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Aa00000世界 日本 【手紙】




 おそらくは一刀両断。

 首と胴体が離れる。


 首が切断された後にも短時間だけは意識があるらしいという、本来は証明しようのないはずの説の通り僕は自分の身体を視界に収める。


 そして意識が暗く、深く落ちていく一瞬の間に今までの記憶をたどる。

 エージェントとしての、そしてそれより以前の、或いは今回の生涯のすべてを。

 比喩でも何でもない、真の意味での走馬灯を見るのだ。


 そうやって僕は今度こそ再び蘇ることの無い、転移も転生もすることの無い眠りにつく。





 おしまい。だ。



















 そう、思っていたのに。

 そう、予感していたのに。

 ……心のどこかで、そう、期待していたのに。


「さようなら。」


 その言葉は本当に、本来使われるべき用途で使われた。


 彼女は「さようなら」と僕にあいさつをした後、そのまま何事もなさずに姿を消してしまった。

 おそらく僕に会う前から用意していたのであろう、一枚の手紙だけをその場に残して。


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