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株式会社ヒーロー  作者: ボサボサ
王と優しさと力
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怪獣襲来

この星が誕生してどれ程の月日が流れたかは忘れてしまった。

最初の記憶は、海の底から綺麗な星空を見上げていた事だ。

さらに月日が流れ、土の上に生物と言う自我を持った物が我が物顔で歩き回る。

私はそれを良しとしなかった。

答えは簡単だ、それらを停止させれば良いだけの話だ。


更地になった土の上に冷たい感触が伝わる。

これが氷河期だ。

だが、知らぬ間に新しい生命が誕生したらしい。


その物達は自我の他に個性を持っていて、自然では作られない物を作り出し。

繁殖を繰り返し、数が多くなって行く。

この場所から眺めていると実に面白い生物だが、この星の命を削る。

それと同時に私の命も削られて行く。

この星の恵みを食い潰して行く、この状況を黙って見ている訳には行かない。


さらに不可思議な事はその生物は共食いを始める。

止めろ、それ以上私の命を削るな。

この不愉快な生物は「人間」だ。


だから数を減らす為に行動を起こすが、壊れた物を修復して行く。

何度か試みるが、人間はその度に立ち上がる。

どうすれば数が減るか、答えは簡単だった。

種と言う物を滅ぼしてしまえば良い。


「あ~、ひっく…。今日も飲んだな~」


気持ち良く繁華街を歩いている一人の男。

今日も一日の仕事を終え、明日の英気を養う。

日本に働くサラリーマン達は酒を飲む事で日頃の不満を洗い流す。

それは次に繋げる為だ、それに毎日受ける上司の重圧は耐え難い。


その重圧を少しでも減らす為に必要な事なのだ。

世間では酒を飲むのは悪とする、風習があるがそれは間違っていると思う。


ほろ酔い気分で帰路を視界の中に不可思議な物が映る。

酔っている所から来る、幻覚だと自分を納得させ歩みを続ける。

道が暗い事もあり気のせいだと、気にも溜めなかった。


「いってっ?!何だっ?」


何か高い壁にぶつかる感触が皮膚に伝わる。

上を見上げ、赤く鋭く明かりを見つける。


「え?」

「ぎゃあああああああっ!!!」


現実的では無い、鳴き声と共に警報のベルが鳴り響く。


『怪人警報が発令されました、近隣住人はただちにお近くのシェルターに避難して下さい。繰り返します…』


警報と同時に近くにたまたまパトロールをしていた、ミスターマッスルとミスターニンジャが駆けつける。


「おいあんた大丈夫か?ここは任せて、安全な場所に避難しろ」

「あ、あんたはミスターマッスル…、助かった」

「拙者もいるでござるよ」

「ミスターニンジャまで…」

「ぎゃあああああああっ!」

「おっと、話をしている時間はない見たいだな」


全長5メートルはあるかと言う、化け物は咆哮と共にその鋭い爪で二人のヒーローに襲いかかる。


「そんな貧相な爪じゃ、俺には効かないぜ?」


勢い良く右手の正拳を繰り出し、迫り来る巨大な肉壁を粉砕した。


「ぎゃゃゃゃゃゃっ!!!」


その痛みが断末魔の叫びで空を切る、さらにその痛みで暴れだす。


「行儀が悪い、怪獣でござるな…」


鎖で巨大な身体を縛り上げ、拘束をする。


「良くやったっ!止めだっ!マッスル空中チョップっ!」


巨漢が空高く飛び上がり、手刀で怪獣の身体を切り裂いた。


「これで片付いたか?」

「その用でござるな。でも何か、引っかかる…。とりあえず、会社の戻って報告するでござる」

「やけに弱くなかったか?あの怪獣」

「マッスル殿もそう思うでござるか?拙者もそれが気になってるでござる」


二人のヒーローは市民に降りかかる脅威をあさっりと片付け、上司に報告をする為帰路に付く。

二人の懸念は気のせいではなく、直ぐに確信に変わる事になる。

この怪獣襲来はこれから起こる大きな出来事の一片に過ぎないのだから。

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