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Save! Load! Continue?  作者: とっしぃ
学園編
98/300

98 心強い味方

地面に巨大な氷塊を落とした衝撃が東の関所の方まであったのか、数名人がやってきた

慌ててノワールの残骸を隠すように土魔法でクレーターを埋める


「何があったんだ?なんだ?その跡・・・」

「ちょっと魔法の練習で穴を開けちゃって・・・」

「魔法の練習?・・・学園の生徒なら訓練場があるだろう」

「そうですね・・・すみません」

「いや、まぁ別に俺が困るわけじゃないからいいんだけどよ・・・あんまり騒がせないでくれよ?」

「はい、もうしません」


それだけ言い関所に戻っていった

面倒ごとを起こされるのが嫌なだけなんだろうきっと


(訓練場か・・・クラウスにこのこと相談しとこうかな)


このまま教会に行きセルドロ達と対峙するにはいささか不安がある


「二人とも、ちょっと訓練場まで行くからついてきてくれ」

「「わかった」」

「ちょっと急ぐぞ」


二人がついてこれるペースで訓練場へと急ぐ




「クラウスさ~ん」

「ん?少し遅刻だぞルシオ君」

「すみません。でも試験どころじゃなくなってしまって」

「何かあったのかい?」


クラウスは俺がマルクとアリスを連れていることを不思議に思っているようだ


「実は・・・」


ノワールと戦った場所へと戻りながらクラウスに事の顛末を説明した


「これなんですけど・・・」

「・・・・・これだけでは何とも言えないな」

「ですよね」


土魔法を消しクレーターにあったノワールの残骸をクラウスに見せる

しかし人としての原型は残っておらず

確認できる物は所々散らばる肉片だったり、身に着けていた黒い服の布切れだったり

ノワールの使っていたナイフが残っているくらいだった


「これは証拠になりませんかね?」

「ナイフか・・・一応預かっておこう」

「クラウスさん、二人の証言でセルドロを捕まえることってできるんですか?」

「君の言う通り司教を殺害したのがセルドロなら当然捕まえられる。ただし証拠があればだが」

「二人の証言だけでは信用されないと?」

「十中八九しらばっくれるだろうな」

「そうですよね・・・」

「だが・・・犯人がセルドロというのは納得だな、あいつの評判はすこぶる悪い。裏ではかなり悪事をやっていると噂されているからな、ただ証拠を残さないから捕まえたくても捕まえられなかったんだ。・・・しかしなるほど、セルドロとノワールが繋がっていたとは。きっと都合の悪い相手はノワールに始末させていたんだろう」


セルドロは上流貴族で権力もあるはずだ

子供の妄言だと言い張れば嘘でも通ってしまうくらいの力はあるのかもしれない


「ふむ・・・セルドロにはノワールの他にもう一人用心棒がいるんだね?」

「はい、ノワールと同じような恰好をした黒ずくめの人物が一人」

「いざというときそいつに勝つ自信はあるかい?」

「・・・・ノワールと同等かそれ以上なら、正直自信ありません」

「そのノワールをミンチにしたのは君だろう?」

「これでもいっぱいいっぱいだったんですよ?」

「まあそうかもしれないな、ノワールは凄腕の殺し屋で王都以外の街でも指名手配されているほどだし」

「・・・何か考えがあるんですか?」

「子供の証言ならしらばっくれるかもしれない・・・だが私の証言ならどうだ?」

「それはまぁ・・・でもクラウスさんが目撃したわけでもないのに何を証言できるっていうんです?」

「それを吐かせるんだよ、セルドロ自身に」

「どうやって?」

「はははっ、どうしようか?」

「案があるわけじゃないんですね・・・」

「う~む・・・尋問したところで口を割らなければ悪いのはこちらになってしまうし・・・」


(確かやり直す前、教会でセルドロは司教殺害の犯人をマルクとアリスにしようとしてた・・・)


