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アルトメニア

はじめまして、未来ミキです!一旦、600話まで書き上げました。


医療国家資格にも合格し、これから少しずつ編集をしていきたいと思っています。編集はしても本筋は絶対に変わりません。


また短編も上げていきたいと思っています。一人でも読者の方がおられる限り続けたいと思います。気軽にご感想などのメッセージをくださいませ。


未来ミキ


●アルトメニア 1話●


地球とは異なる宇宙に存在するエルシオン。


そのエルシオンに存在する小国の島国、アルトメニア王国。


アルトメニアは小国ながら豊富な資源を持つが故に、この世界に101ある帝国の勇者、帝都のエンペラー、アルトメニア北に位置する大国ユーラの陰獣一族、その他の魔獣の国々からの侵略が数千年、止まりを知らない小国である。


この十数年、大国ユーラの度重なる侵攻やアルトメニア北東に位置する姦人(犯す者たち)が住むリム国の度重なる侵攻、そしてアルトメニア内部分裂にこの小国は、今、疲弊しきっている。


では、何故、この小王国は王国として存在できたのか。


他の追随を許さない教育レベルの高さ故の各種武器の質の高さ、数千年に渡る剣術や強力な魔法文化、そして島国特有の海上戦に特化した者達の存在があるから…?



いや、アルトメニアには惑星エルシオンにたった4人しか存在しないクラスSの戦士が一人存在しているからだ。


その名をマオ・レューゼ



彼の存在が現在、このアルトメニアが隣国のリム国や亜人大国ユーラからの猛攻に耐え凌げている理由である。しかし、リム国との長期戦争。


そして北からの亜人大国の大軍団の急襲。今、アルトメニア国は2000年の歴史の中で最大の国家存亡の危機を迎えている。



私は一介の騎士バウン・ルーテ。戦場に出て既に50年以上、後方物資の護衛でアルトメニア北岸で今五人の戦士の戦いを見ている。



ユーラの猛襲に私、バウン・ルーテがアタフタしている所をニコッとマオ殿は、

“この戦争はすぐに終結しますよ。”


と笑顔で言われ、私はこの海岸遠くに一人ポツンと戦況を見つめている。


では、この機会にこのバウン・ルーテがアルトメニア最強の”神の子”と呼ばれる”フィリウスデイパーティ”を紹介しよう。


“フィリウスディ”とはアルトメニア語で”神々の子”という意味じゃ!





―アルトメニア、五人の戦士―


「バウン・ルーテじゃ!惑星エルシオンの戦士にはSに始まりA~Fまでの戦士階級がある。」


「クラスS、A、B、Cなる戦士は、101の国の内、3国が認められた者。且つ、神都カントラパガノスで法皇ラッジ・リンガー・ソルミナ様に認められた者……いやいや、この方のお名前を口にするのもおこがましい…彼の方を見た者も居らぬもはやエルシオンの、いやいや、全宇宙の唯一神じゃ!」



「法皇に拝謁した唯一のお方が教皇エルゴ・ウーゴ様じゃ!……ついつい興奮してしまった…コホン、では、我がアルトメニアの戦士を紹介するぞ!」



竜王ガリ。クラスA LVm60。


竜王ガリ、今は亡きアルトメニアの先代王アル・フォン・リアテーゼの盟友であり三大竜族の若王。

若王である彼は、マオ・レューゼの師であり朋友、そしてフィリウスディパーティの絶対的支柱。


身長165の小柄な竜王はその小さな背に処刑台に向かうキリストの十字架を思わせるクロスした二本剣を斜めに差し背負う。


ガリの通り名は” Hēilóng ヘィロン 黒龍”。


二本剣の左肩に差す、一本が西洋剣よりひと回り小振りな剣、”神の手”と呼ばれる剣と右肩に差す、もう一本が魔法を宿すことができる大剣。


竜王は、常に先陣を切るシンとハリの後方魔法支援者である事はこの世界の強者なら知らぬ者はいない。





シン・レューゼ。クラスC LVm70


パーティーのリーダであるマオの幼き妹にして莫大な量のマナとそのコントロールを必要とする体術をその少女という若さで体得し腰に妖刀フォルシオンを携える剣士。


通り名は” Máng léi マンレイ 盲目の雷光”。


その二つ名の通り彼女の神速は海洋を音速が水面を切り裂くより速く走り、自身の身体に(いかづち)を宿すことにより敵味方関係なく全てを制す事から盲目のライトニング、雷光と。





