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Save! Load! Continue?  作者: とっしぃ
学園編
65/300

65 姉妹

リリアーナを殺そうとした犯人はリリアーナの義母バニラの弟

リリアーナの叔父にあたるベルクラという男だった



すぐそばの空き家にベルクラを運び尋問する

氷漬けのままでは凍死してしまうので今は土魔法で拘束している

俺が何度か拷問したのが効いたのかベルクラは途中からベラベラと喋ってくれた

因みにリリアーナには尋問するところを見られたくないのと、一つ頼みたいことがあったので席を外してもらっている


尋問する前にSaveしておこうか悩んだが取り返しがつかなくなる事態を避けるためSaveはしないでおいた


ベルクラの話では

義母であるバニラはリリアーナの存在が憎く、今まで散々きつくあたっていたらしい

リリアーナの実の母がリリアーナを生んですぐ亡くなったのもやはりバニラの犯行だったようだ

毒を少しづつ盛って病死に見せかけたとバニラ自身が証言していたらしい


そしていずれはリリアーナも始末するつもりだったのだが、レイラがリリアーナを可愛がるためなかなか実行に踏み出せずにいた

そこでバニラはリリアーナの方から家を出るように仕向けるため、ことあるごとにリリアーナにきつくあたり、逆にレイラに対してはもの凄く甘く接していたそうだ

もちろんレイラがいるところではバニラもおとなしくしていた

そうすれば嫌になったリリアーナが家出をして、その後はそのまま放っておくか、もしくは密かに見つけてから事故を装って始末するつもりだったようだ


その結果去年の大会の時、耐えきれなくなったリリアーナが家出して行方がわからなくなってしまった

その件については俺がやり直したので家出することは無くなったが

そのかわりこの一年間、俺のとった行動が結果的にバニラのリリアーナに対する殺意を強めることになってしまったようだ


リリアーナは俺と仲良くなった後、相談したりストレスを発散できることが増えたため、義母からの嫌がらせを受けても少しは平気になっていたようだった

しかしそれがバニラにとっては気に食わなかったらしい

今までと違い自分が嫌がらせをしてもリリアーナはどこか飄々とした態度でダメージをあまり受けてない様子に腹を立てていたのだろう


ここ数ヶ月ずっと今回の事件を計画していたらしい

レイラがいない時を狙ってリリアーナにお使いを命じて人気のない場所に行かせ、そこをベルクラが始末するという算段だったようだ

しかしリリアーナは俺達とよく遅くまで勉強や稽古をしているためレイラの方が先に帰ってきてしまうらしく、なかなか実行に移すことができなかったようだ

今日は偶々レイラの帰りが遅かったのと、リリアーナが急いで帰ったのが重なったため犯行に及んだのだろう


そしてベルクラはリリアーナの死体を最近発生している連続切り裂き殺人の犯人の仕業に見せるため同じような殺し方をするつもりだったらしい


(つまり切り裂き魔は別にいるってことだな・・・はぁ~)


