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第21話 期末考査と荒木リサ先生

●期末考査と荒木先生 第21話● 


目黒庭園館との決勝戦の数日前

樹さんは、同じ予備校講師の女性と結婚することが決まり、麻王は、引っ越しの準備をしていた。


ジャージ姿の樹は、

「……麻王、何で美緒と心海を連れて引っ越すんだ?美緒と心海がいなくなるのは俺も寂しいぞ。」


同じくジャージ姿の心海は、

「そうだよ、麻王兄!絶対にイヤ!」


美緒は、

「兄さんの奥さんは嫌に決まっているでしょ、心海!」


ニコッとジャージ姿の麻王は、

「樹さんの子どもは俺たちの弟妹ですから。」


目が潤む樹は、

「…麻王。…もう麻王は昔から頑固だよなあ…で、引っ越し先は?」


麻王は、

「結婚式の打ち合わせもしたいですし、樹さんと初めて行った歌舞伎町の喫茶店はどうですか。」


美緒は、

「ステーキ定食!ステーキ定食!」


心海は、

「何よ、それ~!」


美緒は、

「心海はピーポーピーポーしてたでしょう?」


心海は、

「…まぁ、神薙総合医大の点滴も中々…ってそんなハズあるか~!」


穏やかな表情の樹は、

「…もう1年以上前か…懐かしいな、麻王…わかったよ。後でな。」


「はい。」





麻王、心海、美緒がマンションから出ると段ボール箱を一つ残して荷台に荷物を積んだトラックは走って行く。


麻王、心海、美緒がマンションから出ると、荷物を満載したトラックが走り去っていく。


麻王は、

「さぁ、次は俺たちの引っ越しだな。」


心海は、

「ええぇぇ~あの麻王兄のクソぼろアパート~!?絶対にイヤ~!」


麻王は、

「以前、アパートの隣のマンションに住みたいと言っていただろう?さすがにお風呂もないアパートに、二人を連れて来るのは心苦しいからな。」


美緒は、

「……頑張ってくれている麻王に聞きにくいんだけど……その……お金は?」


心海は、

「……まさかの強盗?」


クスッと麻王は、

「強盗って……。駿との会社で作った、新作ソフトの利益だよ。樹さんには内緒で、俺たちの新居と、新婚の樹さんのためのオートロックマンションをすでにキャッシュで買ってある。」


