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株式会社ヒーロー  作者: ボサボサ
脱走計画と女医
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脱走計画実行その三

更生施設は全国に合計で六ヶ所点在している。

A市の施設はその中でも強迫犯が多く収容されている、その中の一つ。

その為海と山の中間に存在している、その理由は脱獄を防ぐ為だ。

表向きは超能力犯罪者達の社会復帰施設と言っているが、旧時代の刑務所と何ら変わりない。


「それで今回の任務の詳細は説明してもらえるだろう?」


移動車の中で、四人はテーブルを中心に顔を付き合わせる。


「はい、今回の作戦はミスタースパイさんを中心で行います」


相川が液晶画面のテーブルに巨大地図を写し出し、説明を始める。


「ほぉー、これは更生施設の地図ってわけか」

「はい、そうです。スパイさんが潜入するのはここです」


画面を地図を拡大をして、ポイントに目印を付ける。

その場所は第三棟の丁度、裏側に当たる。


「それで、敵の大将はどこにいるんだ?」

「それは今の段階では特定できていません」

「何だって?それじゃ俺の仕事って…、もしかして目標の特定か?」

「そうです。スパイさんの任務は主犯格である、怪人強力の居場所の特定とその協力者の特定です。

それと外で待機している、ヒーロー達の援護になります」

「おいおいおい、それを単独でやれってか?相変わらず、無茶を言うぜ」

「でもあんたならできるだろ?」

「当たり前だ、俺はヒーローだぞ?」


その渋い顔は自信に満ち溢れている。


「お譲ちゃん、名前は?」

「え?相川です」

「いや、一緒に仕事をする人間の名前くらいは知っておかないとな。よろしく」

「よ、よろしくお願いします」


恥ずかしながら、握手をする。その様子を加藤が気まずそうに見つめていた。


「スパイさん、この装備は?実銃ですか?」

「あぁ、これは麻酔銃だ。それにこの装備達は閃光弾にただの警棒だ」

「そうですか…。それと仕事中なんで、風紀が乱れる事はしないで下さい」

「そ、そうだな…。悪い気を付ける、まさかあのお譲ちゃんに気かがあるのか?」

「「えっ?!」」

「二人で同じ反応か…。はっはは、これは退屈せずに済みそうだ。なぁ、シルバーファング?」

「確かにこいつらといると退屈はしないな」


四人の雰囲気が良くなった頃、目的地であるA市更生施設第三棟裏付近へ辿り付いた。


「こちら、スパイ。第三棟裏に到着した、これから建物への侵入を試みる」

『了解しました。出来る限りのサポートはしますので何かありましたら、このインカムで連絡をして下さい』

「さて、どこかないか…」


壁を見渡し、窓か排気口があるか確認する。

更生施設には初めて来たが、殆ど刑務所と変わらない。

脱獄を防止する為に硝子窓には鉄柵が張られているし、外には監視が交代で見回りをしているはずだ。

それに脱獄に繋がる場所出来るだけ排除されているはずだ。昔、本で読んだ事がある。


侵入しろと言われても、中々場所が見つからない。

しばらく歩いていると、どこからか声が聞こえて来る。


『マジかよっ!テレビ局来てんのかよっ!』

『まじまじ、さっきちらっと見たけど警察も来てたぞっ!』


声が洩れると言う事はどこかに空気が通る場所があると言う事になる。

耳を澄ませ、その声の場所を探る。


「そこか」


壁の上に視線を向けると空調の排気口を見つける。


「解ってたが、狭いな…」


鉄柵を外して、大人が匍匐前進で進める程度の空間に入り込む。

こんな場所は昔の任務で良く、こんな狭い空間で出入りしたものだ。

その時は米国官僚の救出任務で、相手はテロリストだった。

あの時は冷や汗をかいたものだ。自分も若かった事もあり、仲間の合図を待たずに敵本陣に突っ込んだ。

結果は成功したが、上官には物凄く叱られたのを覚えている。


そんな思い出に浸っていると声が聞こえて来る。


「暇だな~、ちょっと外いかね?」

「まずくないか?」

「大丈夫だって、こんな物置に誰も来ないって。人質も大人しくしてるだろう」

「そうだな、暇だしな…」


恐らく、この場所の見張りを担当している囚人だろう。

その二人は警戒を全くしていない。それに所持している武器は腰にぶら下がっている、警棒。

敵の規模がどれだけの人数が多い為、武器の配給が間に合わないのだろう。

この施設には麻酔銃があると聞いているが、その数が足りないのだろう。


二人が通り過ぎるの息を殺して待つ。


「ここは物置か?」


周りを見渡すとダンボール、適当な物が積みあがっている。


「ん?」


微かに音が聞こえる、音の方向に目を向けるとドアがある。

そこに足を向け開けると口を布で縛られ、手足を縛られた従業員と警備員達がそこにいた。


「んーっ!んーっ!」

「落ち着け、俺はあんた達の味方だ。安心してくれ」

「あ、あんたは?」

「俺はミスタースパイで依頼で人質解放と怪人強力の逮捕に来た」

「え?ヒーロー?そうは見えないけど?」


この言葉は聞きなれている為、聞き流す。


「とにかく情報が欲しい、知っているを話して欲しい」


そんな会話をしているとこちらに近づいている足音がある。


「全員、静かに」


ドアの横に背中を付け、敵が来るのを待ち伏せする。


「やべぇ、やべぇ。怒られちまった…」


一人が突然倒れる。


「どうしたっ?!誰だ、おま…」


二人目も突然倒れる。


「あんた、その銃は?」

「これは対怪人用麻酔銃だ」


銃をしまい、警備兵を縛る。


「後で必ず助けに来る、ここで待っていてくれ」

「ちょっと待ってくれ、この先の食堂に俺達の仲間が捕まってる。頼む助けてくれ」

「当然だ、俺はヒーローだからな。それと地図は無いか?」

「地図は第三棟食堂奥にある、警備員の部屋に…」

「ありがとう」


感謝の言葉を言い終え、物置から出てて通路を進む。


「こちらスパイ、更生施設の侵入に成功した。有力な情報も得た」

『了解しました。情報ですか?』

「第三棟の人質の大半は食堂に集められているようだ。それと、ここの地図も食堂近くにあると聞いた。

俺はこれから、地図を取りに行く」

『了解。気を付けて向かってください』

「ん?」


また、複数の足音が耳に入る。反射的に壁に背中を着け、警棒を構える。

その足音が突然止まる。


「どうしたんすか?」

「止まれ、誰いる」


その隙を突き、先制攻撃を仕掛ける。


「くっ!敵かっ!」


こちらの攻撃を交わし、腕を掴まれる。

さらにその腕を払う為に蹴りを相手の足に向ける。


「くっ!」


それが成功する。


「大丈夫ですっかっ!ドラゴンさん」

「お前はっ!ミスタースパイっ?!」

「なぜ、怪人クラブのドラゴンがここにっ!?」


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