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Save! Load! Continue?  作者: とっしぃ
学園編
91/300

91 殺人容疑

カミリアと一緒に教会へと走りながらSave地点のことを考えていた


俺が最後にSaveしたのは今日の昼過ぎ

マルクとアリスが教会へと向かったのはおそらく午前中だ


(最悪の事態にはならないでくれ・・・)


それだけを願いながら教会へと急いだ




教会へ着くと人だかりができていた

憲兵だったりただの野次馬だったり


「中には入れそうにないか・・・」

「そうですね・・・」


教会の入り口には憲兵が二名塞ぐように立っている


周りを観察していると見知った憲兵を見つけた

リリーと義母の問題のときや切り裂き魔のときにお世話になった憲兵だ


「憲兵さん!」

「ん?おお!久しぶりだね。ルシオ君だっけ?」

「うん。司教様が亡くなったって聞いたけど」

「っ!?なんでそれを知ってるんだ?極秘なはずなんだけど」


憲兵は慌てて俺の口を塞ぎ小声で話す


(あれ?カミリアがそう言ってたし、これだけ野次馬が集まってるから周知の事実だと思ったのに)


そう思いカミリアの方を見るとばつが悪そうな顔をしていた


(とりあえずカミリアから聞いたってことは黙っておくか)


「ぷはっ、それは秘密。憲兵さんもそういう時は白を切らないと」

「そ、そうだな・・・」

「極秘にしているのにどうしてこんなに野次馬が集まってるの?」

「今日の昼頃教会内に居た人たちが全員突然一斉に眠りだすっていう怪事件が起こったんだ。その被害者たちはただ眠っていただけということもあってすぐ帰したんだけど、もしかしたら被害者たちが噂を広めたのかも・・・それに君も知ってた通り司教様の突然死で憲兵が教会への立ち入りを禁止したのも原因だろうね」

「突然死って・・・司教様は誰かに殺されたとか?」

「その辺のことは私にはわからないんだよ・・・中に人が入らないように指示されているだけだから」

「そっか・・・やっぱり中に入ることは無理だよね?」

「そりゃもちろん。・・・教会に何か用があるのかい?」

「俺の弟と妹が帰ってこないんだ、朝から教会の大掃除の手伝いに来ていたはずなんだけど」

「中に居た人たちはみんな帰ったはずだけど・・・」

「一応中に居る人に9歳の子供がいないか確認とれない?」

「ちょっと待っててくれ」


そう言って門番をしている憲兵に掛け合いに行ってくれた

その間にカミリアから情報を聞き出す


「カミリアは司教様が亡くなったってのをどうやって知ったの?」

「みんなが起きてから少し経った頃に教会の人が慌ただしそうにしてたんです。でも私は二人を探さなきゃと思って書庫の中をウロウロしていたんですけど・・・その時神父様が話しているのを聞いてしまって・・・」

「神父様はなんて?」

「ただ驚いていました、あとシスターさん達に何か指示を出していましたけど細かくは聞き取れませんでした」

「そうじゃなくて、話をカミリアに聞かれて何か言われた?」

「いえ、見つかってません。聞いちゃいけないことだと思ったので息を潜めて隠れてました」

「そっか・・・そういえば教会に居た時に突然眠くなったって言ってたよな?」

「はい」

「それって教会で掃除してた全員が眠っちゃったの?」

「・・・すみません、全員かどうかまでははっきりと思い出せません。たしか、睡魔に耐えられなくなったときにはもう何人か倒れていました。マルク君とアリスちゃんも眠ったかどうかは、覚えていません・・・ごめんなさい」

「いや、仕方ないよ。眠る前怪しい人はいなかった?」

「いえ・・・教会の人とお手伝いの人以外はいなかったと思います。人数もあまりいなかったのでそれは覚えています」

「そうか・・・」


(教会にいた人がみんな眠ったってのは明らかにおかしい。おそらく司教は誰かに殺されたんだと思うけど・・・でもそれもまだ確定じゃない。そもそもマルクとアリスは何処に行ったんだ?二人だけ眠らずに危険を感じて逃げた?だったらなんで俺のところに来ない?・・・・司教を狙った犯人に見つかって二人が捕らえられているってのが最悪のパターンだな・・・いや、でもそれも憶測にすぎないし・・・くそっ、情報が少なすぎる)


マルクは無理だがアリスは治癒魔法を使える

もしかしたら睡眠魔法を解除することも可能かもしれない

それなら二人だけ眠らずに、原因を探るために周りを探索して何か事件に巻き込まれたという可能性もある


そうこうしているとさっきの憲兵が戻ってきた


「一応中の人達に聞いてみてくれたけど、子供は残っていないみたいだ」

「そうですか・・・」

「弟と妹も学園の生徒なのかい?だったら入れ違いになったってことはないかな?」

「それは、あるかもしれませんけど・・・」

「でも私たちが目を覚ました時にはもうマルク君とアリスちゃんはいなかったんですよ?」

「君は?掃除の手伝いに来ていたのかい?」

「はい。それで突然眠くなって・・・気が付いたらマルク君とアリスちゃんはいなくなっていて」

「何か他に気付いたことはなかったかな?」

「・・・えっと・・・二人を探すのに必死だったので・・・」

「そうか・・・」



その後も憲兵と少し話していたが

このまま話をしていてもマルクとアリスの手掛かりは得られないと考えこの場を去ろうとしたとき

教会から太った男が出てきた


「おい!迷子の保護者というのはどいつだ!?」


(俺のことかな?)