ハリ・リオン。クラスA LVm90


竜王ガリと共にエルシオンに僅か30しかいないクラスAの中でも最上位の強者であるハリ・リオン。


左右の腰のホルスターにリボルバーを携えているが使うのは何故か左腰の愛銃ケロッグではなく、右腰の愛称ガットだけ。


通り名は” Bù hélǐ ブ・ヘル 理不尽なる者”。


噂では左腰に携えるケロッグから放たれる銃弾はあらゆるマナをコーティングし、最上位デーモンの幾重もの結界を容易く完全破壊貫通させる神の能力があると言われている。





ミオン・フォン・リアテーゼ。クラスC LVm10


彼女自身は幼少からミオンという名前しかない最下級の出自と信じている。

彼女の過去を知っているのは彼女自身ではなくマオとアルトメニアの現女王陛下だけである。


回復魔法を得意としながらもその弓捌きの酷さは凝視に堪えない。パーティーのお荷物的な存在。

なぜ気弱き彼女がクラスDなのかはアルトメニア最高クラスの魔力の持ち主だからだろうか。


最下級の出自故に彼女に通り名は存在しない。





そして最後の5人目は、アルトメニアの英雄マオ・レューゼじゃ!……コホン、…


マオ・レューゼ。クラスS LVm70


この5人のフィリウスディパーティのリーダ、1尺7寸5分の”長刀無限刃”の左、逆さ差し。

彼が常に扱う剣はその長刀無限刃ではなく、この世界の下級クラスのパーティの剣士が使う無明刀という一応は業物という代物。


彼の通り名は"All or Nothing Principle 生か死の法則"。


彼はあらゆる武器を自在に扱えると言われているところから”万能者”という異名も持っている。


彼は無明刀で数多の敵を切り裂き、数多の魔法を自由自在に操る。


彼の長刀無限刃の抜刀姿を過去に見た者は王家の者だけと言われているが真実は謎のままだ。


単なる業物でもある無明刀を使っている時の彼にさえ傷をつけた者は過去にいないと言われている。


つまりマオ・レューゼは剣士として最強と言えるじゃろう。




神の武器をもつ、竜王ガリ、ハリ、シンには何らかの発動条件と制約があり、マオ殿の無限刃は閾値を超えるとファーストステージで全てのものを例外なく無効化し、殺傷するらしい……ファーストステージとはなんじゃ?


当然、セカンドステージとはマオ殿と親友である私でも全くわからん!



以前、マオ殿は、

「無限刃は生きているんですよ。」


と笑って話してくれたが老兵を馬鹿にするなと叱ったものじゃ!


え?本当はマオ様だって…コホン、まぁ、私はマオ様の親友じゃからな。そ、そんな事より今、ユーラとの大きな戦いを迎えるおるのじゃ!




今戦場で戦っている敵は、あの亜人大国ユーラ。

亜人と人のハーフである敵陣総大将ソラ・ラムエィ(クラスA LVm10)はこの世界で絶対的な召喚士の一人。



ソラ・ラムエィはアルトメニアへ突撃上陸するのに十分なおよそ10万のワイバーンと亜人の戦隊。そして後方の陣にソラ・ラムエィは自身と9人の召喚士を率いている。



亜人の剣技はその身体能力の高さから人間より格段に優れている。故に周囲を海面に囲まれた島国であるアルトメニアに10万近い亜人が上陸する事はこの戦争の終結を意味する。


ソラ・ラムエィがワイバーン戦隊の後方で上陸の際に引き連れている精鋭亜人1000は大国の中でクラスDの称号を持つ猛者の中の猛者だ。

数万のワイバーンを退けたハリとシンだがその疲れ切った表情は隠しようもなく辛く酷い。


だが周囲を海面に囲まれた島国であるアルトメニアは一度上陸されてしまうと、その小国であるが故の弱さを露呈してしまう。


加えてアルトメニア北東に位置するリム国との一年以上の戦闘でアルトメニアの兵力の大部分を東方に割いているためにこのフィリウスディパーティ5人の負担は極度に大きい…。


以上じゃ!




長刀無限刃を左腰に携えているマオは遥か一点、遠方にいるソラ・ラムエィを見つめながら、

「……そろそろここともお別れだな…いや、始まりか…」


「それに、これ以上の攻撃を許すと神都カントラパガノスにアルトメニア介入を許し、アルトメニアの存在自体が危うくなる…」


そう呟くとマオは自身のコンセントレーションを軽々と閾値まで高め始める。


その直後、マオは叫ぶ、

「シンとハリは一旦後ろに下がり上陸しようとするワイバーンと亜人を斬れ! ミオン、光矢で中央付近のワイバーンの動きを遅らせろ。ガリ、炎の障壁の魔力を大剣に宿らせろ! 一点突破でソラ・ラムエィを倒すぞ!」 