美緒と心海は、

「ええぇぇ~!!!? キャッシュ!?」


麻王は、

「荷物はもう新居の部屋に放り込んでもらう手はずになっているよ。さあ、行こうか。」


少し複雑な表情の美緒は、

「…やっぱり力がある人は、這い上がってくるんだ…」



麻王は、

「この世界の家賃やローンの感覚に慣れないしな。少しでもお金がある内に使いたかったのもある。結婚式用の服でも買いに行くか?」


心海は、

「うんうん!」


麻王は、

「今晩からしばらくは俺のアパートだからな。」


段ボール箱を見ると美緒と心海は、

「えぇぇぇぇぇ~そういう意味なの~!?」


「お風呂は漫画喫茶のシャワーな?」


美緒と心海は、

「……ええええ…」





そして現在

千駄ヶ谷

目黒庭園館との試合が終わり白桜ブレザー姿の麻王は千駄ヶ谷のホテルに入って行く。



結婚式、麻王のスピーチに樹は泣き続けている。


最前列4人テーブルに座っている美緒は、

「まあ、よくもまあない事ない事をポンポン話すね?」


心海は、

「樹パパの教え子の女子生徒たちが麻王兄に釘付けだったから美緒姉、機嫌悪いんだ!」


美緒は、

「う、うるさい、心海!」


心海は、

「美緒姉ってわかってないよね?」


「な、なにがよ?」


「別に~!このホタテ、ヤバい~!」





数時間後

麻王はマンションのカギを開けると、

「そんな事よりここが俺たち三人の新しいマンションだ。」



目の前に広がる新築の匂いがするピカピカの室内に、心海は、

「……うわ……けっこう広いね……?」


麻王は、

「一応、3LDKだからな。」


美緒は、

「隣が樹兄さん家なんだ……結婚式で樹兄さん、麻王に抱きついて大泣きだったね?」


麻王は、

「……地球に来たのが昨年の五月……1年と2ヶ月(14ヶ月)、あり得ない程にお前たちの面倒を見てもらった。」


「うんうん、美緒姉も私もめちゃくちゃ服を買ってもらってた~!」


麻王は、

「二人とも好きな部屋を選べよ。生活は特に何も変わらない。変わった事は美緒と心海が朝食や夕食を交代で作ること。」


美緒と心海は、

「えぇぇぇぇぇ~!」


麻王は、

「兄さんの家ではどうしてたんだ?」


「お寿司の注文が多かったね、美緒姉?」


「お前たち、兄さんの稼いだお金は身体を傷めながら必死に稼いだ正しく血と汗のものだと理解しているか?」


美緒は、

「……だよね?麻王が治す前までは薬も一杯飲んでいたみたいだし…」


「なら迷惑を掛けない範囲で時々、会いに行けよ。」


美緒は、

「うん、隣だし。また麻王と一緒だね!」


「……麻王兄、私たちはまた電車通学?」


「乗り換えを上手くすれば浜松町まで30分ぐらいだろう?」


美緒は、

「徒歩も入れたら一時間は掛かるよ~!」


「いいか。俺はおまえたちの親代わりでもある。数日前、喫茶店で樹さんは涙を流しながら美緒や心海を頼むと泣いた。おまえたちは信じられないほどに恵まれている。」


美緒は、

「……そうだったんだ…そうだよね…」


心海は、

「ま、私がチャリ通学だと美緒姉は一人になるしね!」


「勉強できるけど?」


「なんですと~!……ああ、うんざりする期末考査だよ~!」


美緒は、

「仕方ないなぁ、心海は、私が電車で教えてあげる!」


山のような段ボール箱を見ると麻王は、

「先ずは荷物を整理しないとな。」


「えぇぇぇぇぇ~!」





白桜高校 食堂


スマホを見ている周は、

「やっぱりバケモノだぞ、麻王!東京を超える八回戦激戦区の大阪地方予選を公立高校の速水は全て完封。しかもノーヒットノーランも三回。主力メンバーはほとんど同じ一年。」


麻王は、

「そう言う周は毎日500球のストレートと変化球のキャッチングに。残りの500球をワンバウンドのブロッキングに充てている。今も課題のスローイングに挑戦しているだろう?」


碧は、

「周の肩は決して強くないけど青空や水戸たちにアドバイスを受けて日々工夫を重ねているよな。」


ハルトは、

「麻王もすごいけど周に野球を教える姿を見ると青空も大概、天才だよなあ…」


芯は、

「三条北山の時から見て来たけど、青空は努力と思考の天才だよ。」


麻王は、

「話し中に済まない皆。周、もしゲームやシナリオに興味があったらこのシナリオに編集を書き加えてくれないか?もちろん仕事だからやるならプロ意識を持って臨んで欲しい。一回当たりのシナリオ原稿料はきちんと払う。」


