世界征服と悪意と正義その六
「おい、ミスター。今なんて言った?」
「君にここの指揮を頼みたいと言った」
「どうして、俺に?指揮だったら、あんたがすれば良いだろう?
それに俺は傭兵だ、指令長なんて…」
「君の師はおばさん将軍だったね?軍略、戦略は習っているはずだ」
「何で、そんな事まで知ってるんだ…、そうだ。俺の師は確かにあのばあさんだ」
「良し、なら君に指令長官を任せたい」
「ちょっと待て、あんたはどこに行く気だ?」
「私はボスの所に行く」
「ちょっと待てっ!それこそ危険だぞっ!」
「心配ない、一狼と加藤君を連れて行く」
「たった二人部下を連れてかっ?!」
「私にはやらぬばならぬ事がある…」
その目に見えない迫力と気迫と肌を痺れされる。
それに圧倒され、従うしかない。
「解った、だが上手くできるか解らないぞ?」
「頼む…。私はこの二人と準備に入る」
ここまで頼むと言う事は口に出来ない事情があるのだと、この場の三人は察する。
「ちょっと待ってれミスター、俺はどこで指示を出せば良い?」
「一緒に着いて来てくれ」
四人は司令室に向う。
「ここに来るのは久しぶりだな」
「こんな場所あったんですか?へぇ~」
「お前ら暢気だな」
「室長、彼が話していた。ミスタースパイ、今は緊急事態だ。
自己紹介は後回しだ、状況は?」
「はい、今ビル前で硬直しています」
巨大モニターで映像が映し出されている。
映像越しで見える状況からでも、緊迫感が伝わった来る。
「全員にインカムは渡してあるか?」
「今、手が空いているヒーローに」
「おいおい、マジかよ。相手は本気かよ」
「あの黒いスーツってなんなんでかね?」
「あれは恐らく、内が開発したスーツを元にして作ったんだろう。
我々も準備に入ろう、行くぞ二人共」
「了解」
「解りました」
三人はボスを止める為、敵の本拠地へ向う準備をする。
「前線にいるヒーロー達、聞こえるか?」
『指令はミスターじゃないのか?』
「俺はミスタースパイだ。ミスターからこの防衛線の指令官代理を頼まれた。
俺の指示は絶対に守ってくれ、必ずこの状況を打破する。ミスターサムライ」
『解った』
「まずは隊列を作る、攻撃型のヒーローはサムライを中心に全員前に並べ」
モニターにその映像が映し出される。
「室長、上空からの映像も出せるか」
「はい、もちろん」
「これから作戦を開始するっ!」




