別次元
Bチームはシグルムが一時退場し、アッサも足止めされていた。
状況としてはBチームのピンチだが、ザラはまだ焦っていない。
ザラが所持しているポイントは70ポイント、これを決めればAチームと140点差をつけることができるからだ。
そんなザラに立ち塞がるのはケニーとクルドマンのコンビだった。
ケニーは未だ余裕を見せるザラに対して不気味さを感じている。
「まるでゲームのラスボスみたいネ。笑顔なのに異様な威圧感を感じるよ」
「実際そうだろう。ザラを攻略しなければ俺たちに勝利はない」
クルドマンの言う通り、Bチームはザラを主軸とした戦法をとっている。
ザラの攻略が勝敗を左右すると行っても過言ではない。
「それじゃあ、頑張って挑むとしますかネ」
ケニーはザラに向けてスリングショットを放つ。
ザラはケニーを一撃を簡単にかわし、反撃をする。
「ウインド・ツー!アサルト・バーズ!」
ザラが作り出した三匹のシマエナガがケニーに向かって突撃する。
だが、ケニーは向かってくる鳥を次々に撃ち落としていく。
「こっちに突撃してくるだけなら簡単に撃ち落とせるネ」
ケニーは相手の行動を予測しながら狙撃を行う。
そのため、自動追尾で追いかけて来るシマエナガは撃ち落としやすい的であった。
だが、それはあくまで撃ち落とす時間があればの話である。
「ウインド・ツー!タラリア・ウイング!」
ザラはケニー達との距離を詰めるため、両足首に翼を作り出す。
そして、急加速。
一気に二人との距離を縮める。
ケニーとクルドマンは近づいてくるザラに向かってさらに攻撃を仕掛ける。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるネ!」
「俺はケニーの狙撃が下手だとは思わないけどな」
ケニーはザラに向けてスリングショットを連射する。
クルドマンも無数の火球を放ち、そこからレーザーでザラを狙う。
だが、加速したザラからすれば、二人の攻撃はスローモーションのように見えていた。
当然避けるのも容易い。
ザラは二人の攻撃を搔い潜り、ケニーの懐に入る。
そして、ザラはケニーの耳元でこう囁いた。
「ケニーはもう少し近接攻撃を覚えた方がいいよ」
それはケニーに対するアドバイスであった。
ケニーが驚いていると、ザラは至近距離からシマエナガを放ちケニーの身体に突撃させる。
ケニーは吹き飛ばされシールド値を500まで減らす。
次にザラが狙うのはクルドマンだ。
クルドマンはベクトル・レーザーでザラを狙うが、ザラはそれも全て回避する。
そして、クルドマンに近づくと優しくアドバイスをする。
「クルドマンは攻守の切り替えをもっと早くできるようにした方がいいね。フレイム・ポイントを出してる間の君は、防御がおろそかになってるよ」
そう言ってザラはクルドマンにも至近距離でシマエナガを放つ。
普段ならレーザー・ネットで簡単に防げるのだが、今のクルドマンはフレイム・ポイントの操作でキャパシティを使い切っていた。
クルドマンはザラの攻撃を防げず、その場に倒れ込む。
ザラは二人を倒した後、落ち着いた様子でボールを水晶柱に向かって投げた。
サイドスローで投げられたそのボールは、誰にも邪魔されず優しく水晶柱に当たって地面に転がる。
ザラのゴールだ。
これでさらに70点が加算され、Bチームの得点は290点となる。
Aチームとの差は140点となり、一気に差を広げたのだった。
現在 Aチーム150:Bチーム290