「あの人は?」

「上流貴族のセルドロさんだ。二人の手掛かりが見つかったのかも」


憲兵とカミリアも一緒にセルドロの元へ向かう


「おい!いないのか!?」

「はい!僕です」

「いるならさっさと来ないか!」

「すみません・・・二人が見つかったんですか?」

「いや、教会内に子供なんかいなかった。・・・・ところでお前、名前は?」

「ルシオです」

「王立学園の生徒なのか?」

「はい」

「成績は?」

「は?さぁ・・・そこそこ優秀な方ではあると思いますけど・・・それが何か?」

「いなくなったというお前の弟と妹も優秀なのか?」

「はい、子供にしてはかなり」

「上級魔法を使えるとか、戦闘技術に優れているとかか?」

「はい・・・一応上級も覚えましたし、戦闘もそれなりには・・・・あの、それが?」

「・・・・・・中に入りなさい」


そういってセルドロは教会の中へと入っていった


「俺だけ?かな」

「だと思うよ。私は仕事に戻る、兄弟が見つかるといいね」

「ありがとうございます。カミリアは帰ってていいよ、ありがとう」

「え?あ、えっと・・・すみません力になれなくて」

「そんなことない、気を付けて帰って」

「はい」


二人に挨拶を済ませ教会へと入る

セルドロと憲兵が数名、あと黒ずくめの恰好で顔を布とフードで隠した人物が二人

俺を見ている


「あの・・・セルドロさん?」

「拘束しろ」

「はぁ!?」


黒ずくめの片方が目にも止まらぬ速さで俺の背後に回り込み

俺は腕を後ろで固められ膝をつく


(速い!)


「くっ・・何を!?」

「お前の弟と妹の二人に司教様殺害の容疑がかかっている。二人の居場所を吐いてもらおうか」

「・・・・・・はぁ?」


展開に全く頭が追い付かない


(マルクとアリスが司教を殺した?)


「んなわけないだろ!!!」


いきなり意味不明な容疑を吹っ掛けられ、たまらず言い返した

その瞬間『ボキッ』っと鈍い音が響く

固められていた俺の腕が折られた


「ぐっ・・・くぅ・・・」

「二人を擁護するというのならお前を拘束するしかない」

「擁護も何も・・・俺だって二人を探してるんだ・・・どこにいるかなんて、俺が一番知りたいんだよ・・・」


折れた腕を治療しようとしたが、黒ずくめの人物は折れた腕をさらに捻ってくる

そのせいで痛みが激しく治癒魔法に集中できない


(こいつ・・・)


セルドロも黒ずくめのこいつも、黙認している憲兵も

この場の全てに対して憎悪が沸き上がる


(いや・・・まず、せめて情報を聞き出さないと・・・)


折れた腕をさらに痛めつけられることで今まで味わったことのない激痛が襲ってくる

朦朧とする頭に活を入れて少しでも冷静に状況を理解しようとする


「なんで二人が司教様を殺す必要があるんですか?」

「お前の弟と妹は優秀と言ったな?」

「・・・はい」

「お前はあそこに何が見える?」


セルドロはステンドグラスを指さす


「ステンドグラス・・・・・・の一番左ですか・・・?」


それで数年前教会に来た時のことを思い出した

ステンドグラスの一番左に幻覚魔法が施されている隠し通路が存在することを


「ほう・・・すぐ気付くとは、お前は確かに優秀なようだ。なら優秀なお前の弟と妹も同じように優秀で、あの隠し通路に気付いてもおかしくないな」

「・・・どういうことですか?」

「司教様はあの隠し通路の先で殺されていた、無残にも焼き殺されて。当然二人は火炎魔法も使えるのだろう?」

「・・・そんなわけない・・・二人が・・・どうして!?・・何のために!?」

「これは私の推測なのだが、教会にやってきた容疑者二人は隠し通路に気付き『中に入ってみたい』という好奇心に駆られた、善悪の区別のつかん子供特有のな。隠し通路に入ろうとしたが周りには他の人物の目もある、しかし好奇心を自制できず二人は教会内の人々を魔法で眠らせる。そして堂々と隠し通路を探検した。しかしその奥で司教様と鉢合わせになり二人は怒られてしまった。そして逆上したふたりは愚かにも司教様を手にかけてしまう・・・・・といったところか」

「・・・・馬鹿げてる」

「愚かな子供の犯したことだ・・・馬鹿げていて当然だろう?」


(違う・・・二人がそんなことするわけない・・・)


俺の中で完全に目の前のセルドロが黒幕だと断定された


(もういいか・・・)


この場の全員を半殺しにするため教会内すべてを氷漬けにしてやろうと魔力を籠める


「がぁっ!」


しかし魔力はレジストされ、黒づくめに激しく地面に押し付けられる


「あぁ、言い忘れていたよ。おかしな行動をとろうとすればノワールがお前を痛めつける。お前は優秀なのだろうがノワールはさらに優秀だぞ?」

「・・・もっと早く言ってくれますかね?」

「もうしわけない」


セルドロは勝ち誇ったように笑う

『ブヒッ』という効果音がピッタリな胸糞悪い笑顔だ


俺を抑えつけている黒ずくめはノワールというらしい

もう一人の黒ずくめはただじっとこちらを見ている


「あんたのやり方はよ~くわかった・・・」

「この期に及んでまだそういう態度をとれるところは褒めてやろう」

「・・・・・俺を敵に回したこと後悔させてやる」


敵は誰なのかハッキリわかった

そしていい加減腕の痛みから解放されたかったのもある



_______

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►はい/いいえ

_______



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