周は、

「……ゲームか?もちろんめちゃくちゃ興味あるけど。」


ハルト、碧、芯は、

「麻王!俺たちも~!」


「周並みに上手くなったらな。」


ハルト、碧、芯は、

「えぇぇぇぇぇ~!」


麻王は、

「それとも甲子園で連続三振か、碧?」


碧は、

「だ、だよなあ……それはかなり恥ずいよなあ…」


麻王から渡された原稿を周はしばらくジッと見ている。




放課後

白桜グラウンド 三塁ベンチ

麻王は周の編集した原稿を見ながら、

「……シナリオの足りない部分を見事に補完しているな。これからも定期的に頼むよ、周。」


緊張気味の周は、

「……ホントに、OKか、麻王?」


麻王は、

「今の周のバイト代は月にどれくらいだ?」


周は、

「……野球もあるし、頑張って五万くらいだよ。」


麻王は、

「二倍用意する。より良い原稿なら三倍にボーナスだ。周にはできる限り野球に集中して欲しいしな。今だけは、なるべく俺もマウンドに集中したくてな。」


周は力強く拳を握る。

「ああ! 頑張るよ、麻王!」


(明日の三者面談か……。樹さんには、美緒と心海が実の妹ではないことは最初から伝えてある。だが、エルフとアルトメニア人の血液は基本は人間と同じでも、ヘモグロビン膜のブラッドタイプまで完全に擬態できているだろうか。学校の健康診断の前に、俺と樹さん夫妻のデータを裏からハッキングして、すり替えておく必要があるな……)


ベンチで思考の海に沈んでいた麻王に、周が声をかける。



「……麻王?」


周を見ると麻王は、

「……ああ、頼むよ。」





理事長の娘、荒木リサ先生、スポーツ科クラス一年の担任兼野球部顧問。生物担当。新任一年目の初々しい先生。

パンツスーツが多いが、ミディアムヘアーに綺麗な二重、スカートも履いて来るいわゆる人気美人先生。


三者面談

白桜ブレザー姿の麻王は、

「野球部では話しませんが屋上では時々先生と話しますね。正直、進路はまだ深く考えていません。練習とアルバイト、期末考査も近いのでこれで失礼致します。」


そのまま頭を下げると麻王は中等部に歩いて行く。


リサはムッとすると、

「…………もう何あの子。……野球部顧問として何のアドバイスもなかったから?……ルール知らないし…”お父さんが甲子園に行って女性監督として目立て”って言うから入ったけど…コネで入れてもらったんだし、ファイト、ファイトよ、リサ!」