仕事が一つ増えてしまった





「そういうことだってさ、リリー」


俺が声をかけると隣の部屋からリリアーナと憲兵が入ってきた

俺がリリアーナに頼んで憲兵を連れてきてもらい、隣の部屋に潜んでもらっていたのだ

ベルクラの居るこの部屋に憲兵を入れてしまったら計画を喋らなくなるかもしれないと思い、静かに待機して聞き耳を立ててもらうようリリアーナに指示をしておいた

俺とリリアーナの二人だけだと子供の戯言だと思われる可能性も有ると思ったからだ


リリアーナの背中には大量の出血した後が残っているし憲兵も事件が起こったことを疑いはしないだろうと思いリリアーナに頼むことにした


「今の話聞きましたか?憲兵さん」

「ああ全部聞かせてもらったよ」

「こいつは実行犯だから良いとして、こいつに指示したバニラはどうなりますか?共犯ってことで牢屋に入れることはできますよね?」

「そうだな、殺人を指示した容疑で捕まえることになる」

「だそうだよ、リリー・・・」

「・・・・」


リリアーナはなんともいえない複雑な表情で俺を見ていた


「あとはレイラさんにこのことを話して一緒に決めてもらおう」

「・・・・わかりました」


そしてベルクラも連れて四人でリリアーナの家へと向かった


____

__

_


家に入るとバニラがギョッとした顔でこちらを見てきた

そりゃそうだろう、手足を土魔法で拘束されたベルクラが子供に担がれて入って来たのだから

さらに憲兵がいるのを見てバニラは事態を察したのかどんどん顔面蒼白になっていく

レイラも騒ぎを聞きつけ奥から出てきた


「リリー!?それにルシオ君!?これは何の騒ぎなの?」

「レイラさんにお話があります。それと、そこのバニラさんにも・・・」

「私と母に?それに・・・その人、ベルクラ叔父さんじゃない。何があったの?」

「それをこれから順序立ててお話します」

「わ、わかったわ・・・話して」



今回の事件をレイラに事細かに説明した

途中バニラが発狂してきたが土魔法で口を塞ぎ黙らせた




「・・・・ということがあったんです」

「・・・・・そんな・・・いや、でも・・・」

「俺はリリーを殺そうとしたベルクラとそこの女を許すことはできません。でもその人はレイラさんにとっては実の母親なので俺がどうこうするのは違うと思っています、だからレイラさんとリリーの二人で決めてください」



「お姉ちゃん・・・」

「リリー・・・その背中の血・・・全部本当なのね?」

「うん、ルシオ君が助けてくれなかったら多分私死んでた・・・」

「・・・・ごめん・・・ごめんね、リリー・・・」

「お姉ちゃんが謝らないで!お姉ちゃんは何も悪くない!」

「でも・・・」

「お姉ちゃん、お姉ちゃんはどうしたい?私はお姉ちゃんが決めたことならそれに協力するから」

「・・・・・・」


長い沈黙が続いた


当然だろう、レイラにとっては実の母親

その人を牢屋に入れるかどうかの決断を迫られているのだから


(俺は二人の決断を見守るよ・・・もしそれで上手くいかなかったらやり直して、俺がバニラを脅すなりなんなりしてリリーを守るから)


「ルシオ君・・・ルシオ君はリリーの味方よね?」

「はい、もちろんです。それとレイラさんの味方でもありますよ」

「ありがとう・・・」



決断したのかレイラが何度か深呼吸をしてから口を開いた


「お母さん、ベルクラ叔父さん。あなた達のやったことは決して許されることではありません。ちゃんと罪を償ってください。それまでは私がこの家の当主としてリリーと家を守っていきます」

「お姉ちゃん・・・それでいいの?」

「ええ、もちろんよ。私がリリーのこと守ってあげるからね」

「お、お姉ちゃん・・・」


リリアーナがレイラに抱き着き泣きじゃくる

リリアーナの頭を撫でながらレイラも静かに涙を流していた


ひとまず二人はそっとしておこう

今は思いっきり泣けばいい


「憲兵さん、そういうことになりました。この二人をお願いします」

「わかった」


憲兵がバニラとベルクラを連行する


レイラは静かにそれを見つめていた



しばらくしてリリアーナも泣き止み、レイラが使用人に指示を出す


「ルシオ君、もう遅いしよければ泊まっていってくれないかしら?その方がリリーも喜ぶだろうし」

「そうですね、じゃあお言葉に甘えることにします」

「ええ、是非そうして。今回のお礼もしたいし」


無断外泊することになってしまったが、そこまで規律に厳しいわけではないので大丈夫だろう


「リリーも着替えてらっしゃい」

「あ!そうだ!リリー、背中に傷が残ってないか確認しないと!」

「え!?だ、大丈夫です!自分でやりますから」

「あら、そうね。ルシオ君お願いできるかしら?」

「お姉ちゃん!?」

「だって女の子の体に傷が残ったら大変じゃない」

「だったらお姉ちゃんが見てよ!」

「私はこれからちょっと忙しくなるから」

「ええ~~!!!」


明らかにレイラはリリアーナをからかっている

二人とも空元気なのだろうが、少なくともそれくらいの余裕はあるようで良かった


「ルシオ君も服に血がついているし着替えた方がいいでしょ?」

「え?でも服を取りに寮に戻るくらいならそのまま寮で寝ますけど?」

「うん、だから私のおさがりでいいかしら?」

「はい?」

「そうですね!それがいいです!私の血で汚してしまったので是非着替えてください」


(こいつら・・・)


