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Save! Load! Continue?  作者: とっしぃ
学園編
100/300

100 数年ぶりの再会

「プラータ!二人を殺せ!お前たちもだ!この二人を殺せば司教殺害の罪を擦り付けられる!」


セルドロがプラータと憲兵三人に命令する


「なんか様子おかしいと思ったら憲兵達もあっち側なんですか?」

「ああ、とっくの昔に買収済みなんだろう」

「えぇ~・・・4対2ですか、どうします?クラウスさん」

「まぁなんとかなるんじゃないかな?」


「チッ、弐番隊隊長のクラウスが相手か・・・お前ら殺す気でやれよ」

「わかってるよ!どうせ殺さないと俺達も豚箱行きだ」

「おいあんた!ノワールの旦那くらい強いんだろ?頼むぜ?」

「・・・・・」


憲兵三人はクラウスのことを知っているようだ

買収されるようなゴロツキでも一応憲兵をやっているから騎士隊のことは知っているのか


4人と2人が睨み合う


憲兵三人もそうだがプラータと呼ばれた黒ずくめの戦闘力が未知数だ

ノワールの時のように迂闊に動いてカウンターを貰いかねない

隣でクラウスは一応警戒しているのだろうが余裕そうに構えもせず突っ立っているだけだった


その間奥でじりじりとセルドロが隠し通路の方へ移動しているのに気付いた


「逃がすか!」

「ひ、ひぃ!」


戦闘に気をとられている間にセルドロに逃げられても困る

俺は教会の礼拝堂を氷で覆いつくした


(あれ?魔法使えたな・・・)


ノワールなら今の俺の魔法もレジストしてみせただろう

これだけでもプラータがノワールより劣っているということになる

もちろん魔法が苦手なだけで戦闘に関してはノワールより強いという可能性もあるが


「これで一応5対2だね」

「いいですね、あの豚に足を引っ張ってもらいましょう」

「結構口悪いんだねルシオ君」

「鬱憤が溜まってるんで」

「なるほど」


「あのガキ意外と厄介かもしれないぞ」

「先にガキから片付けるか?クラウスは俺達三人でかかっても勝てるかどうかわからんし」

「そうだな・・・あんたはクラウスを頼む」

「・・・・・」

「おい!聞いてんのか!?」


ゴロツキ憲兵達がコソコソと算段を立てている

先に俺を始末するだのなんだのというのがギリギリ聞こえた

その間プラータにクラウスの相手をしてもらおうと考えたようだが肝心のプラータはしかとしている


(というか、なんかずっと俺の方見てるような・・・)


「どうやら君をご指名のようだが?私が雑魚三人の相手をしようか?」

「えっと・・・」


正直俺が三人の相手をして、プラータはクラウスに任せたい

そのくらい黒ずくめの相手に対してトラウマのようなものができてしまっていた

ノワールという存在は最後まで俺を蝕んでいったようだ


「おいセルドロの旦那!こいつ大丈夫なんだろうな!?」

「プラータ!命令だ!私を守りながら二人を殺せ!そいつらとも協力するんだ!」

「うっ・・・」


セルドロがプラータに命令するとき懐から木彫りの人形のような物を取り出した

そしてその人形が淡く光るとプラータが一瞬苦しんだ


(なんだ?あれ・・・)


「あれは・・・むっ!?」

「クラウスさん!」


少し苦しんだかと思ったら次の瞬間プラータがクラウスに襲い掛かった


「私は大丈夫だ。そいつらは任せたよ」


プラータの動きは速い方ではあるがノワールと比べるほどではない

本気の俺より遅いくらいだった

クラウスなら余裕で対処できるだろう


前を向きなおすとゴロツキ憲兵の一人が俺に殴りかかってきていた


「おっと」


しかし遅い、なんなく躱すことができた

ノワールの速さに慣れていたのでとにかく遅く感じる


一人が突っ込み、もう一人がそれに合わせる、そして三人目が魔法で牽制してくる

三人は一応連携して戦っているようだがそこまで息が合っているわけでもなく、何より遅い

連携を崩すことは造作もなかった


「くそ!このガキ結構やるぞ!油断すん・・・」

「はい、一人」


最初に殴りかかってきた憲兵が他の二人に指示するため俺から目をそらした

その隙にハイキックを入れる

一撃で脳を激しく揺さぶられ気絶したのか受け身もとれず床に倒れこむ


「なに・・・」

「油断するなって言ってるやつが油断してどうすんのさ」

「このガキ!」


二人目が持っている剣で俺に斬りかかってくる

ノワールとの戦いで刃物に対する恐怖心なんてすでに無くなっていた

そしてノワールと比べると蝿が止まるほど遅い

わざとすれすれで躱し顔面にカウンターパンチをくらわせる

ひるんで体勢を崩したところに強烈なボディブローをお見舞いする


「ぅごぇ・・・」


呻き声を上げながら膝をつき、そのまま前のめりに倒れる


「くそ!」


三人目が魔法を無詠唱で使い俺を攻撃しようとする


「あれ?なんで・・・」


しかし俺がレジストしたので魔法は発動しない


(やっぱこれくらいの相手なら簡単にレジストできるな・・・ノワールにとっては俺がこれくらいの相手だったってことかな・・・)


そしてレジストしながら空いている手で『ストーンボール』を放つ

簡単に三人目の頭に直撃してそのまま昏倒する


(さて、クラウスの方はどうだ?)


