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安藤先生、黒羽先生、横光先生

●荒木リサの立場 64話●


リサは教頭に呼び出される。


教頭は、

「少し聞きにくいんだが、荒木先生、最近、夏葉麻王と仲がいいと聞いているのですが本当かな?」


下を向いたままのリサは、

「…はい。」


「男女の仲とも聞いているが本当なのかね。」


リサは、

「それはありません!」


「しかしそういう噂が立っている。ないと言う証拠は?」


リサは、

「……証拠ですか…。」


リサは下を向いて顔色も悪い。


教師であれば進退に関わる問題。他の教師たちも沈黙している。


「あると言う証拠は?」


麻王が職員室の教頭の席の隣にいる。



教頭は、

「……君はアメリカに行ったんじゃないのか?」


「覚えてないなんて酷いな。白桜高校のために日本とアメリカを往復していますよ、教頭先生。」


麻王の言葉に激怒すると教頭は、

「ここは職員室だぞ!勝手に入るな!直ぐに出ていけ!」


「生徒会規則第一項 生徒会長及び副会長は教師と同等の権限を学校内で有す。それ故…ま、教頭先生が覚えてないんだからいいか。」


教頭は、

「……君は生徒会副会長、そ、そうだったな…。荒木先生を救いに来たのかね?」


「いえいえ、今日はたまたま職員室に用事があって来ただけですよ。」


「君と神薙君は我が校の宝だ。荒木先生に誘惑されたんだろ?」


「いえ、私が荒木先生を一方的に愛しました。どんな生徒にも優しく接する生徒想いのいい先生なのでつい荒木先生の親しさに甘えてしまいました。」


教頭は声を荒げ、

「それは彼女を守る為の詭弁だ!」


「一年と10ヶ月後、18歳になった時に荒木先生が私でも絶対にいいと言ってくれるなら結婚するつもりですよ。」


「君は騙されているんだ。」


「そう言う女性ならそれこそ女の色気を使うでしょう?」



封筒を持ったまま教頭の前に歩くと麻王は、

「18になるまでは荒木先生にキスをする事も出来ない。だから今も学校を辞める事は毎日考えています。ミシシッピかネブラスカなら四ヶ月後に結婚できるから今すぐ二人で学校を辞めて連れて行きたいですね。ですが荒木先生は卒業するまで待って欲しいと言われたので今は教師と友人関係。以上です。」


教頭は、

「辞める事など許さん!春の選抜は決まっているんだ!君がいれば今度こそ楽に優勝もできるんだ!」


麻王は手に持っている封筒を、

「あ、そうそう、教頭先生に渡すものがあったんです。これです。」


麻王は教頭に封筒を渡す。封筒を開けた教頭はしばらく顔面蒼白で絶句している。




教頭は高等部の全ての教職員を集める。

「……荒木先生は素晴らしい先生だ。こう言った噂が今後も流れる場合はその生徒を厳重に罰するように。」



教頭席の後ろの窓ガラスの横で立ったまま寝ている麻王が教頭を見ると教頭は職員室から急いで出て行く。その様子に白桜高等部110名の教師はポカンとしている。



体育教師の飛田が他の教職員を代表して、

「……夏葉、教頭に何を渡したんだ。」


「過去一年間の痴漢の現行犯の写真と記録です。既に警察には通報していますが白桜の恥になるので残念ですが教頭が懲戒免職、帰宅後に自宅で逮捕してもらう予定です。ああ、もちろん複数の被害届も受理されています。」


教職員たちは、

「……………………。」


飛田は緊張気味に、

「じゃああの噂は…?」


「リサ先生ですか?もちろん好きですよ。でも飛田先生を好きな女子生徒もいるでしょ。それと同じですよ。」


麻王は会釈をすると職員室を出て行く。


飛田は、

「俺を好きな女子生徒は誰だ~夏葉~!」


麻王を追いかけて行く。


「………………。」



女性教職員の一人の現代文教師の安藤は、

「痴漢でクビか…教頭は生徒に全く関心ないし、いつも偉そうで明日からいなくなると思ったらホッとしたよ。」


数学教師の黒羽は、

「それにしても夏葉ってリサ先生が好きだったんだ…。まあ、理事長も気に入っているし、プロも既にスカウトリストに入れているらしいしな。」


「え、本当に?……サインもらっておくか?」


「でも教師の威厳は?」


「そんなものないでしょう?」



安藤は、

「荒木先生は夏葉君が好きなの?」と尋ねると、


リサは、

「ネブラスカに行こうかなって思っています!」


安藤は小声で、

「……どうなの?同性から見ても超可愛いけど天然がヤバいよね、横光先生?」


物理教師の横光は、

「噂が立ったのを夏葉が守ってあげただけでは?」


黒羽は、

「男の僕から言わせてもらえばあの地雷はかなりキツいです。」


ため息交じりに安藤は、

「ダサダサの黒羽先生に言われたらねえ~。」


黒羽は、

「センター試験の全科目の模範解答&解説を作ってくれた”フォローの夏葉”ですからね?」


「ないな。」


「ないですね。」


黒羽は、

「サラッと俺をディスったヤツは誰だ~!」


「キャッー黒羽先生キレキレ~!」


教師たちは笑いながら散っていく。


「…………。」


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