「わかった・・・じゃあまずはリリーの体に傷跡が残っていないか、ジックリ!確かめようか・・・」

「うぅ・・・ルシオ君、顔が怖いです」

「どうせ後で俺に女の子の服を着せて笑うつもりなんでしょ?だったら痛み分けってことで。さあ部屋に案内してよリリー・・・」

「き、きゃーーー!!」




リリアーナの部屋で服を脱がせて背中に傷が残ってないか調べる

といっても前は隠しているし、使用人の女の人も一緒だ


「ルシオ君・・・く、くすぐったいですよ」

「血が固まってるところもあるからよく触って確かめないと!」

「あぅ~~」


リリアーナの背中は非常にスベスベしていて実に綺麗な卵肌だった

触っていて気持ちいい


俺たちの様子を見て使用人の女性もクスクス笑っている


充分リリアーナの綺麗な背中を堪能・・・いや傷跡が残っていないかの確認をした


「うん!傷跡はなし!」

「あいたっ!!!」


パシッっと背中を叩いたらいい音が響いた


「もう服着ていいよ、あと血が固まってるとこもあるからお風呂入っておいで」

「う~・・・わかりました・・・」

「俺の治癒魔法のおかげだね!」

「それはどうもありがとうございました!・・・・・もうお嫁にいけません(ボソッ)」

「はいはい、もしそうなったら俺が貰ってあげるからさっさと行っといで」

「うっ、わかってますよ!もう!」


リリアーナは顔を真っ赤にしながらお風呂の支度をする


「私が出たら次はルシオ君がお風呂に入る番ですからね!着替えも準備しておくのでゆっくり入ってくださいね!」

「はいは~い・・・」


(フリフリのスカートとかは勘弁してくれよ・・・)


「フフフッ、あんなリリアーナ様初めて見ました」

「そうなんですか?」

「はい、普段家の中ではとてもおとなしい方なので。リリアーナ様にルシオ様のような御友人ができて私共も非常に嬉しいです」

「リリーと友達になれて嬉しいのは俺の方ですけどね。あとむず痒いので様付けはやめてください」

「申し訳ございませんが、それはできません。レイラ様とリリアーナ様の大事なお客様ですので」

「そうですか・・・なら我慢します」

「はい。そうしてください」


どうやら使用人の人達まで俺をからかっているようだ

まあ別に嫌な気はしないので構わないが


「ルシオ君、リリーに傷跡は残ってた?」

「いえ、僕が目いっぱい治癒魔法かけたので傷一つ残ってませんでした」

「そう、それはよかったわ。ありがとう」


一段落ついたのか先ほどまで使用人に指示を出していたレイラがやってきた


「ちょっといいかしら?」

「はい」


レイラに連れられ部屋を移動する

レイラの部屋だろうか?使用人をはけさせ二人きりになった


「ルシオ君、改めて今回のことのお礼を言わせて。ありがとう」

「あ、いえ。気にしないでください」

「うすうすは感付いていたのよ、お母さんがリリーにだけ辛くあたるの。リリーにも直接聞いたことは何度もあったのだけどね、いつも『大丈夫、そんなことない』っていうから事の重大さに気付けなかった・・・。今回の件は私の責任でもあるの・・・だから、本当にありがとう」


レイラは5,6歳下の俺に対して深々と頭を下げる


「頭を上げてくださいレイラさん。今回のことは僕が介入しなかったら、もしくはもっと上手くやれていたらもっと違った良い結果になったかもしれないんです。僕のとった行動は余計なお節介だったかもしれないんですから」

「そんなことないわよ。もしリリーが叔父さんに殺されていたらと思うと・・・私、リリーの背中の血を見てゾッとしたもの。ルシオ君がいなかったら最悪の結果になっていたわきっと」

「えっと、そう思ってくれるのならこの後の着替えはなるべくマシな物にしてくださいね」

「プッ。そうね、なるべく地味な服を選んでみるつもりよ」

「よかった・・・」

「フフッ、これからもリリーのことよろしくね。ルシオ君」

「はい、それはもちろん」



その後俺が風呂に入った時、脱衣所に二種類の着替えが用意されていた

片方は女の子の服だが割と地味目なズボンの寝間着

もう片方はヒラヒラのレースのついた如何にも女の子といった感じの服とスカートのセット


当然地味な方を選んだ


きっとスカートの方はリリアーナが用意したのだろう

レイラが常識のある人間で本当によかった


その後服装をリリーにからかわれながら食事をしたりして楽しい夜は更けていった


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