期末考査前日で部活は休み。麻王は一人、グラウンドでフリーバッティングをしている。


ベージュ系のスーツスカート姿のリサがグラウンドに歩いて来ると、

「……凄い~!夏葉君のボールはキレイな放物線だね。」


リサが後ろで話しているが、麻王は振り返らずにボールを打ち続ける。



リサは、

「……最近、苛立っているね、夏葉君?」


左バッターボックスの麻王はリサを見ると、

「それより最近、先生の周りに人の気配がします。気をつけてくださいね。」


「またまた~人の気配なんてするに決まっているでしょ?」


麻王は一球見逃し深くため息をつく、

「…ハァ…」





三時間後

リサは、オートロックもない築50年の自宅アパートに入ろうと玄関を開けた時に強く口を押えられる。

そのまま部屋に連れ込まれそうになった時、男が倒れる。


リサはそのまま座り込み倒れた男を見ると、

「……ケホッ……こ、この人、誰……?」


黒のウインドブレーカー姿の麻王が現れ、やれやれという感じで覆面をした男を担ぐと、

「言ったでしょ?先生は部屋の奥に。」


玄関口でリサがコクコクと頷くと麻王は男を担いで歩いて行く。



リサの震えが止まらない。しばらくして麻王が帰って来る。


まだ玄関口にいるリサは、

「…………何があったの、夏葉君…?」


麻王は自身のウインドブレーカーをリサに着せると、

「今から新聞配達行かないといけないんで。先生は学校に一旦戻って保健室で休んでおいてもらえます?終わったらすぐに戻るので。」



麻王の言葉に震えながら何度もカクカクと頷くリサ。


駐車場まで一緒に行きリサが車に乗るのを確認した後、麻王は何事もなかったかのように自転車で行ってしまう。


車の運転席でセンターミラーを見るリサは、

「……え?あの男はどこに?ええ~!ふつう私を置いて行く~?………ええぇぇ~!?」




20時過ぎ

白桜高校 保健室


ベッドの上でスーツスカート姿のままのリサは、

「…………夜の学校って怖すぎなんだよ~!こんな所に一人で眠れないよ~。」


午前2時

麻王がコーヒーやサンドイッチ、歯ブラシやパジャマの入った袋を持って戻ってきてカーテンを開けると、


ベッドの上のリサは、

「ヒェェェッ~!」


「生徒に”ヒェェェッ”って?……はぁ~帰ろ。」


跳び起きるリサは、

「待って、待って~!……ふつうホントに行くかな~? ……キャッー!!! ホントに待って~夏葉君~!キャッー!!!!」



3分後

保健室の椅子に座っている麻王は、

「そばで勉強しているから先生は着替えて休んでいたら?」


ベッドの上のリサは、

「絶対にそばにいてよ!」


麻王は、

「……ああ。」


「何、その間?」


「帰るぞ?」


「はい、はい、おっしゃる通りに寝ます、寝ます!」




午前4時

リサがカーテンを開けると麻王は保健教諭の田中先生の机で勉強している。


その姿にベッドの上のリサは少し安心すると、

「…………夏葉君は寝ないの?それにあの男はどこに行ったの?」


「処理したんで二度と先生の前に現れないですよ。だからもう安心してくださいね。でも明日からはオートロックに引っ越した方がいいな。」


椅子から立つと麻王はまだ動揺しているリサにコーヒーを渡す。


コーヒーを受け取るとベッドの上に女座りしているリサは、

「……も、もしかしてあの男を殺したの?」


呆れ顔の麻王は、

「殺すって…。ふつう恩人にそういうことを言うかな。」


リサは安心したのか驚くほど笑うと、

「キャッハハハ、だって!牧野君や井上君それに名古屋君もあいつはバケモノ並みに強いっていつも言ってるよ!」


リサはまだ笑いが止まらない。



リサが気付くとリサの隣で麻王もコーヒーを飲みながら、

「隣にいた方が落ち着くだろ?」


ジッと麻王を見つめるとリサは、

「……うん。……すごく落ち着くよ。」


麻王は、

「何、その間は?」


「帰らないで~キャッー!!!何でホントに帰るかな~!キャッー待って~!!!夏葉君ってドSだよね~!キャッー!!!! ウソウソ、待って~!ドS野郎~!」





白桜高校 総合体育館

期末考査後の夕方の全校集会

リサは前日の朝から全く寝ていない為、落ちそうなのを必死にこらえてふらふらと何とか立っている。


白桜の教師はその日の内に採点を済ませ、教師共通のPCに受け持つ生徒の成績を打ち込まなければならない。

その為、まだ慣れない新卒のリサは眠くて今にも落ちそうになっている。



一年生スポーツ科クラスの列から外れると麻王は体育館端の教師の列のところに行き、

「体調が悪いので保健室に連れて行ってもらえますか。ああ、荒木先生でお願いします。」


保健教諭の田中は、

「え、逆指名?」


