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Save! Load! Continue?  作者: とっしぃ
第二の人生
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02 オプション


「人生やり直してみないって・・・」

「そのままの意味だよ、君には本当に申し訳ないことをしちゃったし。よかったら赤ん坊の頃からやり直さない?といっても魂は君のだから今の記憶は残っちゃうけど」

「いやそれはむしろありがたいけど」

「じゃあ決まりだね、またこの世界がいい?一応他にも管轄している世界がいくつかあるけど」

「ほかの世界!?」

「うん」

「マジで!?どんな世界があるの?」

「えっと、僕が管轄しているのは他に3つあって


一つはまだできたばかりの微生物とか小さな生物ばかりの世界、ここはおススメしないかな~多分生まれ変わってもまたすぐ死んじゃうし


もう一つは科学技術が発達しすぎた世界、人の体をロボットに改造したり人の魂ですらデータ化されて実質死ぬことがなくなった世界なんだ、だから一番多い死因は自殺の世界、でもこの世界もおススメしないかな。さすがに神様の怒りを買ったみたいでそう遠くない未来すべての生き物が絶滅すると思うし。死人が少ないから死神としては楽な世界なんだけどね


そして最後は科学じゃなく魔法が発達した世界、君ゲームとか好きなら想像つくんじゃないかな?生き物が魔法を使える世界で亜人なんかもいる、君たちの言うファンタジーの世界だよ」


キタ!ファンタジー!


小さいころとか思ったもんだ

ゲームの世界に入りたいな~入れたらその辺の雑魚倒しながら金稼いでのんびり暮らすのに

とか考えたもんだ


「その様子だと決まりみたいだね」

「ちょっとまって、念のため聞いておくけど元居た世界に生まれ変わることもできるんだよな?」

「もちろん、ただ生まれ変わりだから今までの人生とは全く違うものになるけどね」


つまり元の世界でやり直しても元の家族や友人に会えるのは十何年も後になるし会ったところで向こうにとっては他人な訳で・・・

それにやり直すといっても過去に戻るわけじゃないから株とかで大儲けって訳にもいかないか・・・


「それじゃ意味無いな・・・」

「それじゃやっぱり魔法の世界にする?」

「・・・・・うん」

「それじゃ今回の件のお詫びとしてもう一つサービスしちゃおう」

「?」

「3つ君の望む物をプレゼントしてあげる」

「望むもの?」

「そう、例えば超絶イケメンにしてほしいとかね」


たしかにイケメンになったらそれだけでいくらか人生イージーモードになるだろうけど


「なんでもいいのか?」

「なんでもいいよ」

「じゃあ・・・望んだらその通りに世界が造り替わる力とか」

「・・・それは無理」

「じゃあなんでもとかいうなよ」

「限度があるよ、それってもう神様じゃん」

「まあ期待してなかったけど」


何がいいかな、ゲームの世界に行くならやっぱ最強の力かな・・・


「おススメするのは武術の才能、魔法の才能、あとなんか簡単な予知能力とかスキルの3セットかな」

「う~~ん・・・」

「この3つがあればまずモンスターとかに殺されることもないんじゃないかな」


やっぱモンスターもいるのねその世界


「武術と魔法の才能つってもどのレベル?」

「その世界には剣神と呼ばれる人がいるんだけどその人が持ってる才能と同じものを、魔法は大賢者と呼ばれる人と同じ才能を用意するよ。まあつまりどちらもその世界で最強になれるレベルの才能だね」


でもその人たちは血の滲むような努力や研究を続けて最強を手にしているはずだ


「才能だけもらってもなぁ・・・」

「努力すればいいじゃん・・・」

「もちろんするよ、同じ失敗はしない、次の人生では努力もちゃんとする。でも才能を二つもらっても中途半端になりそうだしな~」

「才能は一つにしてスキルを増やす?」

「そもそも剣神の才能もらっても剣神を倒すことは難しくない?同じ才能な訳だし」

「倒すつもりなんだ・・・」


おっと、ちょっと強欲になってきていたようだ

だってゲームのつもりで考えてたし、だったらイベントとかで戦うこともあるかなって・・・


「いや、多分戦わない・・・なら二つの才能もらってもいいのか、最強と敵対しなければいいわけだし・・・でもなぁ・・・」

「ゆっくり考えるといいよ」


お言葉に甘えて色んな可能性を考えることにする・・・


そもそも俺TUEEEな無双プレイをやりたいわけでもない

でも強ければ強いほど死ぬ可能性は低くなるだろう

でも人間油断もすれば病気だってあるし





う~~~~ん・・・・・





そこでふと思いつく


ゲームなら一番大事な機能があるじゃん

レベル上げはコツコツやればいいし

よし決めた!


