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雑踏,日常,世界
「あー、そろそろ電車来るね。
じゃ、また。」
「ん。またねー。」
「1番線に電車が参ります。
黄色い線までお下がりください。」
「ちょっ、痛っ。」
「あっ、ごめんなさい。」
「いえいえ。大丈夫です。」
「席どうぞ。僕立つんで。」
「ああ、気を遣わなくてもいいですよ。座ってください。」
「いや、もう次の駅で降りるんで。」
「そう?じゃあ、ありがとう。」
「おはよう、昨日の月9見た?」
「見た見た。めーーっちゃよかった。」
「ちょっと待って、俺録画で見てないからその話やめて。」
「「えーーーーーー」」
「はい日直、挨拶ー。」
傷を癒す奇跡は無く。
星を落とす魔法は無く。
闇を切り裂く聖剣は無く。
愛する者を蘇らせる秘術は無く。
世界を脅かす敵は無く。
過去や未来を変革する技術は無く。
解明されない超常現象は無く。
だからこそ想像・発展の制限など、無い。
Aa00000世界 日本