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Save! Load! Continue?  作者: とっしぃ
学園編
79/300

79 婚約

赤竜と戦って

帰ってきたらマヤに告白されて

とても騒がしい数日だった


といっても、マヤには黙っているが実は一度やり直している


マヤに告白されて、キスをされた後

このままだと流されるまま付き合うことになると思って、一度冷静になろうと深呼吸した

そのときSaveもしたのだが、本当にあの時Saveしておいてよかったと思う




まず深呼吸して少し落ち着き

自分がマヤのことをどう思っているのかを考えた


その時は正直告白されてドキドキしていたのもあって、付き合ってもいいかなと思っていたが

俺は卒業したらウィルと一緒に世界中を旅して周る予定だ

そして旅には危険も付きまとう

そんな旅にマヤを連れていって大丈夫なのかと疑問があった


そしてもう一つ

俺にとってマヤだけが特別なのかどうかという点だった

マヤのことはもちろん大好きだ

しかしセレナとリリーも俺にとって大切な存在なのは間違いない

ウィルを含めた五人の今の関係はとても居心地がいい

それが壊れてしまう気がした


そんなことを考え始めると、その場で答えを出すことが躊躇われた


「ちょっと考えさせて・・・なるべく早く返事するから」


と、言った後のマヤの絶望したような顔は今でもはっきり思い出せる

マヤは「わかった」とだけ言い、寮へと歩いていった


そして夜遅くまで考えて、その結果寝過ごして

昼過ぎにマヤに会いに図書館へ行ったが、そこにマヤの姿はなかった

リリーに聞くと朝一でまたウェルクシュタットへ帰ったそうだった


リリーは直接マヤから、「ルシオが来ても通さないで」といわれたらしい

「喧嘩でもしたんですか?」と聞かれたが、なんて返せばいいのかわからず

「そんなんじゃない」としか言えなかった


マヤに返事をするためウェルクシュタットへ行こうとも思ったが

その時の俺はマヤの告白を断ろうと思っていたので

どんな顔して会いに行けばいいのかわからず、マヤを追いかける勇気はなかった


断ろうと思った理由は、今の関係が気に入っていること

テッドさんの立場で考えたとき、大事な一人娘の結婚相手が収入も不安定で常に命の危険がつきまとう冒険者というのは嫌だろうということ

そして単純にマヤに対して恋愛感情があるのかどうか自分でもわからなかったこと

悩む時点で、色んな言い訳を考えている時点で

俺はそこまでマヤを好きなわけではないのかもしれないと思い始めた


それから数日モヤモヤしたままマヤの帰りを待った


しかし何日経ってもマヤは学園に戻ってこない

リリーもまだ帰ってきていないと言う


その数日間ずっとマヤのことを考えていた


そしていい加減マヤに返事をしたいと思いウェルクシュタットへ向かう決意をした

その頃にはすでに考えは変わっていた

しかしウェルクシュタットへ繋がる転移魔法陣はリリーの家と、ウェルクシュタットにあるマヤの部屋とが繋がっている

すでに繋がっている魔法陣に新しくつくった魔法陣を割り込ませることはできない

なので俺の部屋からウェルクシュタットへ転移することは不可能だ


それにマヤが帰ってこないのは俺に対する意思表示だと思う

それなのに俺がいきなりマヤの部屋に行くのはどうかなと思うので

ちょっと面倒だが、久しぶりに馬に乗ってウェルクシュタットへ向かうことにした


そしてウェルクシュタットにあるマヤの家に着いたのだが

どうやらテッドが買い物を頼んでいたようでマヤは留守にしていた

テッドに言われた場所を目指すとそこにはコリーと仲良さそうに並んで歩くマヤの姿があった

そんな二人の前に出て行くことができず、結局声をかけずにそのまま学園へと逃げるように帰った


二人を見て俺は嫉妬したんだと思う

たしかに胸が痛かった

前世から数えても何年ぶりだろう


高校生のころまでは人を本気で好きになれていたと思う

でも大人になってからは、なんとなく知り合った女性と

なんとなくいい雰囲気になり、なんとなく付き合って

「あなたと一緒に居てもつまらない」といわれて別れて