淡々と麻王は、

「担任兼野球部の顧問ですしね。だから荒木先生がいいです。田中先生は次に指名しますよ。」


田中は、

「……私、保健の教師ですが?」


麻王は、

「他の生徒が倒れた時に田中先生は絶対に必要でしょう?」


田中は、

「……そ、そう…よね?」





保健室

保健室に入るとリサを麻王が抱き上げ、

「もう40時間ぐらい寝てないだろ。傍にいるから心配しなくていいよ。」


リサは、

「……本当にごめんね、一時間だけ仮眠させてね、夏葉君…」


リサは保健室ですぐに寝てしまう。


パジャマ姿のリサがベッドから起きて時計を見ると深夜午前1時を回っている。リサの心臓が止まりそうになる。


「採点、全然終わってない~……用紙と手紙?」


採点を完璧に済ませた解答用紙全503枚の上に手紙が置いてある。



部分点の仕方もリサと同じなのをリサはマジマジと見ると、

「…………もしかしてもしかしたら私のオート睡眠採点?…………手紙?」


リサが手紙を見ると、

「……やっぱり夏葉君だ………えっと…私は体調を崩して保健室で採点をするということになっているんだ……。学校のPCにも0時までに成績のデータを入力済み…」


リサは解答用紙の束の下に幾つかのマンションの間取り図が書かれている不動産用紙が置いてあることに気が付く。



「……知り合いの不動産会社の人がこの10軒のマンションのいずれかなら即入居可可能にしてあるから朝までに遠慮なくご連絡ください…」


紙の下を見るとリサは、

「……夏葉君の携帯番号だ…」



リサが緊張しながら電話をすると、

「……もしもし……夏葉君?」


『……ああ、リサ先生?もうすぐ仕事を終えるからリサはマンションを選んでおいてくれるかな。』


「……もう、……それにもう少し話してくれてもいいんじゃないかな?……もしもし?……全く!愛想も全然ないんだから!」


不動産用紙を置くとリサは、

「……私なんて銀行口座一つ開設させるのに必死なのに…皆からの信頼も厚くて、ちっとも奢らなくて…ピッチャーマウンドの夏葉君って本当にカッコよくて…ダメダメ、後、二年半はダメよ、リサ!」


ベッドの上で立ち上がると自身のパジャマ姿を見るとリサは、

「へ?……何でパジャマなの~!」




【一年高等部期末考査結果】


白桜高校一年 1学期期末考査

順位点数氏名

1位1000神薙青空

1位1000夏葉麻王

3位980赤瀬愛枝

4位974夏葉美緒

5位972東神子

6位965上杉周

7位955山形藍

8位947牧野芯

9位933橘碧




中庭掲示板から離れると周は、

「……やっぱり麻王には勝てないな。」


職員室から出て来る麻王を見つけると周は、

「麻王~!……やっぱスゲーな麻王は!あの期末で満点は有り得ないって!すご過ぎだよ、お前!」



階段を上りながら麻王は、

「生物のケアレスミスのマイナス1が満点になってな。リサ先生がサービス代って。優しいよな。」


「サービス代ってなんだよ?」


「さあ?」





放課後

図書室

スーツスカート姿のリサが誰もいない図書室にソッと入って来る。


嬉しそうにリサは、

「夏葉君、不動産会社の社長さんが家賃三ヶ月と駐車場代も要らないって!」


読みかけの本を図書室の机の上に置くと白桜ブレザー姿の麻王は、

「あの人、社長じゃなくて会長って言わないと怒るよ。」


リサはクスクス笑うと、

「そうそう!あの社長さん、めちゃくちゃキレるよね?ウケるんだ~!」



図書室の扉外の廊下から覗いている愛枝は、

「……あのエロ女教師~!せっかく麻王と二人っきりになれると思ったのに~!」


愛は、

「……どうしたの、愛枝?生徒会会議に行こ。」


「う、うん…」




リサは白桜グラウンドに走って来ると、

「麻王~!」


三塁側ベンチ前でリサと話している麻王を見ると周は、

「…あっ…以前は夏葉君って呼んでなかったか?それにリサって、アイツ~、俺の心のアイドルを~!」


碧は、

「ヤメろ、周。男が苦手なハズの妹の結衣も残念ながら麻王に夢中だ。」


碧の言葉に周は、

「男が苦手じゃなく碧が苦手なんだよ!」


碧は、

「……お、おまえ、何で分かったんだよ?」


「俺もだからだよ!」


碧は、

「…そ、そう…か…」



麻王が戻って来ると、

「(リサ先生は)ホントに生徒からも人気があるんだな…明日から夏休みか…」


周と碧は、

「勝者の余裕ムカつく~!」


ベンチの上のグローブを取る麻王は、

「何が勝者だ。それにお前たちのはただの性欲だろう。」


周と碧は、

「愛と言え~!」

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