「上手くいくかわかりませんけど・・・一つ作戦が」

「ほう、聞かせてくれ」

「クラウスさんにも協力してもらうことになりますけど・・・」

「構わないよ、それでセルドロを捕まえる証拠が得られるなら」

「本当ですね?」

「・・・・なんか嫌な予感がするな」


そしてクラウスに作戦を説明した


「すまない・・・これっぽっちも上手くやる自信がないんだが」

「大丈夫です!クラウスさんは何も喋らずただ居るだけでいいんで」

「本当に上手くいくのかい?それで・・・」

「さあ?多分・・・もしかしたら」

「はぁ~・・・わかった、まぁやるだけやってみようか。確かにそれでうまくいけば証拠を得るのも簡単だろうし」

「ありがとうございます!」



そうして作戦決行の為の準備を始めた


____

__

_



夕暮れ時、俺は一人学園の寮へと帰る

すると最初と同じようにカミリアが寮の前でウロウロしていた


「あ!ルシオ先輩!」

「カミリア?どうしたの?」

「マルク君とアリスちゃんがいなくなったんです!」

「はあ?いなくなったって・・・二人は教会の大掃除を手伝いに行ったんだよね?」

「はい・・・そうなんですけど、なぜか私は途中で気を失って、お母さんとか他の人達も同じように気を失ってたみたいで・・・目が覚めたらマルク君とアリスちゃんの二人だけがいなくなっていたんです」

「気を失ってって・・・何があったの?」

「わからないんです・・・突然眠くなって」

「わかった・・・とりあえず教会に行ってみるよ」

「私も行きます!」

「ありがとう」

「あ・・・でも今は教会に入ることはできないかもしれません」

「どうして?」

「実は・・・さっき司教様のご遺体が教会の奥で見つかったらしくて」

「司教様が?」

「・・・・はい」

「とにかく行ってみよう」

「はい!」


(たしかこんな感じだったっけ?)


司教が死んだのを知らないふりしてカミリアと教会へと走る

教会へ到着すると前回同様人だかりができていた


「憲兵さん!」

「ん?おお!久しぶりだね。ルシオ君だっけ?」

「うん。何の騒ぎ?」

「ん~・・・ちょっとね」


司教が死んだことは秘密にしているからか、はぐらかそうとしている


「まぁいいや・・・俺の弟と妹が教会に行った後いなくなったんだ。中に入って確認したいんだけど」

「ごめんよ、今教会の中には入れないんだ」

「じゃあ中の人にこのくらいの男の子と女の子が居ないか確認してもらってくれない?」

「ん~・・・わかった、そのくらいならいいだろう」

「ありがとう!」


憲兵が教会の扉を塞いでいる別の憲兵に説明に行く

そして中に入っていった

どうやら中に確認に行ってくれたようだ


(よしよし・・・ここまでは順調かな)


そして中の人に説明してくれたようで、憲兵が戻ってくる


「一応中の人達に確認してもらったけど子供は残っていないみたいだよ?」

「そうですか・・・」

「弟と妹も学園の生徒なのかい?だったら入れ違いになったってことはないかな?」

「そうですね・・・でももう少しこの辺を探してみます」

「そうか、私も気にはしておくよ」

「ありがとうございます」


二人を探すふりをしてウロウロ時間を潰す


(クラウスは上手くいったかな?)


「おい!迷子の保護者というのはどいつだ!?」


(お?きたきた)


しばらくしてセルドロが教会から出てくる


「はい!僕です」

「お前か・・・」


セルドロは俺のことをジロジロ見てくる


「あの・・・二人が見つかったんですか?」

「いや、教会内に子供なんていなかった。・・・ところでお前、名前は?」

「ルシオです」

「王立学園の生徒なのか?」

「はい」

「成績は?」

「えっと・・・そこそこ優秀な方だと思いますけど」

「なら居なくなったというお前の兄弟も優秀か?」

「はい、子供にしてはかなり」

「上級魔法が使えるとか、戦闘技術に優れているとかか?」

「はい。上級魔法も無詠唱で使えたり、格闘術の方もそれなりに」

「ふむ・・・一度中に入りなさい」


そう言ってセルドロは教会内へと戻っていった


(これ順調にいってるよな?クラウスが上手くやってくれたんだよな?)


