応がありますっ!!』
「解った、今すぐ行く。お前達も来るか?」
二人は誘いのまま、海上に浮かぶ船に足を踏み入れる。
「船長。先ほどから、反応が消えません」
「何?距離は?」
「距離、ここから1000ですっ!」
「近いな、対象の大きさは解るか?」
「推定、100メートルです…」
「な、何っ?!そんな化け物が近くにいるのかっ!早く、無人機を回収しろっ!」
「無人機の反応が…」
慌て出したクルー達だが、さらに事態が悪化する。
「船長っ!巨大な反応がこちらに接近して来ますっ!」
「相手の速度はどうでも良いから、速くこの海域から離脱するぞっ!」
その瞬間。水面から、巨大な大木と錯覚するほどの物体が浮上する。
『あのネズミはお前達の物か人間』
船に乗る全員が言葉を失う。