「SaveとLoadとContinueの3つの機能を付けられる?」

「う~~んと・・・」

「なんでもって言ったよね?」

「限度があるともいったよね?」

「だめかな?」

「Saveは、まあいいよ。問題はLoadと、特にContinueだね」

「あぁ~、Continueはつまり死んでるわけだから死神的にはまずいかな?」

「うん、それに神様も黙ってないと思うよ」

「神様ってそんなに厳しいの?」

「自分が造った世界で知恵を持ったものが設定を無視して好き勝手やってたらいやでしょ?」

「まあ確かに・・・でもそういう進化も含めて自分がつくったんじゃないの?」

「君神様に消されたいの?」

「いえ・・・」

「神様は世界を作るときに生き物には必ず寿命を設定するんだ、君の世界に諸行無常、盛者必衰って言葉があるだろ?だからそれを冒涜した世界はもうじき消されるかもしれない訳だし」

「科学が発達しすぎた世界か・・・」

「そう」



Continue無しか?でも今の俺が死んだみたいに不意を突かれて抵抗する間もなく死ぬこともある

だからSaveとLoadだけじゃ不安なんだ

きっと死んだらGame OverでLoadする暇もなくこの空間に飛ばされる


ん?だったらSaveとLoadの機能を持って元の世界に転生するか?

そうしたら競馬とかで大儲け・・・


「それは神を冒涜することになるとおもうよ・・・」

「・・また勝手に割り込んでくるし・・・わかったよ」

「人間ってなんだかんだ強欲だね」

「そりゃ楽して稼ぐ方法があればそれをやるよ」

「悪用しないなら別にSaveとLoad機能をつけてもいいんだけどね」

「いいの!?」

「悪用しないなら」

「人助けとか別の目的ならいいの?」

「大丈夫じゃないかな?」

「あ、でも人が死ぬ運命なのに助けることってできるのか?」

「できるよ、その場合は死ぬのが先延ばしされるだけだから。生き物は皆最後は寿命で死ぬからね」

「結構アバウトなんだな」

「そんなものだよ、生き物の寿命なんて短いものさ、だからそれが多少変わったところで何も問題はないんだ。問題なのは魂をデータ化して義体を使って半永久的に生きようとすることとかかな」

「それじゃあContinueはやっぱ駄目かな・・・?」

「・・・・・・・・」




少しの沈黙が続く


死神と違って俺は死神の考えてることは聞こえない





「制限をつけてもいいなら許可するよ」

「制限?」

「そう、Continueの回数制限」

「具体的に何回?」

「それは内緒、10回かもしれないし1回だけかもしれない」

「え~~・・・」

「文句があるならContinueは無しだね」

「う~~ん」

「これくらいなら神様も大目に見てくれると思うけど」

「わかった」


そもそもContinueってことは死んでる訳だ、そんな何度も死んで生き返ってを繰り返すのは精神が崩壊しそうだし死にそうな目にあったらLoadすればいい


「Continueはどこからにする?死ぬ直前?」

「いやSave地点からで」

「わかった、あとSaveとLoadの方にも制限をつけさせてもらうよ?」

「ええええ~~」

「だって極端な話赤ん坊の時にSaveしてたら何度も人生やり直せるじゃない」

「チッ」

「ん?」

「いやなんでもない、そもそもそんな何度も人生やり直すつもりもないよ?今までの人生だってそれなりに長く感じたし、そんな何度も数十年単位をやり直すのは大変だし」

「まあ一応念のため、君が転生したらもう僕は君に干渉することはできないし」

「ふ~ん、んで制限ってどの程度?」

「まずSaveできるのは一つだけ、君の世界のゲームとかだとSaveスロットがいくつもあるみたいだけどそれが一つだけってこと」

「つまり細かくやり直したいとこをいくつも決められないのか・・・」

「あとSaveは必ず30日以内に更新すること」

「それは失敗するたびに赤ん坊からやり直すのを防ぐため?」

「そういうこと」

「そんなしんどいことしないって」

「念のためっていってるでしょ?」

「・・・わかった、んでLoadの方は?」

「Saveの制限があるからLoadの方はいいよ、それともこっちも回数制限つけようか?」

「いや勘弁して」

「それじゃオプションの設定はこれでいいかな?転生する心の準備はいい?」

「え?あ、すぐできるの?」

「うん、ちょうど死産の子の魂を回収したばかりだからその子の体に入れてあげる」

「Oh・・・」

「転生の場合この方法が都合いいから」

「生まれる瞬間死んでたなんてことにならない?」

「そこは大丈夫、この子は魂自体がすごく小さくて弱かったんだ、体より魂が耐えられなかったんだね。体はまだ傷んでないから君の魂が赤ん坊の体に入ればまた活動を始めるよ」

「わかった」



「それじゃ今回は巻き込んじゃって悪かったね、次の人生を楽しんでね。その為のオプションなわけだし」

「うん、ありがとう」

「それじゃ僕はこれから今回のことを神様に報告しないと・・・怒られるだろうなぁ・・・」

「ははっ、頑張れ」



「それじゃ君が次の人生を全うしたときにまた会おう」

「うん、その時はまた回収よろしく」

「いってらっしゃい」





そして周りが真っ暗になった


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