確か最初の展開もこんな感じだったはずだ


「カミリア、ありがとう。先に帰ってて」

「え・・・すみません力になれなくて」

「そんなことないよ。気を付けて帰ってね」

「はい・・・」


(さて・・・上手くいくかな?Saveしたいところだけどやめといた方がいいよな)


もしもの時、余裕をもってやり直せるようにするためSaveはせず教会の中へと入る


初めの展開と同じようにセルドロと憲兵が数名

そして黒ずくめの恰好をした人物が二人いた


「あの、セルドロさん?」

「拘束しろ」

「っ!?」


黒ずくめの片方が素早く俺の背後に回り込み抑え込んでくる


(うっ!?やっぱ速いな、任せて良かった。ってか痛いってクラウス!)


ノワールは俺が殺した

俺を抑える黒ずくめの正体は変装したクラウスだ

ノワールとクラウスは身長も体型もそっくりだった

おまけに目以外ほとんどを隠す黒ずくめの恰好をしていればさらにそっくりになる

ノワールは無口だったので、クラウスに変装させて喋らないように注意してもらえば誤魔化せるかもと思ったのだ

まさか上手くいくとは思わなかったけど

試すだけ試してみて駄目ならやり直すつもりだったし


作戦会議のあと、マルクとアリスを転移魔法でローリスへと避難させ

変装したクラウスには地下道経由で司教の殺害現場に行ってもらった

ノワールが戻ってこなければセルドロは俺の知らない行動をとるだろう

そうなれば捕まえることが難しくなる

セルドロがどこへ行ったかはわからないので賭けみたいなものだったが

犯人は現場に戻るというので試してみたが、こうも上手くいくとは


「何を!?」

「お前の弟と妹には司教様殺害の容疑がかかっている。二人の居場所を吐いてもらおうか」

「はぁ?二人がそんなことするわけないだろ!」

「二人を擁護するというのならお前を拘束するしかない」

「とか言って、本当はお前が殺したんじゃないのか!?セルドロ!」

「私が尊敬する司教様を殺したと?笑えん冗談だ」


その時スッと俺を抑える力が弱まった


(合図だ)


「証拠は挙がってるんだよ、なぁノワール」

「何を言っている?」

「ええ、この目でしかと見ました。この耳でしかと聞きました」

「ノ、ノワール?いったいどうした?」

「まだ気づかないのか?ノワールって相当無口だったんだな」

「黙って頷くだけで良かったから楽だったよ、ルシオ君」

「?、?、?」


セルドロは未だ状況を理解できていないようだ


「セルドロ、お前を司教殺害の容疑で拘束する」


そう言いクラウスがフードを脱ぎ、顔に巻いていた布を外す


「んな!!??き、貴様クラウス!ノワールは?ノワールはどうした!?」

「ノワールは彼によって返り討ちにあいました」

「そんな馬鹿な!?ノワールがお前のようなガキに負けただと!?」

「何度も死ぬほど苦労したよ」

「ふざけるな!」


(別にふざけてないし本当のことなんだけどな・・・)


「おとなしく私達に捕まってもらおうか?セルドロ殿?抵抗するなら手荒くなってしまうが?」

「ぐ、ぐぅぅ・・・殺れ!プラータ!そいつらをまとめて殺すんだ!」


セルドロに命じられもう一人の黒ずくめが立ち塞がる

どうやらプラータというようだ


「プラータ・・・聞いたことないな」

「そうなんですか?」

「うむ、私が知らないだけかもしれないが・・・なんにせよ油断はするなよ?ルシオ君」

「わかってます」


今回は心強い味方がいる

負ける気がしない


もう一人の黒ずくめとの戦いが始まった


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