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すきんしっぷ

7日目

 ――今日は濃厚な一日だった。

 朝起きたら翔が女の子になっていて、その賞を慰め(?)て、そのあとした議会に行って、翔が自分で洋服選んできてて。あまりの可愛さに他の用事すっぽかして家に帰っちゃってまた出かける羽目になって。


 それでも楽しい一日だったと私は髪を洗いながら思い返していた。

 見た目は多少変わっていても翔の内面に違いはない。自分があんな状況にもかかわらず、私のことを思って、私の行き過ぎた行動にも感謝してくれる。それが分かっただけでも今日の一軒は十分に満足できた。


 かわいい翔を見れなくなるのは少し、ほんのすこーし残念だけど、元の身体に戻ることに全力で協力してあげよう。


「はい、じゃあそろそろ流すよー。目ちゃんとつむっててね」

「それぐらい自分でさせてよ……。うぅ……」


 まぁ、それまではちょっとぐらいはこうして楽しませてもらうけどね。

 夕食を済ませた後、翔をお風呂に誘ったところ拒否されてしまったのでうまいこと言いくるめて無理やり引っ張ってきた。女の子には洗い方とかスキンケアとか気を付けるところがたくさんあるのです、というのは建前で本当は女の子になった翔の裸をじっくり観察したかったんだ~。ほら、男の身体とかはっきり見れないし……恥ずかしくて。


「あんまりごしごし洗ったら毛先が傷つくからね。よし、こんなものかな」

「それなら僕は湯船につからせてもら――」

「ダーメ。まだ、トリートメントもしてないし、体も洗ってないでしょ」

「それぐらいはもう自分でやるから! だからもう……」


 先ほどから顔を真っ赤にさせた翔は立ち上がってお風呂に向かおうとしたが、肩から押さえつけて椅子に座りなおさせた。


「男だった時ならまだしも女の子同士だったら翔を逃がさないんだから。それにさっきも言ったけどこれは大切なことなんだよ? 女の子は体をキレイにしておかなくちゃ、ね」

「うぅぅぅぅ……。

 わかったよぉ、もう。この際終わるまで目をつぶっているから早く洗って」

「はーい。じっくりと洗わせてもらうからね」

「それ分かってないよね?!」


 翔も決心がついたようで覚悟を決めたようにしっかりと目をつぶった。さて私も早く取り掛からせてもらおうか。


 トリートメントは髪になじませる程度だから大した時間はかからなかった。女の子になっても翔の髪は私と違ってあまり長くなく、ぎりぎり肩に届くかどうかというぐらいだ。私は背中の中ほどまで伸ばしているからトリートメントをつけるだけでも結構時間がかかるんだよなぁ。


 その次に体を洗う。手にしっかりボディソープをとってきめ細かくなるまで泡立てたものを翔の身体に優しくつける。こうして触ってみると世の女の子がうらやむほどの柔肌だと実感する。しっとりとした触感でハリがあり、陶磁のように白い、整った肌質。


「――ねぇ、黒羽。なんか手つきがいやらしい気がするんだけど」


 それに体つきも出るところは出て引っ込むところは引っ込む、理想ともいえるプロポーションだろう。


「ちょっと、聞いてる? そこ、ん、くすぐったいって」


 しかも私より大きいとは触ってみたからわかっていたものの、こうして見ると壮観だな。……悔しくなんかないもん。


「ふあっ!? 黒羽、さっきから胸ばかりも見すぎ……んっ……」


 悔しくなんかない。悔しくなんかないもん。でも、少しぐらいなら、イタズラしてもいいよね?


「本当にさっきから何やって……。

 あの、黒羽さん? 目つきがすごいことになっているんですが。いや、そこは自分で洗うから、待って。ねぇ、聞いてるの。ほらやめ――」



 ――やってしまった。つい興が乗りすぎて体の隅々まできれいにしちゃった。当の翔は羞恥やらなんやらで顔を真っ赤にして倒れこんでいる。ほら、でもきれいにすることは悪いことじゃないし? うん、割り切ってもらおう。


「ごめんね。でも女の子同士のスキンシップだと思って。体は全身ピカピカになったし、あとは湯船にでも浸かってゆっくりしてて。私も今から体を洗うから」

「――いいや、その心配はいらないよ」


 横になっていた翔はゆっくりと立ち上がり、椅子に座った私の後ろに立った。これは非常にまずい予感がする。


「ほら、でも翔は男の子だし、こういうのするの恥ずかしいでしょ?」

「さっきのでだいぶ吹っ切れたし、洗い方はその手で事細かく教えられたからもう大丈夫だよ。それに女の子同士のスキンシップ、なんだろ?」

「あのー、佐倉さん? ちょっとお話を――いや、さすがに私も調子に乗りすぎたというか、だからその――」


 ――ぜんしんきれいにあらわれちゃいました。


作者の妄想が加速していく……

というか投稿して一週間分経つのにこちらの世界ではまだ1日もたっていないことに驚き

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