ヨハネの黙示録13:18
さて知恵だ。分別ある者よ、その獣の数を数えよ。というのも、数とは人の数であって、それは6百6十6。
906版BIBLE
ハリウッド映画などでも有名な666。黙示録といえば、聖書を手に取ったことがなくても聞いたかも知れません。『ヨハネの福音書』は知らないが『ヨハネの黙示録』なら知っている、という日本人がたくさんいるでしょう。それはそれで楽しいことだけれども、いささか皮肉な現象ではあります。黙示録は殆ど意味不明だからです。
ヨハネを名のる男が、あるとき幻を見た。キリストの使徒ヨハネ、『ヨハネの福音書』を作ったヨハネと同じ人物であるのか無いのか、これもまた不明です。
見た幻を、見たとおり書いたのが『ヨハネの黙示録』です。大事なのは、マボロシだ、という点。未来の出来事をビデオ動画に録画して、天使がヨハネに見せた、というものではありません。ですから、黙示録に載っている記事と、現実世界に起こるべき出来事と、どのように対応するのか、どこまでも不明と言わなければならない。
心配性な人は、なんでもかんでも黙示録と関係づけたがるものだから、バーコードがそれだ、いやマイナンバーがそれに違いない等眠れない夜を過ごすよし。しかし、どうとでも解釈されるのが黙示録なので、黙示録のせいで元気をなくすことは知恵と言えないでしょう。
ところで、666とは皇帝ネロの事だ、という説が以前からあります。また、獣である666に対して、イエスキリストは888だ、ともひろく言われています。これは数遊びから出てくる答です。名前を書く時の文字に数を割り振って、単純に足していった結論。
差し当たり心配することはないでしょう。