それに対してあまりショックはなく


その次の彼女も同じような流れで付き合って、浮気されて

そのときもショックや怒りよりも呆れが先にやってきて

そのまま何も話さず連絡を絶った


きっとどちらの彼女に対しても俺は本気じゃなかったんだろう


そんな俺だからマヤの好意が嬉しい反面

マヤに飽きられるのが

いつか来るかもしれない別れが怖かった




寮に帰ってからもいろいろなことを考えた

ただ一つはっきりしたことは俺もマヤのことが好きだということ

恋愛のことで嫉妬したのなんか本当に何年ぶりだろうか

もしかしたらこれがマヤの策なのかもしれない


そして最終的に

とても女々しくて情けないのはわかっているが

Loadすることにした



____

__

_


「というわけで。テッドさん、僕が卒業したらマヤとの交際を認めてください」

「お願い!パパ」

「・・・・・」


テッドはコリーとマヤを結婚させて店を継がせたいと考えている

そんなテッドを説得するためにウェルクシュタットまでマヤと二人でやってきた


「マヤに結婚の話をした後に二人でやってきたから・・・少し予想はしていたよ」

「アタシ、コリーのことは好きよ?でもお兄ちゃんというか家族みたいに思ってて、結婚するって考えると・・・それは嫌なの。アタシはルシオのことが好きだから」

「ふむ・・・二人ともそんなに畏まらなくていい。私は別に反対なんてしないから」

「「えっ!?」」

「マヤの幸せが私の一番の願いだからね。それに相手がルシオ君だというなら反対する理由なんかないさ、私にとってもルシオ君は命の恩人なんだから」

「ありがとうパパ!」

「はっはっ、よかったねマヤ」

「でもお店のことはいいの?ルシオと結婚するならアタシが継ぐことはできないけど」

「ま、しょうがないさ。そういえばルシオ君は学園を卒業したらどうするつもりなんだい?」

「・・・・世界中を旅して周りたいです」

「世界中を?冒険者になるのかい?」

「はい、世界中の色んな景色を自分の目で見て周りたくて。それで一つ提案というか、お話があるんですけど」

「ん?なんだい?」

「僕は世界中を周る予定です。そこで、行く先々で転移魔法陣をつくれば商売の幅が広がると思うんですが・・・興味ありませんか?」

「ほぅ・・・」


俺が将来訪れる国や街に拠点をつくり、そこに転移魔法陣をつくれば自由に短時間で行き来することができる

移動が短縮できるだけでも大きいが、さらに商品を運ぶのも楽になる

馬車に荷物を積み、護衛を雇って、長い時間をかけて移動しなければいけない今の商人のスタイルから飛躍的に商売の効率が上がると提案してみた


「たしかに・・・そんなことができるようになれば・・・」

「色々な街に支店を構えるつもりがあるなら、僕はそのお手伝いができます」

「ほぅ・・・この歳にして夢が広がるなぁ」


テッドの食いつきは予想以上によかった

やはり商人なので金儲けできることには当然興味があるのだろう



こうしてテッドとの話は盛り上がり

テッドは俺の卒業後、本格的に店を大きくしていく計画を立て始めた




「さすがねルシオ!パパったらすごく機嫌がいいみたい」

「うん、興味持ってくれて安心した」

「・・・・えへへ」

「どうしたの?」

「なんだかまだ信じられなくて」

「俺も、信じられないというか実感がわかない」

「そうね・・・アタシ達もう恋人ってことでいいのよね?」

「正確には俺が卒業してからだけど・・・あれ?それって結婚するのがって話だっけ?」

「どっちでもいいわよ、これからも一緒にいられるならいつでもできるでしょ?それをいうなら今すぐ結婚してもいいわけだし」

「マヤがよくても俺が困るよ・・・稼ぎもないのに」

「そんなの気にしないけど」

「俺が気にするの。人が生きていくにはお金が必要なんだから」

「そんなことわかってるわよ・・・」

「まぁお金より大事なものもあるけど」

「ウフフッ、それってアタシのこと?」

「もちろん」

「ルシオ、アタシ今すっごく幸せよ」

「俺もだよ、マヤ」


こうして俺に婚約者ができた



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