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三者面談

アインツとヴァリー、そしてエルは三人向かい合うように座った。

エルはヴァリーのことを怪訝そうな顔で見ている。

ヴァリーも同じくエルのことを、何だこの女と言わんばかりに睨みつけていた。

そんな二人のことを気にも留めてないのがアインツである。

アインツはマイペースに二人の紹介をし始めた。

「エルお姉ちゃんは僕の家の隣に住んでるお姉ちゃんで昔から仲良しなんだよ。で、ヴァリーくんは最近友達になったトレーニング仲間で、アルマのプロ選手目指してるの。」

アインツに紹介されて渋々二人は挨拶を交わす。

「エル・カッツェです。アインツのお姉ちゃんやってます。小学3年生です。」

「ヴァリー・アルゴ、小1だ。」

二人が挨拶を交わした後も緊張した空気は続く。

その空気を壊したのはアインツだ。

「あれ?ヴァリーくんって同い年だったの?」

その言葉に二人は「「知らなかったのかよ!」」と同時にツッコミを入れる。

案外気が合うのかもしれない。

アインツは二人に少し怯えながら答えた。

「だって、ヴァリーくん学校にいないし、身長も僕より高いから年上かなぁって。」

確かにヴァリーはアインツよりも5㎝身長が高い。

2つ年上のエルと同じくらいの身長だった。

「俺、隣町の学校行ってるんだよ。毎日馬車乗って。」

この国では各町を繋ぐ馬車の定期便がある。

それに乗ってヴァリーは毎日隣町の学校へ行っているのだ。

バス通学ではなく馬車通学である。

「なんでわざわざ隣町の学校まで行くのよ?」

そう聞いたのはエルだった。

ヴァリーは少し申し訳ないような顔をしながら答える。

「隣町にはアルマのジュニアチームがあるんだ。俺はまだ正式なチームメンバーではないけど、そこで練習させてもらってて…親父のコネだけど…。」

ヴァリーは少しバツの悪い顔をしながらそう言った。

親父のコネで色々と優遇されてる自分が恥ずかしからだ。

だが、アインツはそんなこと気にも留めない。

「いいな。僕もアルマしたいなぁ。」

そういうアインツをヴァリーは止める。

「いや、お前にはまだ早い。多少体力はついてきたとは言え、お前はアルマに必要なスキルが足りてなさすぎる。」

そのヴァリーの言葉に噛みついたのはエルの方だった。

「何よ。ウチのアインツにケチつけるつもり。」

何故かエルとヴァリーが喧嘩になりそうになるので、それをアインツがなだめながら話を進める。

「だから今日は作戦会議をするんだよね。ヴァリーくん。」

そう、今日はこれからのトレーニングメニューについて考える作戦会議だ。

今まで行ってきたランニングは基礎体力を身に着けるためのトレーニングである。

アインツの体力がついてきた今、次のステップへ進んでいいのではないかとヴァリーは考えていた。

しかし、アルマは奥が深い。

5人のプレイヤーそれぞれに役割があり、アインツが目指すプレイヤー像をはっきりさせる必要があった。

そのための作戦会議である。

ヴァリーはマナを使用して映るテレビ、マナビジョンを指さした。

「今からアルマの試合を見る。それを見ながら俺が各ポジションの説明をするからよく聞いとけよ。」

こうしてアインツ、ヴァリー、そしてエルの三人は一緒にアルマの試合を見ることとなった。

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