マオはパーティに指示を与えると同時に詠唱を唱え始める、

「…全ての木々を焼き払う青き炎、燃え盛る炎を超える赤き炎、大地を揺るがす黄色き炎……魔界の深淵に潜む黒き黒龍の炎よ全ての敵を焼き尽くせ…」


マオは深く目を閉じ詠唱を終えようとする中、まだ誰も、そして妹のシンやハリ、ガリ、ミオンたちさえも見た事のない、1尺7寸5分の長刀無限刃の抜刀を始める。



フィリウスディパーティ後方で山一つ分の高く広範囲の炎の結界を張っているガリは呆然と、

「…あの詠唱は何だ?………それにあの長刀無限刃から溢れ出る魔力は…?いや、今は一点突破の準備だ。了解だ゜、マオ!」



敵、ユーラ総大将ソラ・ラムエィはその身体をよろつかせ既に息をしていない9人の召喚士を見ると、

「……クソッ、俺の力の低下に比例して、こちらの結界がかなり脆くなっている…さすがにワイバーンを召喚しすぎたか…。……だが、ワイバーン戦隊を1000隊上陸させさえすれば今のアルトメニアの力では対応できない。そしてこの戦いの幕は閉じる……それまでは……まだ、まだだ。」




戦場中央付近より少しアルトメニアよりの海上に立つシンは、

「ハリ!私にはまだフォルシオンに宿る魔力がある!だからハリはマオの指示通り一旦引いて!そして上陸寸前のアイツらを後方から撃ち抜いて!」


シンはそう言うと、腰の妖刀フォルシオンを抜き取り正眼に構え詠唱を唱え始める。


「清き稲妻の精霊よ、汝の魂と汝の神との契約により我が意思と魄戸を志せ…」



戦場中央、荒れる海上に軽々と立っているハリは深く呼吸をすると、

「オレ様が命令を聞くのはマオだけなんだよ!命令すんな、クソ餓鬼!……出し惜しみする時じゃねえな。一旦、後方に結界を張ってケロッグを使う頃合いか…。少し休んでおけよ、ガット?」


笑みを浮かべながら左手の愛銃ケロッグをじっと見つめる。




シンは続けざまに二回目の詠唱を唱え始める、

「ハァ、ハァ、……汝風の精霊よ、今我を挫こうとする敵を滅する力を与えたまえ……マオ兄みたいな超詠唱はムリ!」


稲妻の光に囲まれたシンの身体を中心に今度は大きな風が暴風となり、シンを取り巻くや否や、シンは天をも切り裂くような上空数1000Mまで届く白き波を海上に荒立てる。


シンは、電光石火を遥かに越える神速の如き速さで無数のワイバーンと亜人を超絶の嵐の中に巻き込み、自身はその中を駆け抜け中央のソラに向かう。


後方に位置しているガリとミオンが同時に、

「シン、一旦マオを待て!!!!!!」



今まさにマオの詠唱が終わろうとするその時、シン以外の四人はその大きく美しいマナのオーラを放つ長刀無限刃の刀身に身じろぎができずにいた。

そして、フィリウスディパーティの遥か前方にいるソラも自身に向かって来るその莫大な魔力量と美しいマナの流れに目を奪われる。



電光石火でソラ・ラムエィに向かって走り続けるシンを長刀無限刃の莫大なマナがシンを優しく覆う。


マオはそのまま一瞬で抜き去るとシンは、

「………えぇぇぇぇぇ~超速いー、マオ兄~!」



霞の構え(刀身は自身の目線上、左手は柄頭、右手は逆手で柄前方を持つ)で長刀無限刃の刀身と切っ先を一心同体とするマオは、

「インテーリートス(滅)!!!!!!!!!!!!!!!」



マオが唱えると同時に、閃光と伴に長刀無限刃の刀身が発する凄まじい魔力の渦が辺り全てのワイバーンと亜人をことごとく打ち滅ぼし、更にマオは加速し、遥か敵陣後方にいたソラの心臓を瞬時に貫くと、ソラ・ラムエィの激しい断末魔の如き悲鳴がアルトメニア全域に響き渡る。



シンは走るのを止めワイバーンの死骸のみが消え去り肉体が砕けている亜人がプカプカと海上に浮かんでいる姿を見ると、

「…マオ兄の無限刃って……ヤバ!ここ、なんかヤバい!…へ? キャッー!!!!!!!!!!!!!」



長刀無限刃の力によって海上に巨大なホールができると、激しく黒いホールからのうねりがシンを引き込む。


ブラックホールに引き込まれた心海を既に戻って来ているマオが抱き寄せると心海は、

「………マ、マオ兄~!」


シンの頭を右手で押さえるとマオは、

「このまま飛ぶぞ。」


マオの身体をしっかりつかむとシンは、

「うん!…でも、ミオンは?」


ニコッとマオは、

「必ずミオンは追って来るよ。」




アルトメニアの海外線まで走って来たバウン・ルーテは、

「マオ様~!!!!」


バウン・ルーテの肩をつかむと海上に小さく巨大なブラックホールを見つめるガリは、

「……これ以上先は結界が完全に破れて危険だ。ハリと結界を張りなおす故、貴殿は下がって他の者にも同様の指示を与えろ。」


元々は絵の方が得意でしたが言葉で表現すること楽しいです。このフィリウスディのイラストも描いて行きたいとも思っています。


100万文字を超えた頃から伝え方の難しさと楽しさに気付き始めました。


600話以上のストックから逆算して書いているので楽しんでいただければ幸いです^-^


未来ミキ

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