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将来性

アインツは家に帰ってからも、左手にボールを持ちながら過ごすことにした。

本を読んでる時も、食事をする時も、トイレに行く時でさえ、アインツはボールを離さない。

そんなアインツの様子を見て、リースは少し不安を感じていた。

「マリン、あの子は大丈夫なんだろうか?」

マリンは少し考えて「まぁ、少し行儀は悪いけどいいんじゃない?」と寛容な姿勢を見せる。

マリンからするとアインツがここまで楽しそうに元気よく過ごしているのが嬉しいのだ。

マリンは楽しそうに話を続ける。

「それに、もしあの子が本当にアルマのプロ選手になったら私たち大金持ちよ。」

マリンは人差し指と親指で円を作った。

リースは虫のいい話だと思うが、確かにアルマのプロ選手になればとてつもない額の年俸が支払われることになる。

それだけは確かだ。

ただし、プロ選手になるということは、そう簡単なことではない。

それこそ二人が話している内容は、宝くじに当たった時のことを考えているのと同じだった。

リースはアインツの様子を見る。

アインツは右手にペン、左手にボールを持ちながら、学校の宿題と戦っていた。

リースは明らかに苦戦している姿を見て、アインツがプロ選手になるところを想像できなかった。

「あの子が本当にプロになれるのかねぇ?」

そんなリースにマリンは笑顔でこう言った。

「信じてみましょうよ。その方が楽しいじゃない。」

「…それもそうだな。」

マリンの言葉にリースは納得した。

まだまだアインツの人生は長い。

これからどうなるかわからないが、アインツが今努力しているなら、精一杯応援してやろうと思ったのだ。

そう思ったリースはアインツの宿題を手伝ってあげようと、アインツに声をかける。

「アインツ。一体何をそんな悩んでるんだい?」

「お父さん、この問題難しくてわからないよ。」

アインツが解いていた問題は、算数の簡単な足し算引き算であった。

そんなアインツを見て、やっぱりプロは無理かもしれないとリースは思った。

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