こちらが片付いたのでクラウスの方を見ると丁度プラータが吹っ飛んでいた

礼拝堂に並んでいる大きな椅子を激しくなぎ倒しながら

そしてそのまま気を失ったのかプラータが起き上がってくることはなかった


「・・・びっくりした~」

「そちらも終わったかい?」

「はい、あとは・・・」

「ひ、ひいぃぃ!!!」


セルドロの方を向く

4人とも簡単に制圧されたのを見てセルドロは無様に逃げまわり

隠し通路の前で必死に俺のつくった氷を壊そうとかきむしっている


「お前のせいでひどく苦労したよ、セルドロ」

「な、何を・・・私がお前に何をしたと言うんだ!?」

「・・・・・はぁ・・・自分で考えろ」


セルドロが司教を殺したせいで

ノワールみたいな化け物と戦う羽目になった

しかし説明するのも面倒だ


「反省するのにあの世と牢獄、どっちがいい?」

「わ、私が悪かった!だから命だけは!」


セルドロが土下座してきた

丸々太ったセルドロが土下座するとまるで大きなボールのようだ


「・・・あとはクラウスさんに任せますよ」

「うん、この場で君がセルドロを殺したらそれはそれで面倒なことになるしね」


俺がクラウスの方を向くと

セルドロは殺されずに済むと安堵したのか顔を上げた


振り返りその顔面を蹴り上げる


丸々太ったセルドロの体は

土下座の体制のまま宙に浮き一回転半して仰向けに倒れた


「お前がマルクとアリスの命を狙ったこと許した訳じゃないからな!」

「・・・・多分聞こえてないよ」


鼻から大量の血を流しセルドロは白目をむいて気を失っている


その横に先ほどまでセルドロが握りしめていた木彫りの人形が転がっていた


「ん?あ、そういえばこれなんだったんでしょう?クラウスさんわかりますか?」

「もしかしたらだけど・・・あのプラータって奴は操られていたのかも」

「操られる?」

傀儡術かいらいじゅつの一つさ。人形に操りたい人物の髪の毛とか体の一部を入れてマリオネットにするものさ」

「これが・・・」


図書館で読んだことがある

特に使う予定はなかったので研究はしなかったが


「セルドロがこの人形に魔力を送ったときプラータは一瞬苦しんだだろ?」

「はい」

「ああやって操りたい人間の思考とか意識を断って命令通りに動かすことができるんだ」

「じゃあプラータは無理矢理セルドロに・・・」

「だろうね、ノワールはどうだった?」

「ノワールは自分の意志で行動していたように思いますけど」

「そうか・・・もしかしたらプラータはセルドロに雇われてまだ日が浅いのかもしれないな。それでノワールほど忠誠心がないのか、まぁノワールがセルドロに対して忠誠心があると考えるのも怪しいところだが・・・本当の理由はわからないな」

「なるほど・・・そうだ、プラータは?一応拘束しておいたほうがよくないですか?」


二人でプラータの元に近寄る

プラータはまだ気を失っているようだ

プラータの足と手を土魔法で拘束しようとすぐ隣にしゃがみ込む

そこでふとプラータの素顔が気になった


フードを外し、顔を覆っている布を解いた

すると綺麗な女性の顔が現れた


「ふむ、やはり女だったのか」

「気付いてたんですか?クラウスさん」

「なんとなくね」


(あれ?この人どこかで・・・)


プラータの顔に見覚えがあった


「・・・・サラ!?」

「知っているのかい?」

「・・・はい、もしかしたら別人かもしれませんけど」


数年前、連続切り裂き殺人の被害者になったのを俺がやり直して助けた子だ

あれから4、5年くらい経っただろうか

あの頃と比べると少しだけ顔が違う気もする

だから別人という可能性もあるが

しかし面影はあり、まだあどけなさのある数年前のサラが大人の女性に成長すると今のような顔になるかもしれない


どうしてサラがノワールのようなことを?

しかしセルドロに操られていたとすれば納得はできる

そもそもサラは事件のあと少しして誰かに引き取られたはずだが

その引き取った奴というのがセルドロだったのだろうか?


「クラウスさん、一つお願いがあるんですけど・・・」

「なんだい?」

「サラは、この人は捕まえないでやってくれませんか?セルドロに操られて嫌々こんなことをやっていただけかもしれないし・・・もしこの人が俺の知っているサラなら理由も無くこんなことするはずないと思うんです」

「・・・・・・」

「お願いします!捕まえるにしても話を聞いてからにしてください!」

「わかった、だがまずはセルドロとそこの三人を拘束しておかないと」

「はい」

「こっちは私に任せて、君はその人をつれてあっちの部屋で休んでなさい」

「ありがとうございます!」


俺は礼拝堂を覆う氷を消し

サラかもしれない人を抱きかかえ

教会関係者用の休憩室のような部屋に移動した


ベッドに寝かせ一応治癒魔法をかける

そして目を覚ますのを待った


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